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【67大会・報告】広島第5分科会/ヒバクシャを生まない世界に1―学習編「世界のヒバクシャの現状と連帯のために」

2012年08月05日

会場 広島市「ホテルチューリッヒ 東方2001」
講師 豊崎博光さん(フォトジャーナリスト)
海外ゲスト アントン・ブドビチェンコ(ロシア/NGO「チェルノブイリの子どもたちのために」)

はじめに座長の木原省治さんから、第5分科会は学習編であるので、率直な質問を出してほしい、とあいさつがあり、前段の司会を担当した。後段のアントン・ブドビジェンコさんの報告の後は梅尾泰文さんが座長を務めた。

運営委員の禧久章蔵さんから運営のあり方について説明があった後、フォトジャーナリストの豊崎博光さんからスライドを使いながら、世界に広がる核被害者の現状について講演された。スリーマイルではバラの花の異常や頭が2つある牛の写真などが紹介され、生態系が破壊されるだけでなく、精神的、社会的被害についても、ふれられ、会場から多くの質問が寄せられた。

続いてロシアからNGO「チェルノブイリの子どもたちのために」のアントンさんから、今もチェルノブイリに住む者として、その実態を報告した。事故が起こってから、汚染地域であることを知らされたのは3週間後であり、住み慣れた街を離れ、でも結局仕事がなく、元の街に戻らざるを得なかった人たちが、今も住んでいる。経済的にも社会的にも困難な状況で職を失い、酒におぼれ、子どもたちも酒やタバコに手を出すような荒廃を生んでいると話した。

ソ連解体後は解決に動いたが、今は政府はチェルノブイリを忘れたい、そして補助を打ち切りたいと動いている、情報を隠したがっていると話した。

会場からは、ソ連での風評被害はあったのか、ソ連の原発政策は変わったか、子どもたちのサマーキャンプはどのように行われているかなどの質問が出された。

豊崎さんは、東京電力の被害算定に何で加害者が被害者の話も聞かずに、勝手に決めるのかと怒りをあらわにし、アントンさんは、原水禁と交流ができたことを大変評価し、これからも交流したいことを強調した。
石川県の中村運営委員から「信頼は専制の親である」というトーマス・ジェファーソンの言葉を紹介し、政府に物を言い、反核・反原発を成し遂げねばならないとまとめて、終了した。

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