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【67大会・報告】広島第3分科会/脱原子力3―学習編「脱原発に向けたエネルギー政策の展開」

2012年08月05日

会場 広島市「YMCA国際文化ホール」
講師:藤井石根明治大学名誉教授
海外ゲスト:ベーベル・ヘーンさん(ドイツ・緑の党)

1.ベーベル・ヘーンさんについて、質疑応答
Q:原子力産業に依存した雇用について、脱原発への道を歩めば、雇用の心配がある。

A:そうした状況は、ドイツにもあった。しかし、日本のような政治的な背景はなかった。
原子力発電所での雇用者数よりも、再生可能エネルギーに関わる雇用者数の方が、圧倒的に多い。原子力発電には、多額の投資が必要であるが、雇用者数は少ない。その一方、再生可能エネルギー関連は、個人宅へのソーラーパネルなど小規模設備を数多く設置することから、少ない投資額で多くの製造業者や施工業者その他、多くの雇用が確保される。

2.藤井石根さんの講演について、質疑応答
Q:文科省の放射線副読本(2011.10)の撤回を求めている。子どもたちへの風評被害払拭を口実に放射能は危険ではない旨の内容である。

A:放射能は、人間にとって有害、無害の議論は論外。数値基準の設定自体も疑問がある。

Q:原子力規制委員会は、「原子力を推進する委員会(規制を含む)」としている。マスコミ等は、正確に報道すべき。従前の不測の事態を今後は、想定することなども盛り込まれている。

A:原発の存続のための組織といえる。今後は、「いかにして廃炉にしていくか」、「使用済み核燃料を安全に格納する方法」についての議論が必要である。存続のための議論は必用ない。

Q:講演で、憲法25条にふれながら講演いただいた。国の責務として、国民の豊かな生活を確保していくことが重要であるが、政治に対して不信感が高まっている。

A:今の政治状況を見ていると、なかなか変わらない状況にあると感じている。解散総選挙があるとしても、誰に投票したらいいのか・・・。脱原発に向けて市民一人ひとりが、意識を高めていくことが重要。

※座長より、福島からの参加者に発言を求めた。

Q:福島からの転出・転居者が多い。自身は、福島で暮らしていきたいが、不安が大きい。農家の人たちは、風評被害により大打撃を受けている。放射線量測定器により安全を伝えていきたい。政治がしっかりしてほしい。

A:風評被害は、事実を隠すなどのことから大きくなる。政府が放射線量を測定することが、不信感となっている面もあるか・・・、いずれにしても自分自身が対応することも必要。

※座長より、脱原発に向けた各地の取り組み報告を求めたが、初参加の人が多く、報告発言なし。

まとめ
ほとんどの原発が停止している今日、また8月の猛暑の中でも電力は供給されていることを皆さんとともに認識したい。私たち自身が、脱原発に向けた要求を組み立て、その実現に向けて一人ひとりの意識を高め、そして多くの人が結集し大きなうねりとなりアクションをおこしていくことを誓い合いたい。

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