新着情報

声明 原子力規制委員会の川内原発審査結果の正式決定に抗議する

原子力規制委員会の川内原発審査結果の正式決定に抗議する原水爆禁止日本国民会議議  長 川野 浩一事務局長 藤本 泰成 原子力規制委員会は、九州電力川内原子力発電所の「審査書」を正式決定した。「審査書」は、あくまでも「新基準に適合している」とするもので、一部報道にある「安全審査の合格書」ではない。これまで、「安全とは言わない」「リスクがゼロとは言わない」と規制委員会の田中俊一委員長が繰り返し発言してきたことでも明らかだ。 「審査書」の決定にあたってのパブリックコメントには、17,819件もの意見が寄せられているが、修正された箇所はほとんど無い。問題となった火山リスクに対しても、「運転期間内は問題

広島大会第1分科会 福島原発事故と脱原発社会の選択

広島大会第1分科会 脱原子力1─福島原発事故と脱原発社会の選択 報告①~「原発事故と避難自治体について」斎藤英毅(いわき地方平和フォーラム議長) 沿岸部13自治体の現状と課題について報告。 ① 地震発生後、津波対策も含めて災害対策本部が設置された。福島第1原発事故水素爆発という原子力災害が発生。双葉郡で14万人の避難者が生じ、避難所の設置・収容がされたが、情報共有の集団が個人の携帯のみになるなどの脆弱さを露呈した。各自治体では、役場機能として、名簿作成・救援物資・町外避難者からの苦情・病院施設入院患者の移送を対応した。防災計画は、これまでの有名無実の訓練により機能せず、オフ

広島大会第2分科会 再稼働問題と日本のエネルギー政策

広島大会第2分科会 脱原子力2─再稼働問題と日本のエネルギー政策 質疑・討論のまとめ ①(大阪・若狭ネットワーク)大飯原発再稼働裁判の差し止め判決は画期的だ。この判決を受け、国の責任で健康手帳を配布させないといけない。再稼働について規制庁と交渉したが、規制庁は福島原発事故を教訓化しようとしない。全ての原発を止めるまでがんばりたい。 ②(福島)私たちは福島原発事故によるヒバクシャであり、震災の被災者だ。第1原発事故は人災であり、未だ13万人が避難しており、事故から4年近くが経過するが、国の責任は重大だ。第2原発が未だに廃炉にならないのはありえない。国は原発が安全だと言ってきた

広島大会第3分科会 核拡散とプルトニウム利用政策

広島大会第3分科会 平和と核軍縮1─核拡散とプルトニウム利用政策~NPT再検討会議に向けて 最初に長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達冶郎教授から「プルトニウム利用と核不拡散問題 日本の核燃料サイクル政策は変われるか」と題してお話をいただいた。 日本はプルサーマル計画、核燃料サイクル計画に固執しており、使用済み核燃料も資源として扱われている。そして、プルトニウムは増え続けている。使用済み核燃料を廃棄物として扱う考え方の転換と法的な整備が必要である。 海外ゲストのジェイムス・アクトンさんからは、国際的な視点から日本の核燃料サイクル計画などがどのように見られているかということ

広島大会第4分科会 アメリカの核戦略と東北アジアの非核化

広島大会第4分科会 平和と核軍縮2─アメリカの核戦略と東北アジアの非核化 秋葉忠利・元広島市長は次の様に話した。 第一次世界大戦から今年で100年。その教訓、遺産といえる大切なものを話したい。AFSという高校生の団体がある。第一次大戦のときパリにいたアメリカの青年たちが、救急車のドライバーをボランティアでやった。第二次大戦でもやった。第一次大戦の後、戦争を起こさないボランティアが出来ないだろうかと考えた。それには、高校生の時に留学させることだ。生活の経験、体を使っての経験をさせることが大切だ。はじめは、アメリカ対1国だけだったが、今では50ヶ国に拡がった。戦争をきっかけに起こ

広島大会第5分科会 世界のヒバクシャの現状と連帯のために

広島大会第5分科会 「ヒバクシャを生まない世界に1-世界のヒバクシャの現状と連帯のために 討論の特徴 豊崎博光さんは「被ばく:世界と日本の人々の暮らしへの影響」、田城明さんは「続く核時代の負の遺産」と題して講演した。 ヒバクシャの現状について、豊崎さんは「ウラン鉱石の採掘労働者」の被ばくについて、労働者のみならず作業服から家族も被ばくしていることや、採掘後も住民は被ばくし続けていること、さらにはアメリカなどの「大国による核実験」は、すべて先住民族の土地で行われ住民が被ばくしていることなど、人々の人権がないがしろにされるのが被ばくであると強調した。また、放射線は危険・有害であ

広島大会第6分科会 ヒロシマからフクシマへヒバクシャの課題

広島大会第6分科会 ヒバクシャを生まない世界に2─ヒロシマからフクシマへヒバクシャの課題 質疑・討論の内容 ①(大阪)被爆者援護法の具体化をスタートさせた。放射能健診の実施を求める署名を100万を目標に現在まで17万集約した。原発立地自治体からも署名が届いている。 ②(大阪)講師の話を聞いて国の責任が問われていると思った。被爆者手帳などの課題は今後の福島の課題につながる。どう取り組んでいったらいいのか。裁判は一審は負けた。現在は福岡高裁で審議している。 ③(福島)私の周りにも鼻血や脳梗塞、急性白血病などが多い。食事をめぐって食べていいか悪いか、家族が分断させられている。補

広島大会第7分科会 見て、聞いて、学ぼうヒロシマ

広島大会第7分科会 「見て、聞いて、学ぼうヒロシマ」 参加者のほとんどが原水禁世界大会には初めての参加となりました。原爆資料館元館長の原田浩さんから講演を受けました。原田さんは被爆者としては最後の原爆資料館の館長という立場から、広島への原子爆弾投下に関する基本的な知識とあわせて、ご自身の6歳のときの被爆体験をお話してくださいました。 原田さんは、原子爆弾の特徴として、熱線、高熱火災、爆風、放射線を挙げ、それらによって人体が無残な状況になったこと、資料館では見るに耐えない被爆者の状況をそのまま展示するわけにはいかなかったことなどを説明されていました。また、熱線で建物に焼きついた

長崎大会第1分科会 再稼働問題と日本のエネルギー政策

長崎大会第1分科会 脱原子力1 ―再稼働問題と日本のエネルギー政策 (1)海外ゲスト報告 イ・ヨンヒ(韓国 カトリック大学社会学科教授) ・韓国では現在、23基の原発が稼働中。5基が建設中。 ・低・中レベル核廃棄物処分場の場所は決定したが、高レベル核廃棄物の管理という問題をかかえている。 ・高レベル核廃棄物の管理について、一般の人々も含めた社会的対話を通して決定することを決めたが、原子力界の専門家に委ねるべきだと方針転換された ・政府は使用済み燃料の再処理についても発言している (2)講演 吉岡斉(九州大学大学院比較社会文化研究院教授) ・福島原発事故を契機とし