4月, 2025 - 原水禁

3月15日福島県民大集会、16日フィールドワークを開催

2025年04月07日

3月15日福島県民大集会報告

事故から14年にあたる2025年3月15日、福島市パルセいいざかで「原発のない福島を!県民大集会」が開催され、全国各地から約1000人が参加しました。

浪江町の南津島郷土芸術保存会による「南津島の田植踊」から始まりました。

実行委員長のあいさつでは、福島の現状が語られるとともに、「原発事故当時の状況に立ち返り、福島原発事故の教訓とは何だったのか、改めて確認するとともに、福島原発の過酷事故の実情、人々の苦悩、原発事故から得た教訓を、若い世代にも継承していくことも、私達の使命だというふうに思います」と会場の参加者への訴えがありました。

続いて、さようなら原発1000万人アクションから、呼びかけ人で作家の佐高信さんが連帯挨拶をしました。農民文学者である草野比佐男「老いて蹌踉 (おいてそうろう)」の詩の一節を紹介し、福島原発事故や今の政治を作者はどう嘆いたであろうかと、話ました。

集会に寄せられたメッセージの紹介に続き、福島大学 食農学類教授の小山良太さんによる講演「原発事故の教訓をどう生かすか」が行われ、過去の教訓から学ぶことの大切さが指摘されました。

福島からの発信として、「生活再建の状況」、「再生可能エネルギー」をメインテーマに報告がなされ、若者からの訴えでは高校生平和大使から報告が行われました。

アピール採択ののち、「原発事故は終わっていない」「福島の悲劇を繰り返すな」と書かれたプラカードを掲げ、会場一体となってアピールをおこない、最後に閉会あいさつが行われました。

2025県民大集会アピール [PDF]
「2025 原発のない福島を!県民大集会」ホームページ

なお、集会後には、同会場内でフクシマ連帯キャラバンの閉校式が行われています。

 

原水禁主催「被災地フィールドワーク」報告

「原発のない福島を!県民大集会」の翌日3月16日に、原水禁主催でフィールドワークを行いました。
今回のフィールドワークは、飯舘村長泥地区の視察~浪江町大平山霊園~浪江町請戸港・震災遺構請戸小学校~東日本大震災・原子力災害伝承館視察を予定していましたが、寒の戻りの雪の影響で一部変更しての実施となりました。
飯舘村長泥地区は、福島原発から30㎞以上離れていたことで、極めて高い放射線量に汚染されていることがわかっても、ただちに避難することもできず、4月中旬になって、ようやっと国が全村避難の指示を出したという地域です。翌年2012年7月には帰還困難区域に指定されました。
現在、長泥地区では環境省が主体となって、飯舘村内の放射能汚染土壌を再生資源化するための実証試験を行う事業が進められています。今回のフィールドワークでは、「除去土壌の再生利用」について環境省の説明を聞きながら、試験が行われている田畑を見学しました。
環境省の説明では、除去土壌を基盤にしてその上に盛り土をしたうえで、野菜や米を栽培し、収穫した作物の放射性物質の濃度を検査するなどして、営農できる農地の回復をめざす事業とのことです。
参加者からは、そもそも汚染された土壌を再利用するということの問題、除染されていない山から流れてくる地下水の問題など質問が投げかけられました。
また、中間貯蔵施設にため置かれている福島県内で除染によって出た土壌をどうするのかという問題も非常に難しい課題であることも指摘されました。法律では2045年3月までに県外最終処分することが決まっていますが、「外に持って行ってほしい」という福島県民の願いと、福島県外の自治体や市民の思いに、簡単には結論を出せない難しさを感じます。なによりも事故を起こしてばら撒いてしまった放射性物質の所有者である東京電力の責任があまりにも希薄ではないでしょうか。
春の雪の影響で時間を押してしまい、浪江町の大平山や震災遺構は車窓からの視察となり、東日本大震災・原子力災害伝承館の見学も十分な時間がありませんでした。伝承館については、前日開催された「原発のない福島を!県民大集会」のなかで、東京電力の責任を問う展示がないことが指摘されていました。参加者からは、入館して視る映像が以前は白黒だったがカラーになって現実感があった、脱原発の世論が盛り上がりを見せたことも展示したほうが良いのでは、との感想が出されていました。

 

3月8日「さようなら原発3.8全国集会」を開催

2025年04月07日

「3.11福島原発事故を忘れない」をメインテーマに、さようなら原発3.8全国集会が、3月8日東京の代々木公園で開かれ、約3000人が集まりました。
集会は、特設されたミニステージ、野外音楽堂でのメインステージが行われ、集会後にはパレードも行われました。

詳しくは、以下のさようなら原発1000万人アクションのウェブサイトをご覧ください。

3月8日開催「さようなら原発3.8全国集会」報告

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