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「交付金による核のごみ処分場応募促進の白紙撤回を強く求める」経済産業省への要請行動
2020年09月15日
「交付金による核のごみ処分場応募促進の白紙撤回を強く求める」経済産業省への要請行動
9月11日、原水禁と原子力資料情報室は「交付金による核のごみ処分場応募促進の白紙撤回を強く求める」経済産業省への要請行動を行いました。
全国各地からいただいた1002件の「核のごみ処分場調査応募検討」の白紙撤回を求める団体賛同署名とともに、白紙撤回を求める要請を提出し、関連質問を行いました。
今回の寿都町の核のごみの最終処分地選定に向けた動きは、北海道への核のごみを持ち込むことを禁じた道条例(核抜き条例)を無視し、条例を死文化させるものであり、住民間の分断を招きかねないものです。さらに、今後、財政状況の厳しい自治体へ同様の動きが広がることが危惧されます。
引き続き、北海道平和運動フォーラムなどと協力し、核のごみ処分場の問題、原子力サイクルの問題について取り組んでいきます。
要請内容
1、(寿都町)片岡町長は、応募検討の白紙撤回をすること。
2、経済産業省は、強引な候補地選定を中止すること。
関連質問
1.「核抜き」道条例をどのように考えていますか。道条例は文献調査などの誘致地の動きと関係はありませんか。
2.国民的課題である高レベル放射性廃棄物問題を推し進めていく上で、地域社会での合意形成が重要だと考えますが、今回の誘致のように1自治体単独ですすめられることは問題でありませんか。地域対立など禍根を残すことになりませんか。誘致に際して周辺自治体をどのように考えていますか。
3.寿都町長も述べていますが、自治体の財政が厳しいから最大20億円の交付金が欲しいとしています。今後も財政基盤が弱い自治体に対して、交付金という形で応募を促進しようとすることは、本来の「最終処分」の意義が二の次、三の次となり「金」で誘致を買うことになり、一時の金で将来世代に大きな禍根を残すことになりませんか。
4.高レベル放射性廃棄物の最終処分について「国民的議論と合意形成」がすすんでいると考えますか。またどのような基準で国民的議論がすすんだと判断しますか。
5.複数の自治体からの問い合わせがあると、大臣が述べていましたが、どこの自治体でしょうか。
6.文献調査の応募を巡っては、制度上は国に意見もできないことから、寿都の周辺町村をはじめ、様々なところから不満の声があがっています。概要調査や精密調査に進むことには反対ができるが、文献調査の応募自体は止められない制度は、欠陥があると言わざるを得ないのではないでしょうか。
※8月25日、高レベル放射性廃棄物誘致の白紙撤回を求めて、寿都町に、団体署名とともに要請書を提出しています。