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声明/大飯原発再稼働およびオスプレイ配備に関する声明
2012年07月05日
大飯原発再稼働およびオスプレイ配備に関する声明
フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止日本国民会議
事務局長 藤本泰成
7月1日夜、政府及び関西電力は、多くの市民の反対を押し切って大飯原発3号機を再起動させた。平和フォーラム・原水禁がこれまで指摘してきたように、安全対策は中途にあり活断層の存在も指摘されているが無視されている。一方で、再稼働をめざす作業の中で、4号機で3回、3号機で5回、冷却系を中心に警報機が作動している。発電用タービンの回転試験では規定を上回る振動を計測し送電開始が遅れている。大飯原発は「安全」であるとする政府や関西電力の主張を理解することはできない。
再稼働決定後、首相官邸は反対する多くの市民で埋め尽くされた。自由意志で参加する抗議行動は、これまでの市民社会にはなかったもので、脱原発への市民の熱い思いと新しい社会への胎動を感じる。平和フォーラム・原水禁は、7月16日代々木公園での「さようなら原発10万人集会」を成功させ、エネルギー・環境会議が提起した国民的議論に積極的に参加し、「脱原発」を確実なものにするよう全力を尽くす。
沖縄の米海兵隊普天間基地への垂直離着陸機MV-22オスプレイ配備に関して、沖縄県知事そして沖縄の全自治体が強く反対している。また、普天間基地配備を前に一次駐機を予定される米海兵隊岩国基地においても、地元山口県知事、岩国市長が反対を表明している。在日米軍基地を持つ14都道県でつくる渉外知事会が米政府との話し合い再開を要請した。オスプレイは日本全国の上空で、低空飛行訓練を行うとされてい
る。モロッコやフロリダでのオスプレイ墜落事故は、日本における事故の可能性を示唆している。私たちは、1959年の宮森小学校米軍戦闘機墜落事故を、1964年の町田市、大和市、1977年の横浜市緑区での米軍戦闘機墜落事故を、そして2004年の沖縄国際大学へのヘリコプター墜落事故を忘れてはいない。平和フォーラム・原水禁は、全国からオスプレイ配備反対の声をあげていく。
敗戦から67年、日本社会は経済成長政策と日米安全保障体制の二つの国策の下にあった。経済成長を支えたエネルギー政策によって福島県民は故郷を奪われ、日本を守るとされる在日米軍基地によって沖縄県民は命を脅かされ続けてきた。「国家」のために命を奪われた戦争から、新しい民主社会を作ろうとしてきた日本は、大きな岐路に立たされている。私たちはその進路を誤ってはいけない。「一人ひとりの命に寄り添う社会」をめざして、平和フォーラム・原水禁は、憲法理念と「命」を基本に、更なるとりくみをすすめていく。