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長崎大会 第2分科会「平和と核軍縮2―核兵器禁止条約と東北アジア非核地帯化~展望と課題」  

2017年08月08日

長崎大会 第2分科会「平和と核軍縮2―核兵器禁止条約と東北アジア非核地帯化~展望と課題」

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講 師:田巻一彦(ピースデポ代表)
参加者 70名

ピースデポ代表の田巻さんから次のような報告があった
7月7日についに、歴史上初めての「核兵器禁止条約」ができた。しかし、日本、アメリカ等の最も参加しなければならない国々が参加していない。また、北東アジアの状況も核兵器禁止条約の精神に反するような実態が続いており、私たち市民が具体的な要求を日本や核兵器を持つ国々に訴えていかなければならない。
これらのことをふまえたうえで、以下の5点が提起された。
①核兵器の現状
②核兵器禁止条約
③北東アジアの危機と脅威
④米朝交渉を求める声(米、韓、北朝鮮)
⑤朝鮮半島非核化と「核兵器禁止条約」

 田巻さんの報告を受けて質疑が行われ、香川、東京、長崎、静岡の参加者から質問が出された。また、討論においては、長崎、静岡、熊本の参加者から意見が出された。また、「日本の報道では北朝鮮は怖い国と認識しがちであるが、日本の報道が偏っていると感じた」との感想も出された。
田巻さんからは「北東アジアで北朝鮮の核を脅威と思っているのは韓国、日本、アメリカなどだ。しかし、北朝鮮が脅威と思っているのはアメリカのみ。したがって、私たちはアメリカに言わなければならないし、日本政府にも言わなければならない」との発言があった。
 最後に運営委員が、「北朝鮮の脅威の話題は避けては通れない。参議院選挙でも10代、20代の投票行動においても北朝鮮は怖い国との印象が強い。トランプ大統領になり、さらに北朝鮮は悪との意識が煽られている。北朝鮮の核兵器開発は今に始まったことでなく、冷戦構造の崩壊から始まっている。一方、私たちの政府の「国民保護ポータルサイト」は、広島原爆投下の時の対応と共通しており、現実離れしている。核兵器を一発落とされたら、それで終わり。その流れが核兵器禁止条約につながってきた。単なる脅威論でなく、朝鮮戦争の終戦協定を結び、北朝鮮の体制の保障などを日本がアメリカに求めていくことが必要だ。また、原発問題が日本の安全保障にすり替えられている。反原発の運動が大切であることも同時に確認された」とまとめを行った。

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