7月, 2021 - 原水禁 - Page 2

7/27 「気候変動・エネルギー・原発政策」を政党に要請、記者会見・セミナーのご案内

2021年07月26日

各党に気候変動・エネルギー・原発政策に関する要望書を提出!

 今秋に行われる衆議院議員選挙に向けて、各政党が動き出しています。新型コロナウイルスの蔓延は今も留まるところを知らず、私たちの健康と暮らし、そして経済を脅かしています。コロナ感染を抑えることと、社会的弱者に目を向けたコロナ禍からの経済回復は、喫緊の課題です。熱波、大型台風・集中豪雨・洪水・高潮、大雪、山火事、干ばつなど、地球温暖化による異常気象もまた私たちの大切な命をうばい、経済への打撃はとくに貧困層を苦しめています。

 このような状況と、気候危機への対応、原子力・エネルギー政策は密接に関わっています。このたび、複数の市民団体のネットワークで、各党への政策要望を行いました。7月20日と21日に、各政党の担当者と面会し、要望書提出と意見交換を行いました。

「エネルギー基本計画」の素案が公表された今、気候・エネルギー政策を選挙に向けても争点化していきたいと考えています。

本記者会見にて、要望内容と各党との意見交換について報告します。

 


記者会見 衆議院議員選挙に向けて

eシフト/「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン/原子力市民委員会

日時: 2021年7月27日(火)14:00ー14:50

場所: オンライン会議システムzoomを使用

登録: https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZUvcuyppj0pGdfZvC3SXqgR0g4TTWoxMZk2

報告: 吉田明子(国際環境NGO FoE Japan/eシフト)

    山本大貴(Fridays For Future Tokyo)

    大島堅一(原子力市民委員会座長)

    満田夏花(原子力市民委員会座長代理/国際環境NGO FoE Japan)

司会: 村上正子(原子力市民委員会事務局)

 

  • eシフト、「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーンの要望事項

1)原発を停止し、再稼働はしない。新増設・リプレース計画および実用化の可能性が乏しい次世代炉の開発も中止する。原発事故被害者の生活再建の施策を具体化する。

2)送配電網の運用ルールなどの問題を解決し、遅くとも2050年までに電源では再生可能エネルギー(*)100%を目指す。

*環境・社会影響に配慮し持続可能な形で

3)石炭火力発電は例外なく全てを2030年までにフェーズアウト(停止)し、新設・リプレースは認めない。

4)エネルギー効率の向上、建築物の断熱の義務化他、省エネ施策を進め、2030年までの温室効果ガス削減目標を2013年比で60%以上とする。

5)エネルギー政策関連の審議会委員の中立性・多様性を確保する。またパブリックコメントだけでなく市民参加の機会を複数設定する。

 

  • 原子力市民委員会からの要望事項

1. 福島原発事故の原因究明と被害救済に対する政府の責任を果たすとともに、 東京電力が原因者としての責任を果たし、被害者への誠実な謝罪と十分な賠償を行うよう指導力を発揮すること

2. 国民の多くの声に正面から向きあい、真に開かれたプロセスでエネルギー政策を策定すること

3. 早期に原発ゼロを実現するために、原発の再稼働を行わないこと

4. 東京電力福島第一原発の廃炉ロードマップの抜本的見直しを行うこと

5. 処理汚染水の海洋放出を撤回し、処分方法においては代替案の検討も含めた開かれた議論を行うこと

6. 原子力災害発生時の広域避難計画の実効性担保および被害者の救済を法的に位置づけること

*同日(7月27日)15時~17時には、以下のセミナーも開催されます。

あわせてぜひご参加ください。

 


eシフト・「あと4年」セミナー

2030年温室効果ガスの大幅削減は脱原発と脱石炭で十分に実現可能

http://e-shift.org/?p=3969

日時: 2021年7月27日(火)15:00~17:00

場所: オンライン会議システムzoom

登録: https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_1GbxAQxpS9yVLlVRj_ub1A

主催: eシフト、「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン

共催: 原子力市民委員会

 

エネルギー基本計画の見直し議論が大詰めを迎えています。

残念ながらその議論は、いまだに原発を重視してさらに進めようとしたり、不確実な水素やアンモニア混焼をあてにして石炭火力発電を使い続けようとしたり、世界の流れに逆行するものです。

「未来のためのエネルギー転換研究グループ」から6月、「日本政府の2030年温室効果ガス46%削減目標は脱原発と脱石炭で十分に実現可能だ-より大きな削減も技術的・経済的に可能であり、公平性の観点からは求められている- 」とするレポートが発表されました。

また2月には「レポート2030ーグリーン・リカバリ―と2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」が発表されています。

今回は、これらのレポートの内容を共有し、エネルギー基本計画見直しに向けて、市民の声をさらに大きくしていくための意見交換を行います。

多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

 

・報告

明日香壽川 (未来のためのエネルギー転換研究グループ、東北大学教授)

・コメント

大島堅一 (原子力市民委員会、龍谷大学教授)

平田仁子 (気候ネットワーク理事)

木村啓二 (自然エネルギー財団 上級研究員)

槌屋治紀 (システム技術研究所 所長)

ほか

 

・レポート2030ーグリーン・リカバリ―と2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ   未来のためのエネルギー転換研究グループ

https://green-recovery-japan.org/

・レポート「日本政府の2030年温室効果ガス46%削減目標は脱原発と脱石炭で十分に実現可能だ-より大きな削減も技術的・経済的に可能であり、公平性の観点からは求められている- 」 未来のためのエネルギー転換研究グループ

https://green-recovery-japan.org/pdf/greenhousegas_2030.pdf

【ご参考】

eシフト http://e-shift.org

「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーン http://ato4nen.com

原子力市民委員会 http://www.ccnejapan.com

 

 

6/28、7/13実施「被爆76周年原水爆禁止世界大会」記者会見について

2021年07月23日

2021年「被爆76周年原水爆禁止世界大会」の実施について、6/28、7/13に記者会見を行い、大会開催の概要を発表いたしました。

 

6/28 記者会見資料はこちら(word)

7/13 記者会見資料はこちら(word)

 

 

主催:被爆76周年原水爆禁止世界大会実行委員会

お問い合わせ

Mail office☆peace-forum.top (☆を@に変更してください)

TEL 03-5289-8224

 

 

「黒い雨」訴訟の広島高裁判決に対する原水禁声明

2021年07月18日

7月14日、広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びたのに国の援護を受けられないのは違法として、住民84人(うち14人死亡)が広島県と広島市に被爆者健康手帳の交付を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁(西井和徒裁判長)は、原告全員を被爆者と認定した一審判決を支持し、県や市、訴訟に参加する国側の控訴を棄却し、手帳交付を命じました。

判決では、「放射能による健康被害が否定できないことを立証すれば足りる」と指摘し、原告らは、雨に打たれた外部被曝と、雨に含まれる放射性物質が混入した井戸水や野菜を摂取した内部被曝により健康被害を受けた可能性があるとして被爆者に該当すると結論付けました。

国がこの間、頑なに被爆者の認定には放射線の影響を受けた科学的合理性が必要だと主張していましたが、今回の判決でも退けられました。これは、「影響が分からないから予防的に広く救うのではなく、分からないから救わないとする国の論理」を覆すもので、画期的な判断です。

このことは長崎で進められている被爆体験者訴訟(再提訴)にも大きな影響を与えるもので、長崎でも被爆地域の拡大に弾みがつく判決でした。

今回の判決に対して、原水禁として、別添の声明を発しました。残された被爆者の課題の解決にむけ、今後も取り組みを強化していきます。

 

「黒い雨」体験者を速やかに被爆者と認め、被曝地域の見直しと援護の充実を求める

 

7月14日、広島への原爆投下直後に降った、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びたのに、被爆者として認められず国の援護を受けられないのは違法として、住民84人(うち14人死亡)が広島県と広島市に被爆者健康手帳の交付を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁(西井和徒裁判長)は、原告全員を被爆者と認定した一審判決を支持し、県や市、訴訟に参加する国側の控訴を棄却し、手帳交付を命じました。

判決では、「放射能による健康被害が否定できないことを証明すれば足りる」と指摘。原告らは、雨に打たれた外部被曝と、雨に含まれる放射性物質が混入した井戸水や野菜を摂取した内部被曝により健康被害を受けた可能性があるとして被爆者に該当すると結論付けました。国はこの間、頑なに被爆者の認定には、健康被害が放射線の影響であるとする科学的合理性が必要だと主張していましたが、今回の判決においてもそれは退けられました。これは、「影響が分からないから予防的に広く救うのではなく、分からないから救わないとする国の論理」を覆すもので、画期的な判断です。判決は、被爆者援護法の根底には、国が特殊な戦争被害を救済するという国家補償的配慮があり、幅広く救う趣旨に沿って定められたと確認した上で、原爆の放射能による健康被害を否定できなければ被爆者にあたるとしました。

また黒い雨は、一審に続いて国が定めた特例区域(爆心地の北西11km、南北19km)より広い範囲に降ったと判断し、特例区域外にいた原告らも「黒い雨に遭った」と認め、一審判決よりもさらに踏み込んだ判断をしました。これは昨年7月の広島地裁判決に続き、被爆者援護法の救済理念に基づき、国の援護行政の見直しをあらためて迫る内容です。

現在長崎地裁で再提訴され、進められている被爆体験者訴訟にも大きな影響を与えるものです。被爆地を旧長崎市域に限るという合理性を欠く理由で被爆者から排除された被爆体験者においても、被爆地を拡大するとともに内部被曝を認め、救済措置の実施を行い手帳の交付を認めるべきです。

一審判決後に厚生労働省は、援護の「特例区域」拡大を求める県と市の要望を受け、降雨域や健康への影響を検証する有識者検討会を設けて議論していましたが、未だに結果は出ていません。すでに広島県・市は上告に対して否定的であり、国は、県・市の意向を踏まえ上告をせず、速やかに原告を被爆者と認め、被爆者健康手帳の交付を行うべきです。

 2015年の提訴から7年近くにもなり上告は黒い雨体験者をさらに苦しめるもので許されません。高裁判決を受けいれ一刻も早く手帳を交付することを強く要望します。

 

2021年7月14日

原水爆禁止日本国民会議

共同議長 川野 浩一

     金子 哲夫

     藤本 泰成

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