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止めよう再処理!共同行動ニュース02/22号記事から

2012年02月22日

またもや事故が起きた!!
六ヶ所再処理工場はもうやめるしかない

ガラス固化技術は失敗だ!
 六ヶ所再処理工場の高レベル放射性廃棄物のガラス固化施設でまたもや事故が起きました(3頁記事参照)。4年前にも起こした(A系統)同じ施設で、今度はいままで使用していなかった施設です。前回の失敗を受けて、「入念に最終的な確認を行った上で、実施する」(昨年12月の定例記者会見)としたにもかかわらず、今回の事故が起きました。私たちもこれまで、再三欠陥技術として指摘してきました。はからずもそれはそれが証明されました。
 日本原燃は、一体何を学んでいたのでしょうか。もともと六ヶ所再処理工場は、商業用工場(施設)として完成された技術でつくられるはずです。研究開発の施設ではありません。いつも同じところでトラブルを起こし、その抜本的な解決もされないまま試験を繰り返すことは、そもそも技術そのものが未完成というべきものです。高レベル放射性廃棄物のガラス固化は、再処理工場にとって重要な工程です。これが完成しなければ、工場そのものが立ち行かなくなるものです。さらに、原発から出る核のゴミがここで詰まってしまい、原発そのものが動かすことさえできなくなります。

いまこそ冷静な議論を!
 再稼働が今後の焦点となるなかで、動かした後のことがまったく議論されていません。現行の原子力政策は、使用済み核燃料を処理(六ヶ所再処理工場で)した後、取り出したプルトニウムを普通の原発で利用しようとするものです。しかし、六ヶ所再処理工場が稼働できなければ根本からその流れが崩れてしまします。さらにプルトニウムをMOX燃料として一般の原子炉で使うこと自体、全原発停止がこの4月にも実現し、その後の再稼働の論議が厳しくなる中で、MOX燃料そのものを使うことすらできない状況では、再処理工場をつくる意義すら失われています。
 そのMOX燃料をつくる工場を、同じ六ヶ所村に建設しようとしています。これまで再処理工場のトラブル続きで、工事も中断していましたが、今春から再開を予定しています。再処理工場の完成の見通しがますます不透明になる中で、MOX燃料工場も同じくその先行きが一段と不透明になっています。いまだ六ヶ所再処理工場の完工を今年8月としており、MOX燃料工場の工事再開も延期もしていません。実現性のない工程を掲げ続けることは、ますます原子力に対する不信感を高めるばかりです。
 現在、国で進められているエネルギー政策に関する議論に対して、日本原燃の社長は、「今後の日本の将来を左右する極めて重要な問題であり、冷静な議論をお願いしたい」と述べていますが、いまこそ日本原燃や推進側こそ現実のうえに立って「冷静な議論」をするべきではないでしょうか。破綻しているプルトニウム利用路線の現実。そして2兆1千億円以上が投じられ、それでも完成しない再処理工場の負担を強いられる国民の現状を「冷静に」議論していただきたいものです。もういいかげん再処理はやめるしかありません!

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