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2月2日、ピースデポ提唱「北東アジア非核兵器地帯」構想についての政府への要請

2021年02月03日

 2月2日、ピースデポ提唱の「北東アジア非核兵器地帯」構想に賛同する原水禁を含む15団体は、政府への要請をWeb(参加者12名)で行いました。

 日本の核兵器政策に関し、1月22日に「核兵器禁止条約」が発効したことを受け、今こそ、「核の傘」政策からの脱却に向け、これまでピースデポが提唱してきた「北東アジア非核兵器地帯」構想への真剣な検討を政府に求めました。

 

 要請内容は、以下の通りです。

提出した要請書(PDF)はこちら

1.直ちに実施可能な行動

(1)核兵器は非人道的な兵器なので禁止すべきであるというTPNWへの原則支持の表明を行うこと。

(2)TPNW締約国会議にオブザーバーとして参加すること。

2.中長期的なとりくみ-「核の傘」政策からの脱却-

(1)北東アジアにおける安全保障環境を悪化させる行動をとらないこと。

(2)2018年に始まった朝鮮半島の非核化・平和プロセスの行き詰まりを打破するため、米国のバイデン政権に米朝協議の再開を要請すること。そのために、まずシンガポール共同声明の継承をバイデン政権に求めること。

(3)「核の傘」政策からの脱却、そしてTPNW加盟を可能にする「北東アジア非核兵器地帯」構想を真剣に検討すること。

 

 

 政府(外務省)は、鈴木晶子首席事務官が対応し、「核兵器廃絶実現という究極的な目的=ゴールは共有している。核兵器国も入っているNPTで、核軍縮を進めていく必要があると考えるので、核兵器国が入っていない中で発効した核兵器禁止条約の内容には同意できない。国民の生命・財産を守るため、アメリカとの同盟関係(「核の傘」)は重要と考える。アメリカの核抑止力によって、国民の生命・財産を守るのが政府の立場である。したがって、核兵器禁止条約に署名はできない。また、オブザーバー参加については、締約国会議についての具体的検討がなされていないので、今後、慎重に検討していきたい。日本は、六者協議再開に向けてはたらきかけていくなど、一歩一歩できることから努力していく。」との回答がありました。

 原水禁は、「世界で唯一の戦争被爆国・日本だからこその発言力があるはず。核兵器国と非核兵器国との橋渡し役をするというならば、核兵器国には、先制不使用宣言をするようにはたらきかけるなど、できることから着実に行うことで、リーダーシップをとってもらいたい」と要請しました。

 

☆「北東アジア非核兵器地帯」構想 賛同15団体:

NPO法人ピースデポ
原水爆禁止日本国民会議
原子力資料情報室
朝鮮半島非核化合意履行・監視プロジェクト
アーユス仏教国際協力ネットワーク
世界連邦運動協会
核兵器廃絶地球市民集会ナガサキ
日本反核法律家協会
世界宗教者平和会議日本委員会
反核医師の会
日韓民衆連帯全国ネットワーク
ピースボート
ふぇみん婦人民主クラブ
武器取引反対ネットワーク
許すな!憲法改悪・市民連絡会

以 上

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