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止めよう再処理!共同行動ニュース06/27号の記事から

2012年06月27日

今こそ再処理を放棄させよう

全量再処理にこだわる日本原燃
 六ヶ所再処理工場は、事故で停止していた高レベルガラス固化施設の試験が再開しました。これまで何度もトラブルを起こし、今後もうまくいく保証はまったくありません。さらに、核燃料サイクルそのものの行方が混迷する中で、六ヶ所再処理工場の先行きも不透明になっています。現在、原子力委員会ですすめられている議論でも、これまでの使用済み核燃料の「全量再処理」の路線は、転換せざるを得ない状況にあります(2ページ)。
 その中で日本原燃は、「私どもとしては、わが国が技術立国として10年先、20年先も一流国であり続けるためには、原子力は今後も一定の役割を果たすべきであり、その際、資源を有効利用するという観点と、放射性廃棄物の減容による環境への負荷軽減という観点から、これまでと同様、『全量再処理』路線を選択すべきと考える」と原子力委員会の「核燃料サイクル政策の選択肢」決定についてのコメントを発表しました。
 全量再処理でなければ、六ヶ所再処理工場の存在意義も大きく損なわれるだけに、それに強くこだわっています。原子力委員会が思い描く直接処分との併存路線は、巨額の費用をかけて無理矢理行う再処理事業の費用対効果の面からも無理があるものです。今では電力業界としても再処理してMOX燃料を利用するプルサーマル計画も魅力あるものにはなっていません。再処理技術を安全保障政策上持ち続ける、すなわち核武装への選択肢を常にオプションとしてその潜在能力として、持ち続けるしか意義を見出せません。そのことは被爆国日本が取るべき選択ではありませんし、東北アジアの平和と安定を緊張に変えるものでしかありません。

巨大地震が襲う前に再処理の停止を
 直接処分と再処理の併存路線も再処理技術が完成し、順調に動き出すことが前提ですが、その保証はまったくありません。これまでのトラブルを見れば明らかです。さらに、「活断層の上に大量の使用済み核燃料棒がある(貯蔵量/2860本)六ヶ所再処理工場は、桁外れに危険です」と変動地形学の渡辺満久・東洋大学教授は指摘しています。
 六ヶ所再処理工場直下にある活断層は、下北半島東部沖にある「大陸棚外縁断層」につながっていると指摘されています。M8級の地震を引き起こす可能性があると言われています。巨大地震が起こる前に止めることが必要です。存在意義がますます希薄になった再処理工場は、巨大な金食い虫でしかありません。国民生活がますます苦しくなる中で、これ以上のムダはゆるされません。再処理を今こそ放棄させましょう。

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