世界・原水禁の動き、声明申し入れ、注目記事
韓国の市民団体・参与連帯が国家保安法嫌疑による捜査など不当な弾圧を受けることを憂慮する
2010年06月24日
韓国の市民運動団体、参与連帯が6月11日に国連安保理に、哨戒艦「天安」沈没事件の軍民合同調査団報告書にいくつかの問題点と疑問点が有るとする文書(The PSPD’s Stance on the Naval Vessel Cheonan Sinking)を送ったことで、「国家保安法」嫌疑の捜査をうけるなど、不当な弾圧にさらされています。(参考: STOP Oppression & Prosecutors’ Investigation on PSPD)
参与連帯の指摘した疑問点は、
- 魚雷による水柱はあがったのか?
- 生存者や犠牲者に魚雷爆発による重傷が見当たらないのは?
- 事故当初からのTOD映像が無いのは事実か?
- 船体に爆発による損傷が見られないのはなぜか?
- 何故ガスタービン室の発見・回収を隠したのか?
- 爆発の証拠物質が火薬ではなくアルミ酸化物なのは?
- YONO級潜水艦外観はどのようなもので、韓米の監視に何日も検知されなかったのはなぜか?
- 魚雷発射が検知できなかったのは?
という、どれも極めて当然の疑問です。
そして、調査過程の問題点としてあげたのは、
- 軍が哨戒艦の基本的情報を公開しなかった、
- TOD映像の隠蔽・説明改変、
- 市民の疑問に対して政治的・法的措置をとった、
- 軍民合同調査団が実質市民を排除、
- 市民による調査を制限、
- 海外から参加した調査メンバーの役割が不明、
という、調査の正当性に疑問を起こさせるような根本的な問題で、それぞれ事例を挙げて説明しています。このような正当な疑問・意見表明が不当な弾圧を受ける事は許されません。
原水禁・平和フォーラムは、大韓民国大統領と日本の内閣総理大臣に以下の書簡をおくりました。
参与連帯が国家保安法嫌疑による捜査など不当な弾圧を受けること
大韓民国大統領 李明博 様
内閣総理大臣 菅直人 様
平和と民主主義を求める市民団体として、
1994年の発足以来、
参与連帯は、6月11日に哨戒艦「天安」
哨戒艦の沈没原因を北朝鮮の魚雷攻撃によるものと断定し、
哨戒艦の沈没事件が極めて重要な政治・外交課題であるにせよ、
李明博政権は、即時にこのような弾圧姿勢を改め、
安保理議長国メキシコのヘラー国連大使は14日、
日本の菅直人首相は22日、
平和フォーラムは、日韓両国政府に対して、
フォーラム平和・人権・環境 / 原水爆禁止日本国民会議
事務局長 藤本 泰成