岩松繁俊元原水禁議長の訃報について
2020年10月05日
岩松繁俊元原水禁議長の訃報について
すでに新聞報道等でご存知の通り、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)の議長を1997年から2007年の10年間に渡って務めいただいた長崎大学名誉教授の岩松繁俊さんが、9月23日午前8時20分、急性心不全のため、長崎市内の病院でお亡くなりになられました。92歳でした。
岩松さんは、学徒動員で三菱重工業長崎兵器製作所大橋工場での作業中に被爆しました。その後原水爆禁止運動に参加し、以後、核兵器の廃絶を訴え長年に渡り運動をけん引してきました。特に岩松さんは、被爆国日本が核兵器廃絶を訴える上でも、戦争での日本の加害責任に対する自己批判を必要とする「加害と被害の二重構造」論を主張しました。そのことを「反核と戦争責任」(三一書房)、「戦争責任と核廃絶」(三一書房)などの著書にまとめられました。またイギリスの哲学者であり平和運動家でもあったバートランド・ラッセルと1960年代から70年2月の病没まで交流を続け、親交を深めました。日本ではバートランド・ラッセル平和財団日本資料センターを立ち上げるなど、ラッセルの考えを広めました。
長年に渡る原水禁運動に対する功績を偲び、ここにお知らせいたします。
なお、葬儀につきましてはすでに近親者のみで執り行われました。原水禁として供花とおくやみの電報をお送りしました。経歴については以下をご覧ください。
以上