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原水禁世界大会・広島大会「集団的自衛権行使容認に反対する特別決議」

2014年08月06日

集団的自衛権行使容認に反対する特別決議

 8月6日、あの悲惨な惨状を私たちは忘れることはできません。国益を守るとして始められたアジア・太平洋戦争、私たちの軍隊が行なった侵略戦争は、アジア諸国で2000万人、日本で310万人とも言われる犠牲者を出しました。例えば国内においても、沖縄戦をはじめ東京、大阪など各都市への空爆を引き起こし、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下をもたらしました。原爆は子や孫にまで影響を及ぼし、健康不安の中で、未だ癒えることのない傷跡を残しています。私たちはあの「過ちを繰り返しませぬから」と誓い、平和主義を基調とする「日本国憲法」を制定しました。平和憲法のもとで、69年間、日本は一度も戦火を交えることなく、戦争によって殺すことも殺されもなく、世界に平和を訴え続けてくることができました。
安倍内閣は7月1日、多くの市民の反対を無視し、立憲主義を踏みにじり、国会での十分な議論もないまま、自民党政権ですら憲法違反としてきた「集団的自衛権行使容認」の閣議決定を強行しました。異例の人事を持って内閣法制局長官を交代させ、「武器輸出三原則の緩和」「国家安全保障会議」(日本版NSC)を創設、秘密国家とすべく重罰を科す「特定秘密保護法」を強行制定し、「戦争をする国」づくりを進めました。7月14、15日、衆参両院での閉会中審議が行われましたが、首相は質問に真摯に答えることなく、審議と呼べる内容ではありませんでした。そして、消費税の増税をしり目に防衛予算を強化し、危険なオスプレイや強襲揚陸艦の導入を図り、自衛隊の質的変換を狙っています。そして今沖縄では辺野古に新基地建設を強引にすすめ、「戦争をする国」をめざしています。数の力に頼り、「国益」を優先し、その事に個人を従わせようとする数々の施策を許すことはできません。
戦後70年を目前として、戦争に向かう動きを認めることはできません。憲法9条の空文化を認めず、集団的自衛権の行使容認に反対しよう。その事はヒロシマの変わらぬ思いです。以上決議します。

2014年8月6日
被爆69周年原水爆禁止世界大会・広島大会

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