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山口市で地元の四団体が「上関原発の埋立免許を不許可に!」と訴えて集会を開催
2013年04月21日
4月21日、山口県立図書館レクチャールームを会場に、「上関原発の埋立免許を不許可に!山本知事の判断先送りに抗議する山口集会」が原発に反対する上関町民の会、上関原発を建てさせない祝島島民の会、原水爆禁止山口県民会議、長島の自然を守る会の四団体の主催によって開催され、約300人が参加しました。
集会では原水禁山口の岡本博之議長が「知事による判断の先送りは許さない。福島の事故を忘れようということにするのか」とあいさつしました。
また、公有水面埋立許可取消訴訟の弁護士、足立修一さんが「埋立免許をめぐる現状と問題点について」、自然の権利訴訟弁護団の弁護士、籠橋隆明さんが「埋立免許と自然の権利」と題した講演をそれぞれ行いました。
最後に原水禁山口の桝本康仁事務局長が集会アピールを読み上げ、その後、道場門前商店街など約1.5kmをデモ行進して、「山口に原発はいらない」などと訴えました。
集会アピール
上関原発建設予定地の公有埋立免許が中国電力に交付されて、4年6カ月が経過した。この間、中国電力は工事を強行しようとしたが、祝島島民らの抗議行動により予定海域の埋立工事は進んでいない。そして2011年3月に発生した東京電力福島第一原発事故により工事は中断し、奇跡の海と称され、希少な生物が生息する生物多様性のホットスポットは、今も残されている。
昨年10月、埋め立て免許は失効し静かな海が戻るはずであった。しかし、中国電力は埋め立て免許の延長申請をおこない、それを受理した山本繁太郎山口県知事は、それまでの『延長は認めない』とした自らの言葉などなかったかのように、可否の判断を先送りにしている。
山口県は、自らが定めた標準処理期間を大幅に超えて、来年4月11日を期限とする5度目の補足説明を中国電力に求めている。法令を守るべき立場である行政が公然と法令違反を犯している現状は、決して見過ごされていいものではない。
わたしたちは安全な原発など存在しないことを2年前に思い知らされた。どんなときでの、自然は私たちの想定を超えることがあることを忘れてはならない。原発事故による災害は、ひとたび起きれば広範囲にそして長期にわたる災害となることを忘れてはならない。いまもフクシマでは放射能漏れが続いていることを、故郷に帰れない人たちがいることを、そしていつ帰れるのかもわからないことを忘れてはならない。
原発事故に備え、住民の安全を確保する最善の方法は原発をつくらないことしかない。わたしたちは、次第を担う世代のために、いま原発に頼らない社会の実現を求めていかなければならない。世界的に貴重な生物が数多く生息する自然が豊かな、美しい海を残していかなければならない。
わたしたちは、上関原発建設予定地の公有水面埋立免許延長の不許可を求め、新たに署名運動を行う。県民の多くのみなさんの署名を力に、わたしたちは上関原発建設計画の中止を求め闘っていく。
2013年4月21日
「上関原発の埋立免許を不許可に!!山本知事の判断先送りに抗議する山口集会」