12月, 2020 - 原水禁
2020年12月25日
12月23日、2019年8月より原水禁、連合、KAKKINの三団体で取り組んできた「核兵器廃絶1000万署名」を日本政府に提出いたしました。
提出団体代表として、藤本泰成副議長(原水禁)、相原康伸事務局長(連合)、加藤秀治郎議長(KAKKIN)より署名総数8,247,714筆の目録を、外務省において、國場幸之助外務大臣政務官に手交しました。
2020年4月開催のNPT再検討会議での提出を当初予定としておりましたが、コロナ禍において、NPT再検討会議が延期となり、署名提出自体も延期となっていました。
国連に対しては、長崎において8月9日に、中満泉事務次長へ提出しています。今回は、日本政府に対し、「核兵器禁止条約に批准することを求める」という意味での提出となります。
これまで、菅首相は国会答弁などにおいて、「核兵器禁止条約への批准、署名はせず、オブザーバー参加も考えていない」と繰り返しています。しかし、日本が核保有国と非保有国との橋渡し役を自任するならば、「非核三原則」を確認し、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶へ具体的に取り組んでいくべきです。
原水禁の藤本副議長は、提出の際に、「核兵器禁止条約だけにこだわらず、アメリカに対して核兵器の先制不使用を求めるなど、日本としての働きかけ方はいろいろとある」と伝え、集められた署名に込められた思いが強いものであることを訴えました。
核兵器禁止条約の発効日は、2021年1月22日となります。
原水禁では、条約発効に際し「日米韓国際シンポジウム-核兵器禁止条約発効後の課題と展望-」(仮称)を以下の通りオンラインで開催致します。詳細は、原水禁ホームページなどで、ご案内いたします。
「日米韓国際シンポジウム-核兵器禁止条約発効後の課題と展望-」(仮称)
(1)日時:2021年1月23日(土)10:00~12:00
(2)内容:
① 主催者あいさつ 川野浩一議長
② 日米韓国際シンポジウム
(3)パネリスト
日 本:秋葉忠利さん(原水禁・顧問)
アメリカ:ケビン・マーティンさん(ピースアクション)
韓 国:イ・ヨンアさん(参与連帯)
司 会:藤本泰成さん(原水禁・副議長)
(4)YouTube原水禁チャンネルにて、生配信いたします。
VIDEO
8月9日「核兵器廃絶1000万署名」を中満事務次長へ提出
2020年核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議に向けたシンポジウムを開催
核兵器廃絶1000万署名にご協力ください
2020年12月22日
VIDEO
集会やデモの様子が分かる動画をつくりました。ご覧ください。
現在、六ヶ所再処理工場は、原子力規制委員会による新規制基準の適合性審査合格を受け、2022年の完工に向けて動き出しました。しかし、原子力をめぐる環境は福島第一原発事故以降大きく変わり、六ヶ所再処理工場で作り出されたプルトニウムやウランの使い道についての目途は立っていません。再処理・核燃料サイクル政策が、順調に進む見通しは全くないのが現状です。
このような中、12月13日にこれまで六ヶ所再処理工場の行政訴訟を担ってきた「核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団」が、新たに“原告”を募集することになりました。原告団は、現在継続している取り消し訴訟(以下、「旧訴」)とは別に、福島原発事故以降設定さらた新規制基準に合わせた審査に対して、新たな取り消し訴訟(以下、「新訴」)を起こすことになりました。集会は、核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団・核燃サイクル阻止1万人訴訟弁護団・再処理とめたい!首都圏市民のつどいの三者の呼びかけで、東電本店前の内幸町ホールに約40名が集まりました。その中で20名を超す人が新原告に加わりました。
集会は、1万人訴訟の原告団長で弁護士の淺石紘爾さんから六ヶ所再処理工場の現状の報告と核燃料サイクル政策の破綻が語られました。その上で、今回の新訴訟について「原発・再処理を絶対に許さない意思を込めて提起する」と力強く発言されました。また同じく弁護士の伊東良徳さんからは、新訴に当たって新たな争点として「航空機落下」の問題が解説されました。三沢には米軍基地や航空自衛隊基地があり、六ヶ所村には天ケ森射爆場があり、現実に航空機落下の危険性があることを指摘しました。
海渡雄一弁護士からは、活断層と地震の問題が提起さレ、活断層を短く切り刻み地震を小さく見せようとする日本原燃の評価の問題の間違いを指摘しました。「原発はよく5重の壁守られているというが、六ヶ所再処理工場は、最初から使用済み核燃料が硝酸に溶け、その溶液が配管でつながっている。そこでは二重の壁でしか守られておらず、地震によって大惨事を招く可能性がある」と指摘しました。
最後にルポライターの鎌田慧さんからは、「再処理を止めたら、原発というフィクションが崩壊する」と指摘し、それを政治が支えていると、政治の劣化ガ訴えられました。
種会後、「再処理とめたい!首都圏市民のつどい」の定例デモを東電本店前から銀座に向けてデモをしました。
2020年12月22日
12月19日、「核兵器禁止条約批准50か国達成!日本政府に批准を求める原水禁九州ブロック集会inナガサキ(主催:原水禁九州ブロック連絡協議会・原水爆禁止長崎県民会議)」が、長崎市平和会館で開催され、長崎県内・九州各地から180名が参加しました。
原水禁は連帯あいさつの中で、①原水禁・連合・KAKKINの3団体でとりくんだ「核兵器廃絶1000万署名」を、8月9日に、国連の中満事務次長・軍縮担当上級代表に提出したこと、②「同署名」を12月23日に、日本政府(國場外務大臣政務官)へ提出し、その席で条約への批准について要請すること、③条約発効翌日の1月23日にオンライン開催する「日米韓国際シンポジウム」で、核兵器廃絶・世界平和構築に向けたとりくみを提起するための準備を進めていること、について紹介しました。また、条約発効後も「核と人類は共存できない」を基本として、核兵器廃絶のみならず、すべての国の、すべての核に反対し、とりくみを強化していく決意を述べました。
講演「核なき世界とアメリカ、そして日本」において、講師の大田昌克さん(共同通信社論説委員・長崎大学核兵器廃絶研究センター「RECNA」客員教授)は、大きく4つのポイント(①日本と米国は「核の同盟」、②核兵器禁止条約とトランプ核戦略、③どうなるバイデン政権の核政策、④問われる被爆国日本の役割)について話されました。
集会終了後、「核兵器禁止条約に日本政府は批准せよ」という横断幕を掲げ、 会場からNHK長崎までデモ行進を行い、 市民に訴えました。
以下に関連する記事・ことがらをPDFにまとめています。
12.19 写真データ(上原撮影)
12.19 九州ブロ集会新聞記事
20.12.23平和 C ニュース
12.19 九ブロ長崎集会 集会決議
2020年12月22日
12月6日(日)、福島第一原発で生成されるトリチウム汚染水の海洋放出をめぐって、地元福島県民と経済産業省との話し合いが、福島県青少年会館で開かれました。
2022年夏には、サイト内につくられる汚染水を貯蔵するタンクが満杯になり、政府は「トリチウムの含有量を基準以下に希釈して海洋放出する以外に方法がない」として、閣議決定を行おうとしています。
当日、資源エネルギー庁原子力発電所事故収束対応室から奥田修司室長が参加しました。奥田室長は、これまでの政府の主張通りトリチウムは人体に害がないことを基本に、他の原発や海外の原子力施設の環境への放出量を説明しながら、理解を求めるとしました。
しかし、説明は結局の所「安全かもしれないが、安全でないかもしれない」という域を出ないもので、基本的には「放出」ありきの姿勢をこえず、様々な意見に耳を傾ける姿勢は感じられませんでした。
漁業関係者の風評被害や生体での濃縮によって、福島の漁業は壊滅的被害を受けるとの指摘にも、答えるものではありません。「これまでの10年間の努力は水泡に帰す」との漁業者の指摘が重たく響きました。
40人を超える会場参加者からは、引きも切らず様々な批判が飛び出しました。誰もが、納得できずに会場を後にしたと思います。
2020年12月17日
2020年10月中に福島汚染水廃棄が関係閣僚会議で決定する動きがありましたが、福島漁連、全漁連などの強い反対により、実現されませんでした。政府を追求し、廃棄断念をさせるために、直接の利害関係者である世界の人々に原水禁は”Urgent Action”(緊急行動)を呼び掛けました。締切は1月末日です。
それに応えて7カ国から
団体:2
個人:125
の意見表明が送られてきています。(12月14日現在)
この海外からの意見を集約し、原水禁は廃棄断念を要求する省庁交渉を行います。
In responding to request of “Urgent Action”,
There has been comments of 2 organizations and ones of 125 individuals.
[Please share this widely] “Say NO to the dumping of Fukushima’s radioactive water to the Pacific Ocean!”
2020年12月14日
六ケ所村MOX工場への「審査合格」に対する原水禁議長声明発出について
12月9日、原子力規制委員会は、青森県六ケ所村に建設しているプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場の安全対策が、新規制基準に適合するとして正式に「審査合格」としました。
これを受け、原水禁議長声明を発出致しましたので、ここに掲載致します。
六ヶ所村MOX工場の破綻は明らか ―核燃料サイクルの根本的転換を急げ―(原水禁声明)
12月9日、原子力規制委員会は、日本原燃(原燃)が青森県六ケ所村に建設しているプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場の安全対策が、新規制基準に適合するとして正式に審査合格とした。
MOX燃料加工工場は、六ヶ所再処理工場とともに核燃料サイクル政策の要の施設だが、しかし、高速増殖原型炉もんじゅ(もんじゅ)の廃炉や六ヶ所再処理工場の完工延期など、核燃料サイクル政策は行き詰り、先行きは不透明な中にある。国や電力会社は、MOX燃料を利用して「プルサーマル発電」を行うとしているが、福島原発事故以降これまで再稼働した原発9基のうち4基しか導入できていない。さらに実際に稼働しているのは現在2基にすぎない。
プルトニウム利用の中心であったもんじゅが廃炉となり、その後、連携を模索したフランスの高速炉開発も頓挫した。結局現在のところ、プルトニウム利用はプルサーマル発電だけが残るこ
ととなった。当初、16基~18基とした原発でのプルサーマル導入計画は、しかし、福島原発事故以降、原発の再稼働もきびしい中で進んでいない。日本は、使用済み核燃料の再処理にあたって
は、核兵器に転用可能な余剰プルトニウムを持たないことを国際公約としており、核燃料サイクル計画を続ける限りその公約の実現は不可能である。
原子力規制委員会の更田豊志委員長は、「安全性や核拡散の観点から再処理工場で抽出したプルトニウムは、速やかにMOX燃料に加工することが必要だ」と述べ、再処理とMOX燃料加工を一体的進めることを求めているが、出口にあたるプルサーマル発電が進まない現状では、MOX燃料は消費されず工場が計画通り操業できる見込みは立たない。
さらにMOX燃料加工工場の建設費も当初の約1,200億円から約3,900億円と3倍以上に跳ね上がっている。六ヶ所再処理工場も当初約7,600億円だった建設費が約2兆9,000億円と4倍近くに膨れ上がっている。今後も核燃料サイクル計画にかかる費用は、歯止めなく膨らんでいくに違いない。
六ケ所村の再処理工場は、1993年の着工以来、24回も完工延期が繰り返され四半世紀を経てもいまだ完成していない。原燃は2021年度上期の完工をめざしているが、今後も地元の合意、細かな審査や試験があり、本格稼働の時期は見通せていない。MOX工場は、2012年完成を目指していたが、これも延期が繰り返され、現在2022年上半期の完成となっているが、再処理工場との一体的稼働を考えれば、操業時期は不透明といえる。
MOX燃料の需要が不透明で、工場の計画的稼働も見込まれない中で、莫大な建設費はMOX燃料の価格を高騰させ、経済的合理性を失うこととなっている。巨額な投資は、電力料金に跳ね返ることは必死であり、高速炉開発に多額の税金が投入されたと同様、市民の負担増は避けられない。
特に福島原発事故以降、原子力発電や再処理事業を巡る環境は大きく変化した。米国や英国、ドイツなどは既に核燃料サイクルから撤退し、世界の流れは脱原発へと大きく舵を切っている。
国・電力会社は、核燃料サイクル政策の破綻を認め、原子力政策全体の根本的転換を図ることが必要だ。これ以上問題の先送りは許されない。
2020年12月14日
原水爆禁止日本国民会議
議長 川野 浩一
2020年12月11日
「避難指示地域の医療費無料化措置の継続」を求める政府交渉および「トリチウム汚染水の海洋放出の問題点」に関する政府交渉
12月11日、原水禁を含む8団体は、「避難指示地域の医療費無料化措置の継続」を求める政府交渉、および「トリチウム汚染水の海洋放出の問題点」に関する政府交渉を参議院会館B104会議室で行いました。今回は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮し、各団体1名程度の参加とし計13名が参加しました(Web配信視聴者18名)。
7月3日と10月5日に行われた同交渉に引きつづき、前回までに残された課題についての再質問、新たな要請等を、政府(厚生労働省・復興庁・経済産業省・農林水産省・原子力規制委員会
)と行いました。
第一部:「避難指示地域の医療費無料化措置の継続」を求める政府交渉冒頭、「東電福島第一原発事故避難指示地域住民の医療費無料化措置の長期継続を求める緊急申し入れ(再)」を手交し、厚生労働省・復興庁からは「原子力災害地域については、現時点で支援を縮小・終了するような段階ではなく、中・長期的な支援を今後も継続していく。」との回答がありました。交渉では、「復興・創生期間後における復興の基本方針」に「減免措置見直し」と記載されたことについて議論されましたが、自治体・福島県民・住民の心配・不安を完全に払拭するような回答は、残念ながら得られませんでした。
第二部:「トリチウム汚染水の海洋放出の問題点」に関する政府交渉経済産業省からは、2015年1月7日に開催された「第6回廃炉・汚染水対策福島協議会」における、糟谷廃炉・汚染水対策チーム事務局長補佐による「(ALPS処理水について)関係者の方の理解を得ることなくしていかなる処分もとることは考えておりません」との答弁、および経済産業省から福島県漁連への「関係者の理解なしにはいかなる処分も行いません」との文書回答(同年8月24日付)をめぐり、「当時、その通り『約束』したが、『海洋放出しない』ことまで『約束』したわけではない」と、まさに官僚答弁が繰り返され、これまで同様に、福島県民・住民の立場に寄り添っているとは思えない発言・回答が多くあり、やりとりは平行線のままでした。
農林水産省からは、「政府・農林水産省として、ALPS処理水の処分方法について、今決まっていることはない。今後も、復興に向けた農林水産業に携わる方々の努力を妨げないことを最優先にして、処分方法や風評被害対策を検討していくべきと、経済産業省には伝えていく。」との答弁がありました。
原子力規制委員会とは、「線量告示(周辺監視区域外で最大1mSv/年)」について議論しましたが、見解の相違があり、議論は深まりませんでした。
原水禁は、7ヶ国(アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリス・ドイツ・マーシャル諸島・韓国)から「トリチウム汚染水海洋放出反対」への賛同メッセージが団体・個人合わせて100件以上届いていることを紹介したうえで、「トリチウムの半減期*と今後の技術開発への期待を考慮すれば、長期保管(最低でも200年程度は『陸上保管』)し、『海洋放出』以外の検討を進めるべき」と改めて主張しました。
【*:トリチウムの半減期は12年。仮に120年保管すれば1,024分の1に、240年保管すれば約100万分の1(104万8,576分の1)に減衰します。】
☆政府交渉の時程は以下の通りです。
第一部:「避難指示地域の医療費無料化措置の継続」を求める政府交渉
11:00~12:00 厚生労働省・復興庁
第二部:「トリチウム汚染水海洋放出の問題点」に関する政府交渉
13:00~14:15 経済産業省
14:20~15:05 農林水産省
15:10~16:00 原子力規制委員会
☆主催8団体:
脱原発福島県民会議
双葉地方原発反対同盟
原水爆禁止日本国民会議
原子力資料情報室
全国被爆2世団体連絡協議会
原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会
チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西
ヒバク反対キャンペーン
2020年12月11日
※原水禁宛に送付いただいた署名数は、現在68,600筆です(2021年3月16日)
政府の気候・エネルギー対策の強化を求めるキャンペーン 「あと4年、未来を守れるのは今」開始
(キャンぺーンの骨子)
化石燃料も原発も使わない、持続可能な再エネ100%の気候・エネルギー政策を求めます。
気候危機はすでに現実化しています。国際条約「パリ協定」では、世界の平均気温上昇を産業革命前に比べて1.5℃に抑える目標が定められています。科学者たちは、1.5℃以上の場合、気候災害がさらに深刻化し、悲劇的な生態系の崩壊が起こると警告しています。
政府は現在、「エネルギー基本計画」と「地球温暖化対策計画」を見直しています。菅首相は、2050年までに温室効果ガスを実質排出ゼロにすると宣言しましたが、そのための具体策となる2つの計画は、1.5℃目標に沿うように再エネ100%とする必要があります。
また、2021年には東京電力福島第一原発事故から10年を迎えますが、事故の被害はいまだに続いています。核廃棄物の最終処分についても全く見通しが立っていません。原発や不確実な技術に頼らず、先進国の責任として脱炭素社会に向けて経済・産業構造やくらしを抜本的に変えることが必要です。
これからの世代に希望ある社会を残すために、私たちは、以下を要望します。
要望事項
1.気候・エネルギー政策の見直しは、若い世代を参加させ民主的で透明なプロセスで行うこと。
2.2030年までの温室効果ガス排出削減目標は、2010年比で少なくとも50%以上削減とすること。
3.2030年の電源構成は、省エネを第一に石炭火力と原発はゼロ、再エネ50%以上とすること。
4.原子力の利用をやめ、新増設や新型炉の開発は中止すること。
5.不確実で環境・社会影響が懸念される二酸化炭素回収・貯留などには頼らないこと。
◆ 署名用紙のダウンロードはこちら 署名用紙(PDF)
署名用紙(Word)
◆ Change.orgの署名(ネット署名)はこちら Change.org
署名締め切り: 第一次集約:2021年1月31日
第二次集約:3月15日(予定)
最終集約:状況に応じて
送付先: 350.org Japan 〒153-0064東京都目黒区下目黒4-15-3
問合せ:03-6909-5983(FoE Japan)
「あと4年」とは?
2019年11月に国連環境計画(UNEP)が発表した「排出ギャップレポート(Emissions Gap Report 2019)」によれば、1.5度目標の達成には、2020年から毎年7.6%ずつ温室効果ガスの排出を削減する必要があります。排出削減が遅れるほど、達成可能性が低くなり、2025年まで遅れた場合、毎年15.5%もの排出削減が必要となり、これはほぼ不可能であると述べています。一方で、毎年7.6%減は野心的ではあるが、不可能ではないと述べています。https://www.unenvironment.org/interactive/emissions-gap-report/2019/
「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン http://ato4nen.com/
呼びかけ団体: 350.org Japan、CAN-Japan、eシフト、Fridays For Future Fukuoka、Fridays For Future Kagoshima、Fridays For Future Kyoto、Fridays For Future Nasu、Fridays For Future Osaka、Fridays For Future Shizuoka、Fridays For Future Yokosuka、Green TEA、Protect Our Winters Japan、PV-Net、Spiral Club、環境エネルギー政策研究所、気候ネットワーク、グリーン連合、原子力資料情報室、原水禁 、国際環境NGO FoE Japan 、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン、市民電力連絡会(数字、アルファベット、50音順、12月10日時点)
12/10のキックオフ記者会見では、さまざまな立場の方からメッセージが寄せられました。こちらの動画にてご覧ください。
VIDEO
発言者(五十音順):
荒尾日南子(あらお・ひなこ/350.org Japan)
eri(えり/DEPT Company)
岡山潤也(おかやま・じゅんや/漁師。北海道函館市在住)
甲斐沼美紀子(かいぬま・みきこ/公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)研究顧問)
片岡奈津子(かたおか・なつこ/特定非営利活動法人そーる理事長。岡山県倉敷市真備町出身。現在みなし仮設在住。)
小松吾郎(こまつ・ごろう/一般社団法人 Protect Our Winters Japan 代表理事)
阪口真生志(さかぐち・まきし/Fridays For Future Fukuoka。九州大学大学院経済学府)
宍戸慈(ししど・ちか/北海道子育て世代会議。福島県郡山市から移住)
辻井隆行(つじい・たかゆき/元パタゴニア日本支社長)
露木志奈(つゆき・しいな/環境活動家)
沼田茂(ぬまた・しげる/孫を持つIT企業管理職。350 Tokyo)
松永玲子(まつなが・れいこ/幼い子をもつ母親。Green TEA)
吉田明子(よしだ・あきこ/国際環境NGO FoE Japan)
2020年12月08日
原水禁として、2021年のエネルギー基本計画改定に向け、提言書を作成すべく「原水禁エネルギープロジェクト」を進めています。
その一方で、環境問題に取り組む多くの団体とともに、エネルギー基本計画に向けたキャンペーンを行うこととなりました。
キャンペンーン開始に向けた記者発表が行われますので、ご案内いたします。
※当日は、多くの皆様に見ていただけるようにYoutubeライブ配信を行います。
https://www.youtube.com/user/FoEJapan
【登壇者続々決定!】 政府の気候・エネルギー対策の強化を求めるキャンペーン
「あと4年、未来を守れるのは今」開始に向けた記者発表のご案内
政府は現在、「地球温暖化対策計画」と「エネルギー基本計画」の見直し作業を行なっています。今回の見直しは、すでに現実化している気候危機に歯止めをかけるために、パリ協定の1.5度目標と整合的な排出削減目標と道筋を形づくる上で、極めて重要です。
本目標を達成するためには、2030年には温室効果ガスの排出を世界全体で半減させる必要があると言われています。しかし、今のままの排出が続いた場合、4年後の2025年から毎年、前年比で、非現実的とも言える15%以上の削減をしなければ半減できないとされています(注)。2025年までの「4年」、日本がどのような気候・エネルギー政策を施行するかは喫緊の課題です。
気候危機・脱原発に関心をもつ市民団体や若者グループなどからなる呼びかけ団体は、12月12日のパリ協定5周年を機に、パリ協定と整合的な削減目標、エネルギーのあり方等を求めて 「あと4年、未来を守れるのは今 〜環境と未来を守るための署名に参加してください〜」キャンペーン を開始します。
本キャンペーンでは、グレタ・トゥーンベリさんをはじめ世界で広まっている緊急に温暖化対策の実施を求める運動と呼応し、今までにない幅広い層への呼びかけを行っていきます。
本キャンペーンの発足にあたり、以下の通りオンラインで記者発表を実施致します。
記者発表では、自然災害で被害に遭われた方、長年漁業に携わっている方、福島の方、科学者、幼い子どもを持つ母親、若い世代から指示を受けているインフルエンサー、学生アクティビストなど様々な立場の方々から本キャンペーンにかける思いを伝えてもらう予定です。
皆様のご参加をお待ち申し上げます。
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【オンライン開催】「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン開始
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【日時】2020 年 12月10日(木)16:00 〜17:30
【会場】オンライン(Zoom)
【参加費】無料
【主催】「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン
【呼びかけ団体(12月8日現在)】
350.org Japan、CAN-Japan、eシフト、Fridays For Future Fukuoka、Fridays For Future Kagoshima、Fridays For Future Kyoto、Fridays For Future Nasu、Fridays For Future Shizuoka、Fridays For Future Yokosuka、Green TEA、Protect Our Winters Japan、PV-Net、Spiral Club、環境エネルギー政策研究所、気候ネットワーク、グリーン連合、原子力資料情報室、原水禁 、国際環境NGO FoE Japan 、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン、市民電力連絡会(数字、アルファベット、五十音順)
【プログラム(予定)】
16:00-16:10 オープニング
16:10-17:00 「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン賛同者からのメッセージ
発言予定者( 五十音順 ):
eri(えり/DEPT Company)
岡山潤也(おかやま・じゅんや/北海道函館市・漁師)
甲斐沼美紀子(かいぬま・みきこ/国立環境研究所)
片岡奈津子(かたおか・なつこ/特定非営利活動法人そーる理事長)
小松吾郎(こまつ・ごろう/POW Japan)
阪口真生志(さかぐち・まきし/Fridays For Future Fukuoka、九州大学大学院経済学部)
宍戸慈(ししど・ちか/北海道子育て世代会議。福島県郡山市から移住)
辻井隆行(つじい・たかゆき/元パタゴニア日本支社長)
露木志奈(つゆき・しいな/環境活動家)
沼田茂(ぬまた・しげる/孫を持つ会社員。350 Tokyo)
松永玲子(幼い子をもつ母親。Green TEA)
吉田明子(よしだ・あきこ/FoE Japan)
荒尾日南子(あらお・ひなこ/350.org Japan)
17:00-17:30 質疑応答
【一般視聴用】
※当日は、多くの皆様に見ていただけるようにYoutubeライブ配信を行います。
https://www.youtube.com/user/FoEJapan
【メディア用お申込方法】
下記の申込みフォームからお願いいたします。
https://forms.gle/9esuzk8n2kgdbmnd8
【事務局・お問い合わせ】
japan@350.org (350.org Japan)
当日連絡用:080-5496-4954、090-4668-6653
<キャンペーンの背景>
12月12日はパリ協定が締結されて5周年になります。この間も協定が目指す地球温暖化防止は進まず、温室効果ガスの排出の増加は止まりません。世界各地で大規模な洪水、森林火災などの異常気象は肌で感じるほど増え、今すぐ脱炭素社会に向け抜本的な対策の実行に移らないと、生態系の崩壊につながり、ひいては人類の存在も脅かされます。
菅首相は、国会で2050年二酸化炭素排出ネットゼロ宣言をしました。人類と生態系の生存ラインと言える、このパリ協定の1.5℃目標を達成するためには、2030年には温室効果ガスの排出を世界全体で半減させる必要があります。しかし、今のままの排出が続いた場合、4年後の2025年から毎年前年比で、非現実的とも言える15%以上の削減をしなければ半減できません(注)。
時間はもうありません。コロナ禍からの経済復興を機に、これから4年の間に再生可能エネルギーへの大幅な転換をすることが、私たちの未来を決定することになります。
政府は「地球温暖化対策計画」と「エネルギー基本計画」の見直し作業に入りました。私たち「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーンの呼びかけ団体は、政府がパリ協定の1.5℃目標に整合した見直しを、原発や現在実用化されていない技術に頼らず、一般の市民、とりわけ将来の環境の影響を受ける若い世代を含むオープンな議論に基づき速やかに行うことを強く要求します。
このキャンペーンは 12月10日 からの署名活動に始まり、賛同している各団体がそれぞれ様々な企画を実行して、幅広く市民の声を届けるムーブメントを展開することを目指しています。
(注)2019年11月に国連環境計画(UNEP)が発表した「排出ギャップレポート(Emission Gap Report 2019)」によれば、1.5度目標の達成には、2020年から毎年7.6%ずつ温室効果ガスの排出を削減する必要がある。排出削減が遅れるほど、達成可能性が低くなり、2025年まで遅れた場合、毎年15.5%もの排出削減が必要となり、これはほぼ不可能であると述べている。一方で、毎年7.6%減は野心的ではあるが、不可能ではないと述べている。
https://www.unenvironment.org/interactive/emissions-gap-report/2019/
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