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東日本大震災に際しての平和フォーラム・原水禁の対応について
2011年03月18日
東日本大震災に際しての平和フォーラム・原水禁の対応について
3月11日、14時46分ころ発生した「東日本大震災」は、日本の観測史上最大規模の巨大地震であり、東北地方を中心に日本各地に大きな被害をもたらしました。津波や家屋の崩壊、地滑り、火災など、この地震による犠牲者の方々に心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。事態はいまだ進行中であり、今後も予断を許しません。余震活動も活発であり、生存者の救出活動やライフラインの復旧などに、今は全力を尽くすべきと考えます。
今回の地震と津波によって東京電力福島第一・第二原子力発電所は緊急停止しました。しかし緊急停止時の安全確保に欠かすことのできない「緊急炉心冷却装置(ECCS)」が作動せず、炉内溶融に至る重大事故に発展しています。格納容器内の温度上昇及び圧力上昇が起こり、格納容器減圧のために炉内水蒸気の大気中への放出も行われました。大気中への放射性物質の拡散がおこり、一部の住民の被曝の実態も報告されています。発生した水素ガスが爆発し原子炉建屋が吹き飛ぶという事態や使用済み核燃料貯蔵プールの火災など深刻な事態が続いています。
原発の危険性を指摘し脱原発の取り組みを進めてきた平和フォーラム・原水禁は、この事態を招いたことを極めて遺憾に思います。運動の足下を見直し、強力な取り組みを進めなければならないことは議論の余地がありません。事態は進行中であり、情報の収集と問題の把握に努めるとともに、今後に向けて何をしなければならないか、また、何をすべきかを真剣に検討すべきと考えます。
平和フォーラム・原水禁は、今年1月「原水禁エネルギー・プロジェクトからの提言-持続可能で平和な社会をめざして-」をまとめ政府に提出しました。私たちは、危険な原発に依存する社会から再生可能な自然エネルギーを中心とした社会への転換を求めてきました。今後、この運動を全国的に国民の中に広げ、日本のエネルギー政策を変えていくことに全力で取り組んでいきたいと思います。
現在、消防署員・警察官・自衛官・東京電力社員・協力会社社員・自治体職員など、多くの方が身の危険を顧みず、事態の収拾と住民の安全確保に全力をあげています。その勇気に敬意を表するとともに、政府・自治体・東京電力一丸となって、周辺住民や現場において事態の収拾にあたっている方々の生命と安全を最優先に、事態の収拾を図ることを心から望みます。
フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止日本国民会議
事務局長 藤本 泰成