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上関原発問題に関する院内集会と市民集会が開催される

2010年10月13日

 10月13日、参議院議員会館で、地元山口県の「長島の自然を守る会」の主催、「『日本の里海を考える』―瀬戸内海・周防灘・長島から―」と銘打ち、院内集会を開催しました。会場には、平日の昼間にもかかわらず、約40人の市民と国会議員が参加しました。

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 集会では、海藻研究所所長の新井章吾さんから、「里海の保全とその活用」と題して、漁業活動を通じて行われる、海の保全と再生について報告がありました。報告では、長島・祝島周辺は、生物多様性豊かで、将来に向けて持続可能な自然との共生が実現している、世界に誇るべき地域であり、まさにCOP10のモデルであると訴えられました。

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 長島の自然を守る会の高島美登里さんからは、「長島周辺の環境調査から」とする報告が行われ、埋め立て予定地である田ノ浦周辺はナガシマツボ、ヤママイシンなどの希少生物の宝庫であり、生物多様性のホットスポットであると訴えがなされました。また、田ノ浦周辺海域に生息する、国際自然保護連合(IUCN)の保護鳥「カンムリウミスズメ」の貴重な映像が上映されました。

「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸貞夫さんからは、「自分たちや家族が育った島を売り渡すわけにはいかない。人間の誇りが生きる上でいちばん大切だと思う。」と力強い発言がありました。

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 夜には総評会館で、緊急市民集会「―奇跡の海― 田ノ浦の自然を守ろう!」が長島を守る会、原子力資料情報室、原水禁の主催で開催され、40人を超える参加者がありました。院内集会で報告があった、新井さん、高島さん、山戸さんのお話に続いて、原水禁山口の岡本博之議長から「平均年齢78歳の現地の皆さんのがんばりにすがるのは申し訳ないと思うが、私たちも“がんばらんにゃいけんね”と声をかけあって、全力で支える。」という発言がありました。
 
 また、昨年から取り組まれてきた「上関町の『原発建設計画中止!』を求める署名」が現在90万筆に達しています。集約日は9月末日でしたが、100万筆を目指して2011年3月末日まで続けられることが確認されました。

■「上関町の『原発建設計画中止!』を求める署名」署名用紙(PDF)

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