5月, 2024 - 原水禁
2024年05月30日
原水禁は5月29日、「『被爆体験者』問題と『被爆二世』問題の解決に向けた院内集会」を開催し、約80人が参加しました。
「被爆体験者」課題について、長崎市議会議員の池田章子さんが経緯や国・県・市などの動向、被爆者認定を求める訴訟が長崎地裁で9月9日判決となる状況などを解説したのち、多長被爆体験者協議会長の山内武さんが早期解決を求める訴えを述べました。
また、「被爆二世」課題については全国被爆二世団体連絡協議会長の崎山昇さん、弁護士の在間秀和さんがこの間とりくまれてきた、国家補償と被爆二世への被爆者援護法適用を求める訴訟などのとりくみについて説明しました。
ここには「被爆者問題議員懇談会」に所属する国会議員のみなさんも多数参加し、当事者の訴えを受け止めつつ、意見交換を行いました。
今年8月には被爆から79年が経過することになります。当事者も高齢化がすすんでおり、早期の解決が喫緊の課題です。裁判の結果を待たずとも、すべての原爆被害者の救済に向けた政治判断をいますぐ行うべきです。
被爆者(ヒバクシャ)の援護・連帯を運動の柱のひとつとしてきた原水禁は、引き続き当事者とともにこれらの課題の早期解決のためにとりくんでいきます。
2024年05月16日
長崎県平和運動センターと原水禁長崎がとりくんできた、毎月9日、平和公園での「反核9の日座り込み」は、来る6月9日の行動で500回を迎えます。
この日は「『第500回反核9の日座り込み』500人集会」として開催し、またあわせて講演会が開催される予定ですので、ここにご紹介します。ぜひご参加ください。
「第500回反核9の日座り込み」500人集会
日時:6月9日(日)10時~11時30分
場所:長崎市・平和公園
講演会「原水禁運動の今とその課題」
日時:6月9日(日)13時30分~15時
講師:藤本泰成(原水禁前共同議長・現顧問)
場所:長崎地区労働福祉会館・講堂(長崎市金屋町9-3)
お問い合わせ先:長崎県平和運動センター/原水禁長崎(tel:095-823-7281)
2024年05月10日
井上年弘(原水禁専門委員)
■志賀原発への視察
3月22日、社会民主党の志賀原発視察団とともに、今年1月の能登半島地震後の志賀原発構内に入りました。自民党、マスコミ関係者に続く3番目となる構内視察となりました。
構内での視察は、北陸電力が「見せたいところを見せる」というもので、あまり被災の跡が見られませんでした。とはいうものの、これまで北陸電力が公表していた敷地内での地震による破損部分11ヵ所以外にも、10センチほどの段差がある場所や建屋と地面との隆起らしきところがあるのが見られました。まだまだ敷地内にこのような段差や亀裂などが存在しているのではないかと思われます。原発周辺の道路や港湾などで地割れや亀裂、隆起が数多く見られましたが、妙に原発だけが軽微だったように見えました。
志賀原発が、2011年3月の東日本大震災以降稼働しておらず、大事故にならずに済みましたが、それでも外部から電気を受ける2号機の変圧器や、配管などが壊れ、1万9800リットルもの油が流出し、一部海にも流出するなど、敷地内の機器に被害が出ています。その変圧器も、この時点では事故の様子はわかりませんでした。しかし復旧したとはいえ今も1系統2回線が使えないままだといいます。
一方で、今の構内での電力は他の系統で賄っているということでしたが、全て元のようになるにはいまのところ目途がたっていないとのことでした。
また、1号機の原子炉建屋の地下2階で震度5強相当の揺れを観測したとしていますが、構内44ヵ所に設置された地震計のデータは公開されていません。調査団は、1月1日の生データの開示を求めました。
核燃料プールも見学しましたが、地震の揺れによって、プールを囲む高さ1メートルほどのフェンスから水が溢れだしたことが説明されました。溢れだした水は、人の手でふき取ったとのことです。放射能を含んだ水だけに、人や機器への被曝も心配ですが、もし万が一水が漏れ、水位が大きく減るようなことがあれば、核燃料を冷やす機能が失われ、さらに大きな事故につながりかねません。
視察では十分に構内の被災の実態をつかめたとはいえませんが、今後、北陸電力が情報をさらに公開することを求めていきます。
■町中の被災を見て
志賀原発視察前に、志賀町の被災の実態を見てきました。
倒壊した家屋が町中のいたるところで見受けられ、かろうじて立っている家でも「要注意」の張り紙が張ってありました。原子力災害時の一時避難所の「志賀町文化ホール」でも、「建物の一部損壊により危険なため避難所を閉鎖します」と張り出され、原子力災害が起こった時に機能しないことがわかりました。道路のいたるところでも隆起や陥没、亀裂などが走り、港でも地割れや隆起などが見てとれました。
震災から2カ月以上が過ぎた時点でも、被災の状況がいたるところで見ることができました。もし、このような状態で地震・津波そして原発事故が重なる複合災害が起きれば、避難は困難を極めることが想像できます。国の指針では、全面緊急事態(原発過酷事故)に至った場合、放射性物質が通過する時に屋外にいることで、かえって被曝することを回避するために、UPZ圏内(5キロ圏内)の住民は屋内退避となっています。家が倒壊し、原子力避難施設も使えない状況ではどこに逃げればいいのか、あらためて考えさせられました。また、道路の寸断などで、逃げること自体も困難を極めることは明らかです。
港では隆起によって船が接岸できないところもあり、海からの避難や支援もできない場所がありました。原発による複合災害による避難は、抜本的見直しをする必要があります。地震と原発震災が加われば、避難そのものが厳しくなるとともに、冬季の大雪などが加わればさらにその困難さは増すばかりです。あらためて全国の原発立地地域で、避難の実効性を見直す必要があります。
2024年05月07日
私たちが置かれている現在の平和や核、ヒバクシャなどをめぐる状況をコンパクトに解説、基礎的な情報から学ぶことのできるパンフレットです。
『2024 核も戦争もない21世紀へ 核問題入門』 原水禁 編
4月25日発行 A5サイズ 82頁 価格:500円 送料別
◇ お申し込みは、FAX(03-5289-8223)、またはメール(office@peace-forum.top)でお名前、お届け先、品名、冊数を明記の上、ご注文ください。
<目次>
■核兵器廃絶にむけて
二〇二四年の「終末時計」、人類滅亡まで残り九〇秒/いま核兵器が使われたらどうなるか/核実験の歴史と二つの核実験禁止条約/世界の核兵器/核不拡散条約(NPT)上の核兵器国/NPT枠外の核保有国/日本の核政策/核軍縮交渉の現状/東北アジア非核兵器地帯/「核兵器の非人道性」認識の拡がりから核兵器禁止条約発効へ/核兵器廃絶に向けた自治体の動き/核兵器禁止条約が発効した今こそ、東北アジア非核兵器地帯を
■脱原発へ向けて
能登半島地震の警告/原発復権政策との全面対決/老朽原発新規再稼働の阻止を/そもそも原発は核兵器と表裏一体/六ヶ所再処理工場を止めよう/「廃炉の時代」へ/ストップ・プルサーマル/放射性廃棄物のゆくえ/福島原発事故は終わらない/やっぱり脱原発
■ヒバクシャの現状と課題
ヒバクシャをつくらないために/被爆体験者訴訟と黒い雨訴訟/在外被爆者とは/被爆二世問題とは/高校生平和大使&高校生一万人署名活動/原水禁運動の出発点・ビキニ水爆実験とは/ビキニ水爆実験の影響/大気圏内核実験による被害とは/原発、核兵器製造サイクルが生みだす核被害/原発事故による被害とは/ニュークリア・レイシズム
執筆者紹介
湯浅一郎(ピースデポ代表)
西尾 漠(「はんげんぱつ新聞」副編集長、原子力資料情報室共同代表)
平野伸人(平和活動支援センター所長)
豊﨑博光(フォトジャーナリスト)
2024年05月07日
原水禁が事務局として参加するさようなら原発1000万人アクションが、さよなら!志賀原発ネットワークと共催で以下の集会を開催いたします。
記
1.6.30『さよなら!志賀原発 全国集会in金沢』
■日 時 2024年6月30日(日)12:00 ブース開設
13:00 オープニングイベント
14:00 集会
15:30 パレード
■場 所 いしかわ四高記念公園(石川県金沢市広坂2丁目2)
■主 催 さよなら!志賀原発ネットワーク
■共 催 さようなら原発!1000万人アクション
■チラシはこちら
2.集会開催への賛同にご協力お願いします。(賛同金の要請はありません)
■賛同呼びかけ文書はこちら
■実行委員会連絡先 メールはこちら
※新聞意見広告への取り組みについては、集会チラシをご確認ください。
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