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被爆67周年原水爆禁止世界大会/ヒロシマアピール

2012年08月06日

ヒロシマアピール

世界最初の原子爆弾が炸裂したあの日から67年目のこの夏、私たちはここ広島の地に集まり「核と人類は共存できない」ことを改めて確信し、核廃絶・脱原発の流れを大きく前進させるための誓いを新たにし、行動を提起しました。
2011年3月11日に発生した、東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故による放射能被害は1年5ヵ月近くを経過した今なお、収束の目途は立っていません。広島・長崎の悲劇を二度と繰り返さず、原子力・放射能による被害を出さないことを運動の柱にとりくんできた私たちは、福島第一原発の事故を防げなかったことに、強い反省と憤りを感じざるをえません。
日本全体で脱原発への動きが強まっていくなかで、野田首相は2011年12月16日に福島第一原発事故の収束宣言を出し、2012年7月1日、18日には福島第一原発の事故以来停止させていた大飯原発3・4号機を再稼動したことは、国民の脱原発への思いを踏みにじる行為であり、強い怒りを感じざるをえません。
2012年7月16日に、東京・代々木公園で行われた「さようなら原発10万人集会」には、全国から17万人が結集し脱原発を訴えました。誰も核との共存を望んでいないことは明らかです。
1975年、原水禁国民会議初代議長の森瀧市郎さんは、米国などの核保有国の戦略展開地域、核実験場になっている太平洋地域を非核化することが目的で開催された「非核太平洋会議」に出席し、その年の原水禁世界大会で「核絶対否定」の理念を明確に打ち出しました。この理念は私たちの運動の原点となるものです。
米国をはじめとする核兵器保有国の政策を注視し、核軍縮に向けた動きを確実なものにする運動を作らなければなりません。具体的な核兵器廃絶への動きや核保有国の核軍縮状況を検証し、今後の私たちの運動を展望することが必要です。日本政府は、核兵器廃絶を主張する一方で、米国の核の傘に依存するという矛盾した政策を継続してきました。核の抑止力に依存し続けるなかで、世界に向けて核廃絶を訴えることは、説得力を欠くものです。被爆国の政府として、このような曖昧な姿勢しか持てないことは問題です。
私たちは、広島、長崎の原爆投下にはじまった核時代に生きています。ヒロシマは、人類が生き残るために核兵器を廃絶するしかないことを教えています。そして、今こそ、「核と人類は共存できない」ことを強く訴えなければなりません。

私たちは、67年前のあの暑い夏のヒロシマの経験を原点に、さらにフクシマを胸に刻み、次のことを強く訴え、核も戦争もない平和な21世紀を子どもたちに贈るとりくみを全力で進めます。

○くり返すな原発震災! めざそう脱原発社会!
○許すな再稼動! 止めよう再処理!
○安心して暮らせる福島を取り戻そう! 子どもたちを放射能から守ろう!
○エネルギー政策転換! 持続可能なエネルギー利用を増やそう!
○武力で平和はつくれない! いかせ!憲法9条
○非核三原則の法制化を! 東北アジアに平和と非核地帯を!
○ストップ!米軍再編 沖縄に米軍基地を押しつけるな!
○核兵器廃絶へ! 核兵器禁止条約をつくろう!
○すべてのヒバクシャの権利拡大! 被爆者、二世・三世に国家補償を!

ノー モア ヒロシマ、ノー モア ナガサキ、ノー モア フクシマ、ノー モア ヒバクシャ

2012年8月6日
被爆67周年原水爆禁止世界大会・広島大会

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