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【68大会・報告】長崎第7分科会/ヒバクシャ3―交流・討論編―被爆二世・三世問題を考える

はじめに、全国被爆二世協の前会長と事務局長から「被爆二世運動の現状について」報告があり、「毎年原爆ドーム前で署名活動を行っているが、今年は集まる人が少なくなっており、私たちの訴えと反する活動も強くなってきている。また、被爆者の高齢化と相まって、改めて2世・3世の活動強化が求められているのではないか」という事が言われました。 次に、二世協活動の課題として、1つ目に『被爆体験をどう継承していくのか』、2つ目に『被爆二世自身の健康不安とどう向き合っていくのか』、3つ目には『被爆二世に対する差別と偏見にどう向き合っていくのか』という様に、具体的に3つの課題があるという事を、実際に体験され

【68大会・報告】長崎第6分科会/ヒバクシャ2―学習・交流編―強制連行と被爆を考える

高實康稔さんのお話 日本の植民地支配が根源となって朝鮮が南北に分断されたこと、満州国についての説明、当時朝鮮国は日本の領内であったことから、「移住」という言葉で誤魔化して強制連行を行ってきたこと、また、朝鮮人以外の被爆した外国人として中国人などがいたことなどを時系列に沿いながら説明されました。現在、長崎平和記念公園がある場所に、当時は浦上刑務支所があり、そこに収容されていた中国人32人、朝鮮人13人は全員原爆の犠牲になり、どれほど多くの在外被爆者がいたかということが語られ、その後、在外被爆者援護法とその変遷、そして戦傷病者戦没者援護法の話がありました。 カク・キフン(郭貴勲)さ

【68大会・報告】長崎第5分科会/ヒバクシャ1―学習編―世界の核被害と内部ヒバクを考える

長崎第5分科会 ヒバクシャ1―学習編―世界の核被害と内部ヒバクを考える 「世界の核被害と内部被曝を考える」をテーマに、ウラン採掘に携わる人たちの現状と福島の報告から、福島の子どもたちの現状に学び、改めて「核と人類は共存できない」を確認した。 豊崎博光さん、レオナ・モルガンさんからウラン採掘の現状、福島からの報告では阿部昭比古さんから、福島の子どもたちの健康の現状と子どもたちを守っていく活動の必要性、川野浩一大会実行委員長の報告を受けた。 核兵器を製造するためのウラン採掘の段階から、多くのヒバクシャを出す。そして核兵器の使用、原発の事故で多くのヒバクシャを出す。そのような

【68大会・報告】長崎第2分科会/脱原子力2―学習・交流編―再稼働問題と脱原発に向けたエネルギー政策の展開

講師:藤井石根さん(明治大学名誉教授)  自然エネルギ-を中心に、冒頭、「原子炉は一端を火を着けたら消えない。冷やし続けなければならない。それに気づいた今だからやめるべき」と述べられた。 2010年の世界の原発で発電量は3億7,500万KWで、自然エネルギ-開発の時間は立っていないが現在3億8,100万KWで原発と同じぐらいの容量を持っている。それ以降、2005年で55カ国~2010年で100カ国以上に増えている。開発費も300億ドルから1500億ドルと5倍になっている。特に中国など進めているが、ヨ-ロッパではドイツが脱原発、東南アジア・アフリカでも自然エネルギ-へ関心を向けて

【68大会・報告】長崎第4分科会/平和と核軍縮2―東北アジアの非核地帯化と日本の安全保障政策

長崎第4分科会「平和と核軍縮2」 問題提起の骨子 塚田晋一郎さん(ピースデポ事務局長代行) 1.核弾頭の推移について世界の状況 2.非核兵器地帯の進行 3.北東アジアの非核化にむけて 4.オスプレイ配備と沖縄米軍基地の現状 ピーター・デッキーさん(米・ピースアクション) 米国の核戦略の分析 1.弾道ミサイル防衛 2.核拡散防止(相手の核を破壊) 米国にとって核戦略は必要であり続ける。運動は抑止力よりは核兵器の恐怖と不道徳性で廃絶を求めている。 沖縄、長崎、神奈川、各地の報告 (沖縄) 米軍ヘリの墜落(8/3)事故、米軍基地内とはいえ、きわめて危険。日

【68大会・報告】長崎第3分科会/平和と核軍縮1―学習編―核拡散と日本の原子力政策~プルトニウム利用と原発輸出

長崎第3分科会 平和と核軍縮1―学習編―核拡散と日本の原子力政策~プルトニウム利用と原発輸出 昨日の記者会見で藤本泰成大会事務局長は、長崎の原爆がプルトニウム型であったため、六ヶ所村の再処理工場に反対するのだと表明したが、世界の常識では日本は核を所持しているという認識である。また、自民党の石破茂幹事長は以前、抑止力であると述べている。韓国も日本と北朝鮮との軍事的関係から、核燃料の再処理をさせろと主張している。 このように、非常に危険なプルトニウムの再利用は世界中からなくさなければならない。米国の9.11テロ(2001年)でプルトニウムが使われていたら。また、3.11の福島第一

【68大会・報告】長崎第1分科会/脱原子力1―学習・交流・討論編―フクシマを忘れない~被災者支援と連帯の課題

長崎第1分科会 脱原子力1―学習・交流・討論編―フクシマを忘れない~被災者支援と連帯の課題 講師 山口幸夫さん フクシマを忘れないために、4点の提起があった。①いまだ事故の検証がなされていない東京電力・福島第一原発事故、4つの事故調査報告書があるが、本当の事故原因はわからない②収束とは程遠い福島原発。汚染水処理のめどが立たず、再稼働、原発輸出できる状態ではない③被災地と被災者の深刻な問題。除染に展望がない。不十分な健康調査。被曝の全容調査が不可欠④規制する側が規則の虜になっている。フクシマを引き起こした構造的な問題。「原子力ムラ」を解体できるかは、住民、市民の運動しかない。

被爆68周年原水禁世界大会・長崎大会2日目 分科会やフィールドワークなど多彩

       8月8日、「被爆68周年原水爆禁止世界大会・長崎大会」の2日目は、8つの分科会をはじめ、様々なひろば、フィールドワークなど多彩な催しが行われました。 第1分科会は「フクシマを忘れない~被災者支援と連帯の課題」として、福島原発事故問題を取り上げました。福島からの報告や、「被災者支援法」の実施などを討議しました(写真左)。第2分科会は「再稼働問題と脱原発に向けたエネルギー政策の展開」をテーマに、韓国やドイツのゲストからの報告も含め、原発に頼らないエネルギー政策を考えました(写真右)。 第3分科会は「核拡散と日本の原子力政策」で、破綻している核燃料サイクル、溜まり続けるプルト

原水禁世界大会長崎大会 基調提起(被爆68周年原水禁世界大会)

原水禁世界大会長崎大会 基調提起 被爆68周年原水爆禁止世界大会実行委員会 事務局長 藤本 泰成  「コリン・パウエル」。この名前を覚えているでしょうか。湾岸戦争の統合参謀本部長、実質の戦争指揮責任者で、ブッシュ政権の国務長官でした。ブッシュ政権は、北朝鮮・イラン・イラクを「悪の枢軸」ならず者国家と非難し、2003年に大量破壊兵器所持を理由にイラク戦争に突入しました。北朝鮮やイランは、米国との対抗上「核保有」を選択しました。パウエル元国務長官は、その要職を退いた後、自由な立場からオバマ大統領を支持し、発言を続けています。彼は、核廃絶へ向かう道は「日本が核兵器を持たない意志を再確認すること