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【67大会・報告】長崎第7分科会/ヒバクシャ3―交流・討論編―被爆二世・三世問題を考える

2012年08月08日

会場 長崎県勤労福祉会館
講師 振津かつみさん(医師/チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西)
分科会は、丸尾育朗長崎県被爆二世の会会長の「福島事故を受けて、核の連鎖をいかにして止めるかと、二世三世の今後の取り組みをどう構築していくかを討論の柱としたい」というあいさつにより開会した。
まず丸尾会長が「被爆二世が置かれた状況と思い」と題して、国は直爆以外は、被爆者として認めない現状の中で、二世を「第五の被爆者」として認めさせるたたかいの報告と、福島事故をめぐる状況について説明をされた。
次に振津さんが、放射線の遺伝的影響について、動物実験においては、明らかにされているが、国はそのことを認めないことや、福島事故においては、住民の被爆は国や行政がしっかりした対応をとっていれば、防ぐことができた。国は国家補償として謝罪をして責任を果たすべきであると述べた。
福島の住民は、被爆していることを現実に受け止め、広島・長崎の経験を活かして、運動を推進することが必要であると説明した。
続いて平野克博全国被爆二世協事務局長が、二世協の取り組みとして国に対して二世の実態調査の実施や健康不安の解消(がん検診の実施、医療措置、手帳の発行)を求めていることを説明した。
また、全国各地で二世の会の結成に向けた動きがある。私たち二世は放射線の影響が政治的・科学的に証明されていない中、中途半端な気持ちで生きている。平和運動の継承を行うために、全国各地で二世の会の結成をめざして、運動の拡大をはかるべきと述べた。
参加者討論では、熊本から本年11月25日に二世の会を結成することの報告や、宮崎での相談会実施で多くの課題が浮き彫りにされたこと、大分、鹿児島の取り組み報告が行われた。特に鹿児島では、二世の無料検診の受信率が悪かったことに対して、病院を増やすなどの取り組みを行い、運動の前進として、受診率を上げる取り組みを進めている。

二世三世問題の今後
全国各地に二世の会を結成して、運動・取り組みの拡大をはかり、諸課題の解決をめざすことが重要である。そのためには、被団協などからの財政支援など、被爆者の支えも必要である。
しかし、二世が自覚を持った上で、「二世が三世であれるように」一歩ずつ前進する取り組みを推進し、被爆体験を継承し、二世の健康を守る制度の確立と、今後2度と被爆者を作らせないことを実現するためにできるところから行っていく。

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