声明申し入れ
もんじゅ/日本原子力開発機構への要請書
2013年12月07日
2013年12月7日
日本原子力研究開発機構 様
要 請 文
今日、私たちは「もんじゅを廃炉へ!」の強い思いを持って、全国各地から集まりました。開発から半世紀、1兆円という莫大な国費を投じてきた高速増殖炉「もんじゅ」は、一体、国民に何をもたらしたでしょうか。プルトニウム増殖の夢は幻と消え、あるのは巨大地震による大事故の現実です。
1995年12月、ナトリウム火災事故を起こして停止、2010年に3トンもの炉内中継装置を落下させて再び頓挫し、2012年、1万3千件もの機器の点検漏れが発覚、原子力規制委員会も「こんな組織にまかせられない」とあきれ、「もんじゅ」の運転再開準備の停止を命じました。
しかし文科省は8月8日、組織と名称を変えて「もんじゅ」の研究開発を継続すると発表しました。
18年間、事故続きでもまともに動いていない炉を再び動かすなど世界に例がなく、言語道断、正気の沙汰ではありません。「原子力依存からの脱却」というのなら、核燃料サイクル政策とは矛盾します。再処理も頓挫し、実用化の目処も全くない中で、どこをどう探して「もんじゅ」を継続する大義名分はかけらもありません。
原発はひとたび大事故を起こすとどうなるか、今、私たちは福島で目の当たりにしています。安倍総理の発言とは裏腹に、汚染水は「毎日600億ベクレル」外洋に放出されていると9月19日、報道されました。もはや制御不能ではないかと絶望的になってしまいます。
まして「もんじゅ」には1400キロのプルトニウムと1700トンのナトリウムがあり、止まっていても安心できないのです。一刻も早く「もんじゅ」の廃炉を決断し、高速増殖炉開発計画から撤退されるよう強く求めます。
2013年12月7日
「もんじゅを廃炉へ!全国集会」参加者一同