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第22代高校生平和大使 欧州訪問 2019/8/17~8/24

2019年09月04日

第22代高校生平和大使 欧州訪問 2019/8/17~8/24
 

 若者の平和活動として注目されている高校生平和大使の選考会が各地で行われ、2019年度は、第22代高校生平和大使として、全国16都道府県から23人が選出されました。

 6月の広島での結団式、8月上旬の原水禁大会日程に合わせた長崎での研修を経て、8月17日~24日の日程でスイス・ジュネーブの国連欧州本部へ「高校生一万人署名」を届けたほか、国際赤十字などを訪問し、核兵器廃絶へ向けた交流を行いました。

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① 国際赤十字委員会訪問
 ジュネーブにある ICRC(国際赤十字委員会)を初めて訪問しました。ICRC は 1863 年に戦地における傷病兵、捕虜の保護を目的にアンリ・デュナンらによって創設され、現在世界中の貧困、災害、紛争地域で活動しています。高校生平和大使としては初めての訪問で、広島・長崎の 2人の大使がスピーチし、ICRC武器ユニット対策顧問と意見交換を行いました。

 ②UNI グローバルユニオン訪問
 ジュネーブの隣のリヨン市にある労働組合の世界組織 UNIグローバルユニオンは、 2010年に長崎で総会開催をしたことがきっかけで訪問が始まり、今年で11回目となります。初めての訪問で緊張する平和大使たちをいつも温かく迎えてくれます。10人の大使がスピーチし、14か国の皆さんと交流することができました。

② YWCA 訪問
 世界 YWCAは第3回平和大使以来、毎年訪問しています。9か国、12 人のスタッフが出迎えてくれました。リラックスした雰囲気の中の交流となりました。

③ 軍縮会議日本政府代表部訪問
 1時間を超える表敬訪問で、高見澤軍縮大使と核兵器禁止条約をはじめとする軍縮会議の動きにについて議論を行いました。意見交換では、核兵器禁止条約、若い世代のとりくみ、安全保障、被爆者、原発事故の影響などについて意見を交わしました。

④ 軍縮会議日本政府代表部主催レセプション
 ロシア、フランスなどの核保有国を含め約30か国40名の大使や外交官職員、その他関係者が参加しました。広島の平和大使代表してが、被爆三世として祖父の被爆体験を通して核兵器の廃絶を訴えるスピーチを行いました。その後、高校生平和大使は外交官の皆さんと交流しました。核保有国と非保有国との違いや高校生平和大使や高校生 1 万人署名活動への励まし、賛同の意見も寄せられ、活動の重要性をあらためて認識することが出きました。
 
⑤ 軍縮会議傍聴

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 会議の冒頭、議長から高校生平和大使が紹介され、また議題の中で高校生平和大使が話題にあがりました。とりくみの重要性と責任を新たにしました。

 

 

 

 

⑥ 軍縮局訪問(署名提出とスピーチ)

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  軍縮会議を傍聴したのち、国連内見学をしました。 午後からは、軍縮部を訪問し、高校生平和大使 23人が平和な世界の実現についてのスピーチと215,547筆の署名・目録を提出しました。23人の平和大使は、日本各地の自分たちの地域の問題や平和に対する考え方、思いを持って参加しており、長崎・広島からは「あの日の惨劇」を伝え、福島・岩手は震災を通しての経験、原発事故についても訴えました。23人全員の思いを一つのものとし、核兵器の悲惨さを声にし、核兵器廃絶への大きなメッセージを伝えました。意見交換の中で、カスペルセン氏は「互いに相手を認め合い、家族のようにみえる平和な世界。誰にも脅されず、怯えることのない平和な世界。そんな世界に核兵器はいらない」と語り、若者が活動することが平和な世界を実現すると確信できました。1時間の訪問時間でしたが、カスペルセン氏が高校生平和大使の活動を高く評価し、今後の活動に期待を込めた発言は、平和大使にとって意義深い時間となりました。
 
⑦ トローゲン州立学校での交流
 トローゲン州立高校の英語科の学生と対話を中心とした交流をすることができました。意味を説明しながら、一緒に折り鶴を折り、お互いの平和感について、話をしました。同世代ということで、気兼ねすることなく、交流が出来ました。
 
⑧ ハイデンでの長崎の鐘の式典
 ハイデンで、国際赤十字創始者アンリ・デュナンは晩年をすごしました。長崎の平和大使を中心に平和のスピーチを行いました。長崎大学より、「長崎の鐘」のレプリカが贈られ、博物館の庭に設置されて大切に守られています。8 月 9 日など特別の時にしか 鳴らさないという長崎の鐘を、全員で鳴らしました。ランチでは国際赤十字の関係者や IPPNW(核戦争防止国際医師会議)のメンバーと核兵器の廃絶などについて、意見交流をしました。
 
⑨ 帰国報告会
 8月24日、長崎で、全員で帰国報告会を行いました。強い使命感を持って旅だった欧州訪問も、無事に長い旅を終えました。

 
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 今年で22代目となる高校生平和大使は、2019年夏には、東京の渋谷区で、ミュージカルが上演されるなど、一層の注目が集まっています。2018年度ノーベル平和賞候補へのノミネートに続き、2019年1月にもノーベル委員会に申請し、受理、ノミネートされました。
 
 高校生平和大使が国連に届ける「高校生1万人署名」とは、平和大使以外の高校生も日常の活動として署名活動を行い街頭で受け取った「核兵器廃絶への思い」であるといえます。今回の欧州訪問は、各地の署名活動の代表として署名の提出を行ってきてもらいました。
 
 原水禁は「高校生平和大使を支援する全国連絡会」を通し、平和運動の担い手として大いに期待がよせられる高校生平和大使、高校生1万人署名活動を支援していきます。
 

 

■ 高校生平和大使・高校生1万人署名活動ホームページをご覧ください。

高校生1万人署名活動・高校生平和大使(高校生1万人署名実行委員会ホームページ)

 

■ 東京の高校生平和大使・高校生1万人署名活動の様子はTwitterをご覧下さい。

高校生1万人署名活動 東京支部(Twitter)

 

 

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