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水戸市で「フクシマを忘れない!再稼働を許さない!JCO臨界事故14周年集会」開催

2013年09月29日

130929_01.jpg 1999年9月30日に茨城県東海村で起きたJCO臨界事故から14年目にあたる9月29日、駿優教育会館(水戸市)で「フクシマを忘れない!再稼働を許さない!JCO臨界事故14周年集会」が開催され、県内外から550人が参加しました。
集会では、「JCO事故から14年、脱原発を! 福島原発事故とJCO臨界事故をつなぐ、被ばく被害との闘いから脱原発へ」と題して、弁護士の海渡雄一さんが基調講演を行い、また、双葉地方原発反対同盟の遠藤陽子さん、原水爆禁止新潟県協議会の中村進さん、東海第2原発運転差止訴訟団共同代表の大石光伸さんらが、各地の状況報告や訴えを行いました。集会後参加者は、市内をデモ行進しました。

集会アピール

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「JCO臨界事故14周年集会」に寄せて
前東海村長 村上達也

本日は挨拶を求められたところですが、村長退任後間もなく、また妻を亡くして日数も少なく身辺整理、雑用に追われているところで、申し訳ありませんが出席かないません。代わりに参加者の皆さんにメッセージを送ることでご勘弁下さい。JCO臨界事故後14年間にわたり本集会が続けられていることに、主催者、参加者の皆さんに先ずは敬意を表します。
福島原発事故はJCO臨界事故を闇の中に封じ込めた、だから起こった、「JCOからフクシマへ一直線だった」と私は言っております。政府や原子力事業者は地震や津波のせいにしていますが、人災以外の何物でもありません。自然の摂理を軽んじ過信と自惚れに凝り固まった日本人が起した史上最悪の事故、人災との認識があって然るべきであります。JCO事故の原因を彼らはマスコミ受けする「バケツとヒシャク」に目を向けさせ事故を矮小化し、封印してしまいました。本当の原因は政府や業界、所謂「原子力ムラ」の能力と精神構造にあったのでした。
どうです、「終息宣言」しながら福島では地下水、汚染水問題の解決の見通しは全くないではありませんか。雨の多いモンスーン地帯の山岳国家であるこの国に原発をつくるにあたって原子力科学者、技術者は地下水を考慮に入れてなかった、その非科学的精神に驚きます。改めて思うに、地下水、これも自然の力です。地震も津波も地下水も自然の力、所詮は科学技術も人間の力に過ぎず、自然には敵わない。このことを謙虚に知るべきでした。
安倍政権、電力業界は新規制基準クリアを隠れ蓑に原発の再稼動を急いでいますが、原発の本質は何もフクシマ以前と変わっていません。何メーターの防潮堤を築いた、だから原発は安全だ、とよくも言えたものです。水に弱い原発の本質は何も解決されていないのです。人間の造った技術の問題性、自然の力の巨大さ、予測困難性を考えたら日本では勿論のこと、全世界の原発を消さねばならないのが道理ではありませんか。
先ずは「隗より始めよ」。35年の老朽原発かつ被災原発、30km圏内100万人が住む原子力事故発祥の地の原発、この東海第二原発の再稼動を阻止し廃炉を実現しましょう。福島原発事故の後では、東海第二の再稼動の可否は東海村の住民だけで決められる問題では最早ありません。周辺自治体住民の考え次第で決定される次元にあることを、しっかり胸に収めて下さいますよう。
右、お願いして私の挨拶とします。集会のご成功を祈っております。

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