パワーシフトキャンペーン - 原水禁

4/30 17,000を超える声!「でんきの市場価格高騰の実態解明と公平なしくみを」署名提出

2021年05月20日

17,000を超える声!「でんきの市場価格高騰の実態解明と公平なしくみを」署名提出
https://power-shift.org/petiton_jepx_210430/


2021
430
パワーシフト・キャンペーン運営委員会

原水禁も参加するパワーシフト・キャンペーンは、430日(金)午後、17,047筆を超える署名「再エネ普及に大きなカベ?!でんき市場価格高騰の実態解明と公平なしくみを求めます」を資源エネルギー庁電力・ガス事業部 電力産業・市場室に提出しました。

ホームページでもご案内させていただきましたが、ネット署名数は、後半に大きく伸び、市民の関心の高さを示しています。


4
28日の「電力・ガス基本政策小委員会」にて、「2020 年度冬期の電力需給ひっ迫・市場価格高騰に係る検証 中間取りまとめ(案)」が示されました。
第34回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会(METI/経済産業省)

2月から3月にかけて、電力ガス取引監視等委員会にて状況の調査が行われました。
具体的には、大手の電力会社による売り入札と買い入札が適切であったかが確認され、「大手電力会社による不当な売り惜しみはなかった」と結論づけられました。

329日の内閣府再エネ規制改革タスクフォースでは、構成員から、
「不当な行為がないのに異常事態が生じたとすれば、市場制度の 不備が最大の要因ということになる。」
等の意見が、詳細な分析とともに出されています。

第7回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース 議事次第 : 規制改革 – 内閣府 (cao.go.jp)
構成員からの意見(資料6-1)

また、この事態に対して、再エネを重視する新電力などいくつかのグループも、経済産業省に対して繰り返し働きかけをしています。「今回の価格高騰は制度の未整備による異常事態であり、その支払いは特別損失として計上したい」「一般送配電事業者の差益は適切に還元してほしい」といった要望が出されています。

市場制度の不備を最大の要因とする価格高騰の甚大な影響が、「自己責任」という形で新電力、特に再エネを重視する新電力に押しつけられています。

パワーシフト・キャンペーンでは、署名提出にあたり改めて、以下を要請しました。
—————————————————-
1.原因究明と再発防止策を
・大手電力と再エネ新電力の間の情報格差があるのではないか。
大手電力の不当な買い越しや売り渋りはなかったとの結論だったが、大手電力の需要見積もりのずれがあったことは確かではないか。
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/033_s03_00.pdf
2.送配電会社の過剰なインバランス利益について、過剰な損失を受けた新電力に還元すべきではないか
・インバランス収支を旧一電、新電力の別で公表すべき
・過去の累積赤字と相殺する案が出ているが、今回の事象に対する対応は別にすべき
3.再エネ普及、主力電源化の趣旨に反するのではないか
・特に、再エネを重視する新電力に多大な影響が出た。制度のゆがみ・不備と言える。このままでは、再エネ新電力の発展や、再エネの普及にも支障があると考えられる。
—————————————————-

<問題の背景は・・?>
1月の電気代が10万円に?!」
一部の再エネ新電力と契約している消費者から、悲痛な声が聞かれました。
天然ガスの在庫不足を背景に、大手電力などから電力市場への供給電力量がしぼられたことで、電力の市場価格が高騰しました。電力市場価格は通常は平均で10円程度、高くなる時間帯でも50円程度でした。ところが、20211月中旬には、250円を超える時間が発生するほど高騰しました。

また市場価格に連動しているFIT電気(固定価格買取制度の支援を受けている再エネ電気)の仕入れ価格も高騰しました。その打撃を一番受けたのが、再エネ新電力や地域新電力でした。独自の化石燃料電源を持たず、FIT電気や市場からの電気を中心に調達している場合が多いためです。

しかし、冒頭のような極端な電気代高騰となったのは一部の消費者で、「市場価格と連動した価格体系」をとっていた新電力と契約していた場合です。ほとんどの新電力は、消費者に価格高騰の転嫁を行っていません。そのため、消費者の電気代は変わっていませんが、数千万・数億円単位の損失を新電力みずからで抱えることとなったのです。
一方、大手電力は逆に市場に電気を売っている側です。エリアよって多少の影響もありましたが、新電力の打撃とは比べ物になりません。

大手電力会社と新電力、とくに再エネ供給をめざす新電力との間に大きな格差と不平等な状況がありますが、今回の市場価格高騰でもその不平等が露見し、格差がさらに拡大されることとなっているのです。

20214月、パワーシフト・キャンペーン運営委員会)

 

ネット署名「再エネ普及に大きなカベ?!でんき市場 価格高騰の実態解明と公平なしくみを求めます」 のとりくみについて

ネット署名「再エネ普及に大きなカベ?!でんき市場 価格高騰の実態解明と公平なしくみを求めます」 のとりくみについて

2021年04月27日

ネット署名「再エネ普及に大きなカベ?!でんき市場価格高騰の実態解明と公平なしくみを求めます」のとりくみについて

2020年12月下旬から1月中旬にかけ、電力の市場価格が異例の高騰となりました。原因のひとつは天然ガスの在庫不足でしたが、エリア間の融通などにより「日本全体での電力不足」は回避されました。一方で、大手電力などから電力市場への供給量がしぼられたことで、電力市場価格が高騰しました(*1)。また市場価格に連動しているFIT電気の仕入れ価格も高騰し、その打撃を一番受けたのが、再エネ新電力や地域新電力でした。この状況下で「やはり原発が必要」「石炭火力さえも必要」という声が、産業界からあがっています。
しかし、これは本末転倒です。エネルギー使用量大幅削減を前提に、さまざまなかたちの再生可能エネルギーこそを、もっと導入してリスクを回避していくことが、今求められています。また、大手電力会社と新電力、とくに再生可能エネルギー供給をめざす新電力との間に大きな格差、不平等な状況があり、「電力システム改革」のなかでも、むしろこの格差が温存・拡大される制度がつくられています。
持続可能な再生可能エネルギー社会への方向転換を要請するべく、原水禁も参加するパワーシフト・キャンペーンは、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力産業・市場室と、4月30日にオンライン意見交換会を開催することとなりました。意見交換会に合わせ、「3項目の要請」を記載したネット署名を提出致します。
つきましては、大変短い期間ではありますが、ぜひネット署名へのご協力をお願い致します。

 

1.ネット署名「再エネ普及に大きなカベ?!

でんき市場価格高騰の実態解明と公平なしくみを求めます」

(1)要請先:内閣総理大臣および行政改革担当大臣

(2)要請項目

① 今回の電力市場価格高騰の実態解明と、再発の防止を求めます
電力市場価格高騰の原因は、市場の未成熟にあったと考えられます。データをすべて公開し、実態の解明を行い、再発防止のための施策を徹底してください。
② 消費者に不公平がないように、何らかの緊急対応を
電力市場価格高騰により、一部の消費者や再エネ新電力会社に極端な負担が出ています。対処をすべて電力会社に負わせるのではなく、政府としても何らかの緊急対応を行ってください。
③ 再エネ拡大につながる電力システム改革を
現状の不公平な電力制度は、再エネ新電力に大きな打撃を与えており、今後再エネの拡大を阻害することが懸念されます。再エネ拡大につながるかたちへ、電力システム改革のあり方を再度見直してください。

(3)呼びかけ団体:パワーシフト・キャンペーン運営委員会

(4)締め切り:2021年4月30日(金)10:00

(5)ネット署名URL: http://chng.it/K2gpsLZcZh

 

(*1)電力市場価格は通常は平均で10円程度、高くなる時間帯でも50円程度でしたが、2021年1月中旬には、250円を超える時間が発生するほど高騰しました。

<署名!>再エネ普及に大きなカベ?!でんき市場価格高騰の実態解明と公平なしくみを求めます

2月5日《パワーシフトキャンペーン緊急企画!》を開催しました。

2021年03月12日

原水禁が運営団体として参加するパワーシフトキャンペーンが、2月5日、緊急企画として、「なんでこんなに高くなった!?電気市場価格 高騰の裏側トーク」を開催しました。
2021年に入り、急激なJPEX市場の電力価格が上がりました。
2016年に電力市場が自由化して以降、今回のような急激な価格上昇は、世界的に見ても異常事態だといえます。
20時からのオンラインイベントではありましたが、300人以上が視聴し、今回の問題への注目の高さがうかがえました。

「今冬の電力逼迫の懸念と電力市場価格高騰問題」をテーマに、京都大学大学院特任教授の安田陽さんの講演から始まりました。
データの相関関係を分析し、電力需要のひっ迫時以外に、「市場の動きがおかしかった」と明らかに異様な事態であったことを指摘しました。
メディアでは、価格高騰はLNG不足に起因していると報道があったことにもふれ、「LNG在庫が減っているのは確か」であっても、「それが原因」とはいえないとしました。
また、「今回のような事態が起きたからといって、原発が必要だという話にはならない」と講演を結びました。

 

 

「再エネ新電力への影響」について、竹村英明さん(グリーンピープルズパワー代表取締役社長)と三宅さん(みんな電力)が、それぞれ電気の販売の面から、今回の価格高騰に直面しての苦労を話しました。

また、「節電の知恵と工夫」をテーマに、斎藤健一郎さん(朝日新聞be編集部記者)が自身の生活の中ので工夫を紹介しました。

最後に、パワーシフトアンバサダーでもある、アーティストのKOM_Iさんが、参加してのコメントをし、終了となりました。

引き続き、原水禁は、パワーシフトキャンペーンに参加し、より良いエネルギーの在り方を求めていきます。

 

2月5日《パワーシフトキャンペーン緊急企画!》なんでこんなに高くなった!?でんき市場価格 高騰の裏側トーク

 

2月5日《パワーシフトキャンペーン緊急企画!》なんでこんなに高くなった!?でんき市場価格 高騰の裏側トーク

2021年02月04日

原水禁も参加するパワーシフトキャンペーンでは、これまで再生可能エネルギーを扱う新電力会社への切り換えを進めてきました。しかし、2021年1月、電気代の市場取引価格が高騰する出来事が起こりました。

そもそも電力市場の制度設計に問題があるといえます。

《緊急企画!》なんでこんなに高くなった!?でんき市場価格 高騰の裏側トーク

再エネ電力会社の電気代が上がると言われているけど本当⁉️
再エネチャレンジ考えてたのに大丈夫⁉️
そんなみなさんの不安の声から緊急企画❗️

電気料金のカラクリと、なぜこんなに電力市場での値段が上がっているのか❓
電力市場にどんな課題があるのか❓できることは❓

 

安田先生、再エネ電力会社とパワーシフト・キャンペーンが徹底解説❗️
ぜひふるってご参加ください😌

◆日時: 2021年2月5日(金)20:00~21:30

◆会場: ZOOMによるオンライン開催
こちらよりご登録ください(直前まで登録可)
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_JXTKtBPYS7Kd5ZBGMKReIw

◆対象: 気候変動やエネルギーに興味がある人、再エネ電力会社の利用者、再エネを応援したい人

◆参加費: 無料/寄付金募集

◆プログラム:
・今冬の電力逼迫の懸念と電力市場価格高騰問題
安田陽さん(京都大学大学院 経済学研究科 特任教授)
・再エネ新電力への影響
竹村英明さん(グリーンピープルズパワー代表取締役社長)
ほか (調整中)
・節電の知恵と工夫
斎藤健一郎さん(朝日新聞be編集部記者)
・コメント KOM_Iさん(歌手・アーティスト)
・質疑応答とまとめ
司会:吉田明子(パワーシフト・キャンペーン/FoE Japan)

 

◆ゲスト:
◎ 安田陽さん
京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 特任教授
1989年3月、横浜国立大学工学部卒業。1994年3月、同大学大学院博士課程後期課程修了。博士(工学)。同年4月、関西大学工学部(現システム理工学部)助手、専任講師、准教授を経て2016年9月より現職。専門分野は風力発電の耐雷設計および系統連系問題。現在、日本風力エネルギー学会理事、IEC/TC88/MT24(国際電気標準会議 風力発電システム第24作業部会(風車耐雷))議長など、各種国際委員会専門委員。主な著作として「世界の再生可能エネルギーと電力システム」シリーズ(インプレスR&D)、翻訳書(共訳)として「風力発電導入のための電力系統工学」(オーム社)など

◎  竹村英明さん
広島生まれ。議員秘書、ISEP、飯田市おひさま事業の実践を経て、現在は発電会社「イージーパワー」と電力小売「グリーンピープルズパワー」代表取締役。緑茶会代表。NPO法人市民電力連絡会理事長。https://twitter.com/takemurahideaki?s=21

◎  斎藤健一郎さん
朝日新聞be編集部記者
1974年、東京都小金井市生まれ。中央大学総合政策学部卒業後、ドキュメンタリー制作会社「テムジン」を経て、朝日新聞へ。
福島・郡山支局員の時に東日本大震災に遭い、借家が半壊。東京電力福島第一原発事故で被災者になった経験から、電力会社の電気に極力頼らない「5アンペア生活」をはじめ、月の電気代200円以下で暮らせるようになる。
2019年から八ケ岳南麓で、空き家をエコハウスにリノベーションする「ほくほく」プロジェクトをスタート。エネルギーの完全自給を目指す。
節電の暮らしの過程を朝日新聞、朝日新聞デジタルで不定期連載中。著書に「本気で5アンペア 電気の自産自消へ」(コモンズ)、「5アンペア生活をやってみた」(岩波ジュニア新書)
記者ページ:http://www.asahi.com/sns/reporter/saito_kenichiro.html
Twitter: @kenichiro_saito
https://www.asahi.com/rensai/list.html?id=1155&iref=pc_extlink

◎  KOM_Iさん パワーシフトアンバサダー
歌手・アーティスト。1992年生まれ、神奈川育ち。ホームパーティで音楽活動の勧誘を受け歌い始める。「水曜日のカンパネラ」のボーカルとして、国内だけでなく世界中のフェスに出演、ツアーを廻り、その土地や人々と呼応しながらライブパフォーマンスを創り上げている。
好きな食べ物は南インド料理。趣味は世界各地に受け継がれる祭祀や儀礼を見学すること、唄や踊りを習うこと。
音楽活動の他にも、モデルや役者、ナレーターなど、様々なジャンルで活動している。
2019年4月に屋久島からインスピレーションを汲み上げながらプロデューサーにオオルタイチを迎えて制作したEP「YAKUSHIMA TREASURE」をリリース。同名のプロジェクト「YAKUSHIMA TREASURE」のワンマンライブ映像がYouTubeにて公開中!https://youtu.be/1WebgKhK9Ko

司会:
◎  吉田明子
2007年より「FoE Japan」スタッフとして、廃棄物削減、気候変動を担当。11年3月の福島第一原発事故以後、福島に関する活動やエネルギーシフトに向けた活動に携わる。3・11後にできたネットワーク「eシフト」事務局、15年に「パワーシフト・キャンペーン」をスタート。

◆主催:
パワーシフト・キャンペーン運営委員会
〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9(FoE Japan内)
03-6909-5983 info@power-shift.org

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