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原水禁世界大会・広島大会3日目 まとめ集会でオリバー・ストーン監督ら参加

2013年08月06日

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アメリカによる原爆投下から68年目の8月6日、原水爆禁止世界大会・広島大会は、まとめ集会を行い、3日間の大会を終えて、長崎大会に引き継がれることになりました。
午前8時から平和記念公園で開かれた「平和記念式典」に続いて、9時半から中国新聞社ホールで開催された「まとめ集会」には700人が参加。原爆犠牲者への黙とうに続いて、主催者あいさつに立った川野浩一大会実行委員長は、「4日の開会総会から内容の濃い大会になった。討議の中で、東北アジアの非核地帯化の早期実現などの課題が明確になった。核廃絶の実現まで、被爆体験の継承が大切だ。長崎に論議をつなげよう」と呼びかけました。
若者や高校生が中心となって企画・運営した「メッセージfromヒロシマ2013」の報告が7人の高校生で行われ、全国各地の子ども達の思いの発表や「平和のメッセージ」を全世界に届けたことの報告がありました。また、高校生平和大使や1万人署名運動の紹介があり、4日の開会総会時に45万円を超えるカンパが集まったことも報告されました。

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続いて、特別ゲストとして、このたび来日されたアメリカの映画監督のオリバー・ストーンさん(写真左 「プラトーン」「JFK」など)と、歴史学者のピーター・カズミックさん(写真右)がスピーチをしました。ピーター・カズミックさんは「これまでアメリカではウソの歴史が語られてきた。68年前に、ソ連の参戦ですでに日本は降伏を決めており、原爆投下の必要はなかった。そのアメリカに日本は同盟関係を強め、帝国主義に荷担してきた。そして憲法9条の改悪はアメリカの戦争政策拡大に繋がる。これに歯止めをかけなくてはならない」と歴史の直視を訴えました。
オリバー・ストーンさんは、「アメリカは核というパンドラの箱を開けてしまった。その混迷の中で、原水禁運動は希望の星だ」と述べた後、「アメリカは全ての武器を手にしようとしておりこの病気を治すのは大変だ。核拡散の動きが拡がる中、日本はその悲惨さを体験した国として対処すべきだ。しかし、アメリカはアジア各国の武装化を進めている。先日、韓国の済州島に行ったが、そこに巨大な米軍基地が作られている。日本は平和の仲介者にならなければならない」と訴えました。

特別報告として、愛媛県の伊方原発の再稼働阻止に向けたとりくみを、原水禁愛媛の中村嘉孝副会長が報告し、「四国電力は伊方原発の再稼働を申請し、政府もこれを認めようとしている。その立地から、愛媛だけでなく、大分、山口も被害が大きいことから3県の共闘会議も作った。原発差し止めの訴訟を、地元の伊方町を含め県内全市町村の住民622名で起こしている。12月に大規模集会も予定している。地域を越えて再稼働阻止を勝ち取ろう」と強調しました。
沖縄の基地問題とオスプレイ配備問題の報告を沖縄平和センターの岸本喬さんが行い、「沖縄戦で軍隊は住民を守らないことが明確になった。そして米軍は軍事基地として土地を奪って、沖縄を長年にわたって統治してきた。さらに、全市町村の反対を押し切って、昨年、オスプレイの強行配備を行い、また、先日も追加配備を行った。しかし、昨日(5日)、米軍のヘリが墜落する事件も起きている。日本政府による構造的な沖縄差別が続いている。オスプレイがミスプレイになるまで闘う」と決意を語りました。

広島大会のまとめを藤本泰成・大会事務局長が行い、「ドイツは原発に変わる代替エネルギーを決めた。日本にはその想像力と構想力が不足している。東北アジアの非核化、ヒバクシャ支援など、構想力を持って運動を進めよう」など、大会の成果と課題を述べました。最後にヒロシマ・アピールとして「『核絶対否定・核と人類は共存できない』ことを強く訴え、核も戦争もない平和な21世紀を子ども達に贈ろう」と確認しました。大会の締めくくりに「原爆を許すまじ」を合唱し、片山春子・広島県原水禁代表委員のあいさつで広島大会の幕を閉じました。7日から9日まで長崎大会が開かれます。

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