7月, 2025 - 原水禁

原発事故被害者の切り捨てを許さない!人権と補償の確立を!「被爆80周年原水爆禁止世界大会・福島大会」に約600人

2025年07月28日

7月26日、福島県福島市の「パルセいいざか」において、「被爆80周年原水爆禁止世界大会・福島大会」が開催され、約600人が参加しました。福島原発事故の収拾も未だならず、原発事故被害者への生活保障もないままに強行されている原発回帰を許さず、あらためて国と東京電力の責任を問うとともに、被害者の人権と補償の確立を求めていくことを確認しました。

吉井佳音さん(第23代高校生平和大使)、橋本花帆さん(第24代高校生平和大使)が司会を務めました。はじめに、開会にあたって東日本大震災の犠牲となったすべての方に対し黙とうを行いました。

染裕之・大会共同実行委員長と、現地実行委員会を代表し角田政志・福島県平和フォーラム共同代表がそれぞれあいさつしました。また、大会基調提起を谷雅志・実行委員会事務局長が行いました(→大会基調はこちら)。

原水禁共同議長の金子哲夫さんから基調講演が行われました。「被爆80年 核と人類は共存できない 核なき世界をめざして」をテーマに、原水禁運動の原点と歴史を振り返りました。とくに「核の平和利用」論と決別し、核絶対否定の理念を打ち立てていく経過について詳細に説明されました。この理念は原発立地県からの提起や科学者との交流のなかでかたちづくられたもので、ウラン採掘から最終処分に至るまで、弱い立場にある人びとを犠牲にし続ける核社会を問い、あらゆる核被害者の救済を求めるものであるとしました。そして再びの過ちを繰り返さないためにも、脱原発を実現することを呼びかけました。

続いて満田夏花さん(FoE Japan理事)から現在すすめられている原発回帰のエネルギー政策について、門馬好春さん(30年中間貯蔵施設地権者会会長)から福島現地の中間貯蔵施設問題について、そして吉田裕史さん(原水爆禁止新潟県協議会副理事長)から柏崎刈羽原発をめぐる状況について、それぞれ報告を受けました。

その後、高校生平和大使およびOPによるパネルディスカッションが行われました。岩手県から佐藤綾音さん(第26代)・小笠原妙衣さん(第28代)・澤田麻椰さん(第28代) 、新潟県から吉田苺加さん(第28代)、福島県から五十嵐まど佳さん(第26代) ・半谷優亜さん(第27代)、 後藤絆希さん(第28代)が登壇。高校生自身で集めた若者の意識調査のアンケート結果をもとにしながら、原発や核兵器に対する率直な意見を交わしました。

最後に、福島大会実行委員の鈴木健一さんが「2025 フクシマアピール(案)」を読み上げて提案(本ページ下部に掲載)。全体の拍手をもって採択しました。

【被爆80周年原水爆禁止世界大会・福島大会】アーカイブ動画

2025 フクシマ アピール

1945年8月6日広島・8月9日長崎。一瞬にして多くの命が奪われたばかりか、今も後遺症に苦しむ被爆者を生み出した原爆被爆から80年を迎えます。

東京電力福島第一原発の過酷事故からは14年が過ぎました。特定復興再生拠点区域の避難指示がすべて解除され、住民の帰還に向け、町の整備や企業誘致などが進められています。また、帰還意向のある住民が帰還できるよう、必要な箇所の除染を進める「特定帰還居住区域」は、5つの市と町で策定されましたが、避難の長期化に伴い帰還を断念せざるを得ない住民も多くなっています。

自民、公明でつくる東日本大震災復興加速化本部は第14次提言を石破首相に提出しました。しかし、この提言には、帰還困難区域での活動自由化が盛り込まれており、「被ばくが自己責任」になってしまうおそれがあるとともに、除染や被ばく対策などに関する国の責任がなし崩し的に放棄されかねません。福島原発事故が終わったことにはさせてはなりません。

除染土については、現在、福島県大熊町と双葉町にまたがる中間貯蔵施設に保管され、2045年までに福島県外で最終処分をすることが法律で定められています。その量は東京ドーム11杯分にのぼり、国は最終処分の量を減らすために再生利用する方針ですが、5兆円以上もかけて集めた除染土を再び拡散することは愚の骨頂です。国民的な議論が必要です。

避難指示区域等の住民の医療・介護保険料や医療費の窓口自己負担分の免除等の措置が、2014年までに避難指示が解除された地域から段階的に廃止されています。原発事故によって生活を奪われた人々の健康及び生活の保障は、事故を起こした国と東京電力の責務であり、被害者の当然の権利です。被ばくを強いられたすべての人々の健康と医療を保障させていかなければなりません。

政府・東京電力は、2023年8月24日、漁業関係者をはじめ多くの県民、国民、さらには国際社会の理解が得られないまま、「ALPS処理水」の海洋放出を開始し、今年4月までに通算12回、約9万4千トンを放出しました。放出1回当たりのトリチウム量が毎回増えてきており、今後もこの放出が30年間も続いていくことを思うと、将来どうなっていくのか非常に不安です。

政府与党は、第7次エネルギー基本計画を閣議決定し、再生可能エネルギーの割合を2040年度に4~5割程度へ引き上げる目標を示すと同時に、原発を最大限活用する政策へ回帰しています。原発事故の反省から明記してきた「可能な限り原発依存度を低減する」との表現も削除されています。未だに約2万5千人の県民が避難を余儀なくされるなど、原発事故は現在進行形であるにもかかわらず、被害者の心の痛みを忘れたかのような政府方針の転換は、到底認められません。

私たちは、東日本で開催される原水爆禁止世界大会として、東北・新潟・茨城の組織と連帯し原子力施設の稼働反対、核燃料サイクル施設の建設・運転の断念などを求めます。

さらに、国と東京電力の責任を厳しく問い、原発事故被害者の人権と補償の確立を求める運動を強めるため、全国、全世界の反核・脱原発運動と連帯します。ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・チェルノブイリをはじめ、世界の核被害者と連帯します。「核と人類は共存できない」を原点に、原発も核も戦争もない平和な社会の実現に向けたたかいを進めていきます。

2025年7月26日
被爆80周年原水爆禁止世界大会・福島大会

共同アピール「被爆80年を迎えるにあたって ヒロシマ・ナガサキを受け継ぎ、広げる国民的なとりくみをよびかけます」

2025年07月23日

原水禁は7月23日、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)・原水爆禁止日本協議会(日本原水協)とともに記者会見を行い、以下の共同アピールを発表しましたので、お知らせします。

被爆80年を迎えるにあたって
ヒロシマ・ナガサキを受け継ぎ、広げる
国民的なとりくみをよびかけます

1945年8月6日広島・8月9日長崎。アメリカが人類史上初めて投下した原子爆弾は、一瞬にして多くの尊い命を奪い、生活、文化、環境を含めたすべてを破壊しつくしました。そして、今日まで様々な被害に苦しむ被爆者を生み出しました。このような惨劇を世界のいかなる地にもくりかえさせぬために、そして、核兵器廃絶を実現するために、私たちは被爆80年にあたって、ヒロシマ・ナガサキの実相を受け継ぎ、広げる国民的なとりくみを訴えます。

2024年、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞しました。凄惨な被爆の実相を、世界各地で訴え続け、戦争での核兵器使用を阻む最も大きな力となってきたことが評価されたものです。一方今日、核兵器使用の危険と「核抑止」への依存が強まるなど、「瀬戸際」とも言われる危機的な状況にあります。

ウクライナ侵攻に際してロシアの核兵器使用の威嚇、パレスチナ・ガザ地区へのイスラエルのジェノサイド、さらに、イスラエルとアメリカによるイランの核関連施設(ウラン濃縮工場)への先制攻撃など、核保有国による国連憲章を踏みにじる、許しがたい蛮行が行われています。核兵器不拡散条約(NPT)体制による核軍縮は遅々として進まず、核兵器5大国の責任はいよいよ重大です。

しかし、原水爆禁止を求める被爆者を先頭とする市民運動と国際社会の大きなうねりは、核兵器禁止条約(TPNW)を生み出しました。これは、核兵器の非人道性を訴えてきた被爆者や核実験被害者をはじめ世界の人びとが地道に積み重ねてきた成果です。同時にそれは今日、激動の時代の「希望の光」となっています。この条約を力に、危機を打開し、「核兵器のない世界」へと前進しなければなりません。アメリカやロシアをはじめ核兵器を持つ9カ国は、TPNWの発効に力を尽くしたすべての市民と国々の声に真摯に向き合い、核兵器廃絶を決断すべきです。

唯一の戦争被爆国である日本政府はいまだTPNWに署名・批准しようとはしません。核保有国と非核保有国の「橋渡し」を担うとしていますが、TPNWに参加しない日本への国際社会の信頼は低く、実効性のある責任を果たすこととは程遠い状況にあります。アメリカの「核の傘」から脱却し、日本はすみやかに核兵器禁止条約に署名・批准すべきです。

原爆被害は戦争をひきおこした日本政府が償わなければなりません。しかし、政府は放射線被害に限定した対策だけに終始し、何十万人という死者への補償を拒んできました。被爆者が国の償いを求めるのは、戦争と核兵器使用の過ちを繰り返さないという決意に立ったものです。国家補償の実現は、被爆者のみならず、すべての戦争被害者、そして日本国民の課題でもあります。

ビキニ水爆被災を契機に原水爆禁止運動が広がってから71年。来年は日本被団協結成70周年です。被爆者が世界の注目をあつめる一方、核使用の危機が高まる今日、日本の運動の役割はますます大きくなっています。その責任をはたすためにも、思想、信条、あらゆる立場の違いをこえて、被爆の実相を受け継ぎ、核兵器の非人道性を、日本と世界で訴えていくことが、なによりも重要となっています。それは被爆者のみならず、今と未来に生きる者の責務です。地域、学園、職場で、様々な市民の運動、分野や階層で、被爆の実相を広げる行動を全国でくりひろげることをよびかけます。世界の「ヒバクシャ」とも連帯して、私たちはその先頭に立ちます。

2025年7月23日

日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)
原水爆禁止日本協議会(日本原水協)  原水爆禁止日本国民会議(原水禁)

被爆80周年原水爆禁止世界大会・長崎大会のご案内

2025年07月07日

「被爆80周年原水爆禁止世界大会・長崎大会」は、8月7日(木)・8日(金)・9日(土)、下記のスケジュール・内容で開催いたします。

なお、開会行事・分科会・閉会総会については後日アーカイブ動画を掲載する予定です。

→長崎大会日程一覧(PDFファイル)(7月10日更新)

8月7日(木):
開会行事 15時~17時長崎ブリックホール・大ホール

8月8日(金)
分科会 ①②③⑥9時30分~12時/④⑤14時~16時30分@市内会場
①平和と核軍縮Ⅰ-世界の核軍縮
②平和と核軍縮Ⅱ-日本国内の動き
③脱原発-脱原発に向けた大きな流れ
④ヒバクシャⅠ-世界のヒバクシャ
⑤ヒバクシャⅡ-被爆者から被爆二世・三世へ
⑥見て・聞いて・学ぼう‟ナガサキ”

ひろば 14時~16時30分@市内会場
⑦映画「ひろしま」特別上映会
⑧女性交流のひろば
⑨話芸で学ぶ「平和と核」(落語:古今亭菊千代 講談:田辺一乃)
⑩ヒバクシャと語ろう

フィールドワーク ※要事前申込
⑪戦争と原爆の遺構めぐり
軍艦島(端島)クルージング(参加費6000円)定員に達したため募集を締め切りました
⑬子どものひろば

若者企画
ピース・ブリッジ 2025 in ながさき(9時~12時30分)

8月9日(土)
閉会総会 9時~10時@長崎県立総合体育館・メインアリーナ
非核平和行進 10時15分~11時@長崎県立総合体育館~爆心地公園

大会への参加方法

(大会実行委員会構成団体以外の)個人・グループの方で参加される場合、下記の通りお願いします。

大会資料や参加章、分科会整理券などをお渡ししますので、長崎ブリックホール2階ホワイエに設置する受付にお越しいただき、参加登録をお願いします。参加費個人3000円(団体10000円)と資料代500円(団体の場合×人数分)です。なお、高校生は500円、中学生以下は無料です。広島大会から継続してご参加される場合は、長崎大会分の資料代500円を追加でいただきます。

長崎大会・登録受付:長崎ブリックホール2階ホワイエ(長崎市茂里町2-38)
受付時間:8月7日(木)9時30分~16時30分

原水禁ブックレット「核と人類は共存できない あの日から80年、私たちがつなぐ平和の祈り」のご紹介

2025年07月05日

原水禁はこのたびブックレット「核と人類は共存できない あの日から80年、私たちがつなぐ平和の祈り」を作成しましたので、ご紹介します。

被爆80年を迎えるにあたって、原水禁運動の歴史的内容や、これから核廃絶を実現していくための具体的な運動の方向性について、広く共有することを目的としています。

執筆者と章立ては以下の通りです。

  • 川野浩一さん(原水禁共同議長)「ごあいさつ 被爆80周年を迎えて」

  • 秋葉忠利さん(前広島市長・原水禁顧問)「2035・2045ビジョン」

  • 金子哲夫さん(原水禁共同議長)「被爆の実相とすべてのヒバクシャ救済」

  • 中村桂子さん(長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)准教授)「『核のタブー』で考える、世界の現状と私たちの課題」

  • 藤本泰成さん(原水禁顧問)「原水禁運動と脱原発」

  • 畠山澄子さん(ピースボート共同代表)「被爆者のおもいを受け継ぐ未来へ」

A5判・28ページと、コンパクトでわかりやすい内容になっています。

ご希望の方には無料でお分けしています(たいへん恐縮ですが送料のみご負担ください)。ご家族・ご友人、地域や職場などでもご紹介していただけますと幸いです。

ご注文の際はお送り先・お名前・必要冊数をお書き添えの上、メール( office@peace-forum.top )またはファックス( 03-5289-8223 )でお申し込みください。

被爆80周年原水爆禁止世界大会・広島大会のご案内

2025年07月04日

「被爆80周年原水爆禁止世界大会・広島大会」は、8月4日(月)・5日(火)・6日(水)、下記のスケジュール・内容で開催いたします。

なお、開会総会・分科会・国際シンポジウム・まとめ集会についてはアーカイブ動画を後日掲載する予定です。

→広島大会日程一覧(PDFファイル)(7月1日訂正)

8月4日(月)
折鶴平和行進 15時40分~@広島平和記念公園~広島県立総合体育館
開会総会 17時~18時30分@広島県立総合体育館・大アリーナ

8月5日(火)
分科会 9時30分~12時30分@市内会場
①平和と核軍縮Ⅰ-世界の核軍縮
②平和と核軍縮Ⅱ-日本国内の情勢
③脱原発-脱原発の実現に向けて
④ヒバクシャⅠ-世界のヒバクシャ
⑤ヒバクシャⅡ-被爆者から被爆二世・三世へ
⑥見て・聞いて・学ぼうヒロシマ

ひろば 14時~16時30分@市内会場
⑦ヒバクを許さないつどい Part.24
⑧女性のひろば(切明千枝子さんの被爆証言)
⑨上関原発・中間貯蔵施設を考えるつどい
⑩話芸で学ぶ「平和と核」(落語:古今亭菊千代・講談:田辺一乃)

フィールドワーク(定員あり・先着順です)
⑪バスツアー大久野島「ヒロシマと戦争」※参加費8000円(弁当・お茶、保険料込み)
⑫安野発電所「中国人強制連行・中国人被爆の歴史を歩く」※参加費6000円(弁当・お茶、保険料込み)

子どものひろば ※要申込
⑬a(午前:)平和公園フィールドワーク・被爆電車
⑬b(午後:)大学生によるワークショップ型企画

8月6日(水)
国際シンポジウム 9時~10時30分@広島県民文化センター・多目的ホール
〔「被爆80年 核兵器廃絶に向けた歩み」(同時通訳あり)〕※同時通訳装置使用料:1000円
まとめ集会 10時30分~11時@広島県民文化センター・多目的ホール

大会への参加方法

(大会実行委員会構成団体以外の)個人・グループの方で参加される場合、下記の通りお願いします。

大会資料や参加章、分科会整理券などをお渡ししますので、お手数ですが必ず大会現地事務局にお越しのうえ、受付をお願いします。参加費個人3000円(団体10000円)と資料代500円(団体の場合×人数分)です。なお、高校生は500円、中学生以下は無料です。

広島大会・現地事務局:自治労会館3階会議室(広島市西区横川新町7-22)
受付時間:8月3日(日)13時~17時/8月4日(月)9時30分~17時

「2025 核も戦争もない21世紀へ 核問題入門」のご案内

2025年07月04日

私たちが置かれている現在の平和や核、ヒバクシャなどをめぐる状況をコンパクトに解説、基礎的な情報から学ぶことのできるブックレットです。

『2025 核も戦争もない21世紀へ 核問題入門』 原水禁 編
7月1日発行 A5サイズ 86頁 価格:500円 送料別


◇ お申し込みは、FAX(03-5289-8223)、またはメール(office@peace-forum.top)で、お名前、お届け先、品名、冊数を明記の上、ご注文ください。


<目次>

■核兵器廃絶にむけて
二〇二五年の「終末時計」、人類滅亡まで過去最短の残り八九秒/いま核兵器が使われたらどうなるか/核実験の歴史と二つの核実験禁止条約/部分的核実験禁止条約(PTBT)/包括的核
実験禁止条約(CTBT)/未臨界核実験とZマシン実験/世界の核兵器/各国の核兵器数/核不拡散条約(NPT)上の核兵器国/NPT枠外の核保有国/日本の核政策/核軍縮交渉の現状
/東北アジア非核兵器地帯/「核兵器の非人道性」認識の広がりから核兵器禁止条約発効へ/核兵器廃絶に向けた自治体の動き/核兵器禁止条約が発効している今こそ、東北アジア非核兵器地
帯を

■脱原発へ向けて
空疎な第七次エネルギー基本計画/再稼働阻止こそ脱原発実現のキーポイント/老朽原発うごかすな/能登半島地震の警告/新増設の無理難題/次世代革新炉の正体/使用済核燃料のゆくえ/
むつ中間貯蔵施設が操業開始/六ヶ所再処理工場を止めよう/原子力ムラからも疑問の声/ストップ・プルサーマル/使用済みMOX燃料は再利用できない/「廃炉の時代」へ/やっかいな廃
炉廃棄物/原発廃材がビールの缶にも玩具にも/高レベル放射性廃棄物の処分にNO!を/福島原発事故は終わらない/東電刑事裁判で無法の判決/汚染水の海洋投棄を許すな/そもそも原発
は核兵器と表裏一体/やっぱり脱原発/AI利用で需要は伸びるのか/原発は地球にやさしい?/いまこそ政策転換を!

■ヒバクシャの現状と課題
ヒバクシャをつくらないために/被爆体験者訴訟と黒い雨訴訟/在外被爆者とは/被爆二世問題とは/高校生平和大使&高校生一万人署名活動/被ばく八〇年/ウラン採掘から始まる被ばく/
グローバル・ヒバクシャの存在/「世界核被害者フォーラム」とは/反核団体や核被害者との連帯

執筆者紹介
湯浅一郎(ピースデポ代表)
西尾 漠(「はんげんぱつ新聞」副編集長、原子力資料情報室共同代表)
平野伸人(平和活動支援センター所長)
豊﨑博光(フォトジャーナリスト)

 

「被爆80年からその先へ 核なき未来をつくるカンパ」へのご協力をお願いします

2025年07月01日

私たち原水爆禁止日本国民会議(原水禁)はこれまで、「被爆者の救済なくして核廃絶なし」「核廃絶なくして被爆者の救済なし」、そして「核と人類は共存できない」のことばを原水禁運動の基礎に据えながら、核廃絶にとりくんできました。

それにもかかわらず、被爆から80年を迎える2025年、核なき世界の実現にいまだ至らず、むしろ核兵器使用のリスクが高まり続けています。核兵器の小型化や高性能化、核弾頭の増強、そして核兵器使用の威嚇が行われています。

しかし、私たちは厳しい現実を踏まえつつも、日本、そして世界の市民と手をとりあって、核も戦争もない世界をつくりだすことをめざす決意を、あらためて確認しています。「被爆80周年原水爆禁止世界大会」をはじめとしたさまざまなとりくみのなかで、核廃絶に向けた課題と展望を多くの人びとと共有しながら、原水禁運動を大きく拡げていきたいと考えています。

その一環として、「被爆80年からその先へ 核なき未来をつくるカンパ」を行うことにいたしました。被爆80年である今年、そしてNPT再検討会議などが予定される来年は、核廃絶をめざす原水禁運動にとって、非常に重要な時期となっています。国内外でのさまざまなキャンペーン展開を検討していますが、その際、相当程度費用が発生することが見込まれます。被爆80年から核なき未来へとつないでいくためにも、積極的なご支援・ご協力をお願いします。

「被爆80年からその先に 核なき未来を支えるカンパ」

いただいたカンパをもとに、以下のような活動をすすめていきたいと考えます。

・被爆証言キャラバン(仮称)の展開

日本国内、そして世界各地で、被爆者による被爆証言を聞く機会を設定します(交通費や会場費等)

・次世代に向けた被爆の実相を継承する活動への支援

被爆の実相を次世代の若い人びとに継承する活動を支援します(動画資料や冊子作製等)

・地域における原水禁学習会の開催

被爆80年にあたり、これからの原水禁運動をどのように拡げ核兵器廃絶を実現するのか、課題と目標を共有するための学習会を日本各地で開催していきます(講師費や会場費等)

こうした活動を通じ、日本全国各地における草の根のとりくみ強化と平和を求める世界の人びととの結合・連携を発展させ、核廃絶に向けた世界的なうねりをつくりだしていきたいと考えています。

【カンパ方法】

(1)オンライン決済
専用ページをご覧ください。金額や決済頻度、決済方法などが選択できます。

https://congrant.com/project/gensuikin/17957

(2)郵便振り込み

下記振込先にお願いします。

ゆうちょ銀行 019支店 当座 口座番号0154710
(または 00130-6-154710 )
ゲンスイバクキンシセカイタイカイジッコウイインカイ
(原水爆禁止世界大会実行委員会)

 

第40回4.9反核燃の日全国集会、原水禁全国交流集会、FWを開催しました

2025年07月07日

第40回4・9反核燃の日全国集会

2025年4月6日(土)、「第40回 4・9反核燃の日全国集会」が青森市で開催されました。(主催:第40回4・9反核燃の日全国集会実行委員会)

いまだ確立されない核燃料サイクル全体への信頼は完全に失墜しています。青森県は60年前、六ヶ所村を中心に巨大開発石油コンビナートを中心とする巨大開発を計画しました。
しかし、それが頓挫をして、40年前に、核燃料サイクル施設を受け入れることとなりました。32年前に建設を始めた再処理工場、32年たっても完成しない。
トイレ無きマンションと言われており、核のゴミの問題はなんら解決していない。
この状況を変えていくのは、私たち、みなさんの頑張りであり、ともに頑張っていくことが必要です。
そのことを確認するため、集会には、地元青森を中心に、全国から500人が参加しました。

開会、主催者あいさつに続き、青森県反核実行委員会の吉川進事務局長から、青森県知事による「核のゴミ」受入れの経緯、再処理工場事故の可能性、余剰プルトニウム、再処理工場の審査の遅れ、むつ使用済核燃料の中間貯蔵中止、能登半島地震の影響、核燃料サイクル中止と脱原発運動の強化を中心とした基調報告、さらに原子力資料情報室の松久保肇事務局長、核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団の浅石紘爾代表、核の中間貯蔵施設はいらない!下北の会の栗橋伸夫事務局長からそれぞれ報告がありました。

最後に、「岸田内閣による、未来世代に核のゴミを残すだけの原発延命策は早急に破棄すべき」などの内容を盛り込んだ集会アピールが採択され、青森県平和推進労働組合会議の阿部一久議長と会場の参加者による団結を激励、鼓舞する掛け声のなか終了しました。

終了後は、会場のリンクステーションホール青森を出発し青森市中心部を、反核燃を訴えデモ行進しました。

 

開会

2. 主催者あいさつ
原水爆禁止日本国民会議 事務局長   谷 雅志(原水禁谷事務局長 全国集会挨拶全文はこちら)
青森県反核実行委員 委員長    今村 修

3. 基調報告
森県反核実行委員会 事務局長 吉川 進

4. 全国からの報告
原子力資料情報室 事務局長 松久保 肇
核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団 代  表 浅石 紘爾
柏崎刈羽市民ネットワーク 代  表 星野 幸彦

5. 集会アピール
核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会 戸川 雅子

6. 団結ガンバロー
青森県平和推進労働組合会議 議  長 阿部 一久

7. 閉会

 

原水禁全国交流集会

2025年4月6日(土)、全国集会に続いて、青森県労働福祉会館4階大会議室において、原水禁主催の「全国交流集会」を開催しました。
「現地青森だからこそ聞くことができる」報告をお願いし、活動に関わったきっかけやその思いを、青森県在住の女性3人にお話しいただきました。
あわせて、北海道からは「大間原発」に関連する報告、福島県からは「福島第一原発事故、ALPS処理水」の問題についてご報告いただきました。

主催者挨拶 原水禁事務局長      谷 雅志
地元挨拶 青森県原水禁        今村 修
報告「むつ・中間貯蔵」        野坂庸子
報告「六ヶ所・核燃サイクル施設」  菊川慶子
報告「大間原発」            熊谷あつこ
各地報告 北海道平和運動フォーラム 岡村孝一
各地報告 福島県平和フォーラム   瓶子高裕
閉会

 

フィールドワークの開催

2025年4月7日(日)、再処理工場門前集会などを含んだフィールドワークを行いました。
青森駅を出発して、六ヶ所村へ行き、再処理工場門前集会、六ヶ所村役場までのデモ行進、PRセンターを見学してきました。
フィールドワークの様子は、動画をご覧ください。

 

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