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【広島の取り組み】チェルノブイリ原発事故から25年、今こそ政策転換を!
2011年04月26日
チェルノブイリ原発事故から25年を迎えた4月26日、広島県原水禁、広島県平和運動センターの呼びかけで、「核と人類は共存できない」と横断幕に掲げ、90人が原爆慰霊碑前に座り込み、脱原発、原子力政策の転換を訴えました。広島では事故の翌年から毎年座り込みを行い、チェルノブイリ事故の教訓から、脱原発を求めてきました。
今年は、「レベル7」となった福島第一原発の事故を受け、原発の「安全神話」や原発震災、放射能汚染と被曝の恐ろしさについて今一度考えなおし、チェルノブイリや福島のような事故を起こさないために、今こそ脱原発、原子力に依存しないエネルギーの転換を強く求めようという行動となりました。座り込みの最後に、下記アピールを採択し、首相、経産相、東京電力、中国電力に送付しました。
また当日、チェルノブイリを忘れず、政策転換を求めるチラシを、広島市内7箇所、3,000枚を配布しました。
ア ピ ー ル
1986年4月26日、世界を震撼させたチェルノブイリ原発事故は起きました。25年経ったいまでも現地をはじめ周辺諸国では、事故の影響で多くの人々が放射能に苦しんでいます。チェルノブイリ原発事故は過去の出来事ではなく、いまも続いています。私たちはけっして事故を忘れてはならないし、その記憶とともに事故が示した教訓をいまに活かさなければなりません。
3月11日に起きた、東北地方太平洋沖の巨大地震、大津波によって、東京電力福島第一原発は緊急停止したものの、冷却のための電源を失い、水素爆発や使用済み燃料貯蔵プールの火災を起こし危険な状況がいまなお続いています。放射能汚染は、大気、土壌、水、野菜、原乳、そして海にまで広がり、20キロ圏内は立ち入り禁止の「警戒区域」とされました。事故の状況から、チェルノブイリ原発事故と同じ「レベル7」にあたると発表され、その深刻さは世界からも注目されています。
今回の巨大地震と大津波による原発事故は「想定外」の一言ではすまされない甚大なものです。原発の「安全神話」は、取り返しのつかない犠牲を伴い完全に崩壊しました。原子力発電を進めてきた国と電力会社の責任は重大です。
原子力が地球温暖化防止に役立つ」との宣伝をしながら、2030年までに原発14基を新・増設し、原子力発電の割合を50%に引き上げるという政府の新「エネルギー基本計画」は見直さなければなりません。老朽化した原発や東海地震震源域の真上にある浜岡原発など、危険性の高い原発から廃炉にすること。そして、山口県上関町など、新規の原発建設をただちに凍結・中止することが求められます。
チェルノブイリ原発事故を忘れてはなりません。
福島第一原発のような事故を二度と起こしてはなりません。
あらたなヒバクシャをうみだしてはなりません。
今から66年前、原爆被害を体験し、被爆の実相を知るヒロシマは、「核と人類は共存できない」ことをあらためて訴えます。
いまこそ「持続可能で平和な社会をめざして」、原子力に頼らない太陽光や風力など自然エネルギー利用を促進し、再生可能エネルギーに転換させていきましょう。
2011年4月26日
4.26チェルノブイリデー
行動参加者一同