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広島大会第4分科会 アメリカの核戦略と東北アジアの非核化

2014年08月12日

広島大会第4分科会
平和と核軍縮2─アメリカの核戦略と東北アジアの非核化

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秋葉忠利・元広島市長は次の様に話した。
第一次世界大戦から今年で100年。その教訓、遺産といえる大切なものを話したい。AFSという高校生の団体がある。第一次大戦のときパリにいたアメリカの青年たちが、救急車のドライバーをボランティアでやった。第二次大戦でもやった。第一次大戦の後、戦争を起こさないボランティアが出来ないだろうかと考えた。それには、高校生の時に留学させることだ。生活の経験、体を使っての経験をさせることが大切だ。はじめは、アメリカ対1国だけだったが、今では50ヶ国に拡がった。戦争をきっかけに起こった運動であるAFSの存在意義は世界平和だ。
69年間の平和運動を振りかえって、第一回原水禁大会から、キューバ危機を経て部分核停止条約、ニューヨークの100万人集会、国際司法裁判所の核は国際法違反判決。今年はマーシャル群島の提訴がある。ヒロシマ・ナガサキ以降核兵器は使われていない。大国間の戦争もなかった。それは我々の力になる。これからは、被爆者の体験を基盤に未来を考えていく。
核兵器の非人道性をつなげることが重要だ。全面核戦争になれば、人類の滅亡だ。科学者の予言が事実になっているチェルノブイリ、福島でそれが確認された。
我々は、被爆者に対し義務を負っている。あれだけの体験をして、希望にむけた実践をしてきた。これに答えるために、被爆者の生きている間に核兵器の廃絶をする。核のために使われている10兆円を、異常気象のために使うべきだ。2015年のNPT再検討会議にむけて、誠実な交渉を核保有国に迫ろう。

湯浅一郎さん(ピース・デポ代表)は次の様に話した。
安倍政権の軍事優先路線で安定はない。ヨーロッパは、冷戦構造はなくなりヨーロッパの国同士の戦争はなくなった。アジアは不安定なままだ。朝鮮半島は分断したままで、休戦協定のままだ。日本人は、これを認識する必要がある。
境界も相互の了解のないままで、時々衝突が起こる。自国の安全を軍事によるとすると、相手国も軍事増強になる。終りのみえない状況が今も続いている。北東アジア非核地帯に賛同する世論をつくっていく運動を続けていく。

ポール・マーチンさん(米国ピースアクション)は次の様に話した。
核兵器は1945年以降13万発造られ、今16300発が保有されている。7300発を備蓄し、1900発が舶に配備、3000発が予備、2400発が解体待ち。2018年には1500発に制限される。
財政難により高価な核維持はむずかしい。オバマ大統領はロシアと協力し、核を減らすと言明した。退陣前に出来ることを祈る。アメリカは第二次大戦後、日本の憲法に関わったが、9条改正に圧力をかけてきた。PKO、アフガン、イラクへ自衛隊の出動、在日米軍への財政援助等々だ。お互いの国で、人々の考えを共有することが大切だ。原水禁とピースアクションは今後も共に政府に圧力をかけていこう。

参加者からは、神奈川から原発は止まっていても横須賀を母港とする原子力空母が動いている現実の報告があり、沖縄からはオスプレイの実態や本土でも訓練がはじまっている報告がされた。
(報告=I女性会議・桑原輝子)

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