被爆81周年原水爆禁止世界大会(2026)2026年

原発も核も戦争もない平和な社会の実現を!「被爆81周年原水爆禁止世界大会・福島大会」に約550人

2026年07月28日

7月25日、福島県福島市の「パルセいいざか」で「被爆81周年原水爆禁止世界大会・福島大会」が開催され、約550人が参加しました。福島原発事故からまる15年が経過したものの事故収束、廃炉作業、被災者への補償、生活再建などの課題は解決していません。こうしたなかすすめられる原発回帰のエネルギー政策を許さず、原発のない社会の実現に向け引き続きとりくんでいくことを確認しました。

チョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故から40年でもあることから、オープニング企画として「復刻版 ドキュメント チェルノブイリ 高木仁三郎さんの遺言」が上映されました。

五十嵐舞さん(福島県平和フォーラム事務局次長)の司会のもと、開会集会をすすめました。はじめに、開会にあたって東日本大震災の犠牲となったすべての方に対し黙とうを行いました。

染裕之・大会共同実行委員長と、現地実行委員会を代表し角田政志・福島県平和フォーラム共同代表がそれぞれあいさつ。また、大会基調提起を谷雅志・実行委員会事務局長が行いました(→大会基調はこちら)。

続いて福島・新潟・岩手の高校生平和大使・高校生1万人署名メンバーによるパネルディスカッションが行われました。それぞれが通う学校でアンケート調査を行い、あつまった約300人の結果を踏まえながら、自らの活動の果たすべき役割についての考えを語り合いました。被爆の実相を知らない人たちも多く、核兵器の問題が「他人事」になっている現状のなか、「自分事」にしてもらうために対話を続ける必要性があるという点で、意見が一致していました。

いったん休憩をとり、ふたつの分科会にわかれました。第1分科会は「福島原発から15年 原発事故をなかったことにしようとする国の原発政策と脱原発運動」、第2分科会は「ふるさと返せ!津島原発訴訟の現状と展望」を、それぞれのテーマとして問題提起や報告を受け、質疑応答を行いました。

それぞれの分科会の最後に、「2026 フクシマアピール(案)」を提案(本ページ下部に掲載)し、拍手で採択、福島大会を終了しました。

【被爆81周年原水爆禁止世界大会・福島大会】アーカイブ動画

2026 フクシマ アピール

1945年8月6日広島・8月9日長崎。一瞬にして多くの命が奪われたばかりか、今も後遺症に苦しむ被爆者を生み出した原爆被爆から81周年を迎えます。

東京電力福島第一原発の過酷事故からは15年が過ぎました。事故を起こした第一原発では、1号機2号機の使用済み核燃料の取り出しが、15年たった今からやっと始まろうとしています。汚染水の発生は、かなり低減していますが、それでも1日60~70トンも発生しています。「ALPS処理水」の海洋放出は、様々な不安や懸念を抱えながらも「安全性」を強調しながら進められています。今後、多核種を含んだ「処理途上水」をALPSで再処理しての放出が始まる予定です。

「デブリの取り出し」については、これまで、様々なトラブルもあり、やっと2回の試験的取り出しが行われました。採取できたのは、計画を下回るわずか0.9グラムです。この試験的取り出しからも、非常に困難な作業であり、高い技術が必要だということが分かります。デブリの総量は約880トンと推定されています。デブリの本格処理については、より慎重で高度の技術が必要となります。そして処理作業には常に高いリスクが隣り合わせになります。

デブリの取り出しにはどれだけの時間が必要なのか。本当に可能なのか。先が見えない中で続けられる廃炉作業について、国も東京電力も、2051年の廃炉完了の工程表は変えていません。廃炉の姿も、依然として示していません。しかし、廃炉作業は順調に進み、安全性は確保されていることを強くアピールしながら、「廃炉作業は新たな段階」に入ったとしています。

原発事故の収束と廃炉作業に伴う様々な課題が山積している現実があるのに、国は第7次エネルギー基本計画で、原発事故の反省から「可能な限り原発依存度を低減する」との表現を削除し、原発を最大限活用する政策へとかじを切りました。そして、原発の再稼働を進め、核燃料サイクル施設の建設を進めています。東電福島原発事故は終わっていません。原発事故は現在進行形であるにもかかわらず、被害者の心の痛みを忘れたかのような政府方針の転換は、到底認められません。

「原発事故は終わっていない」というのは、廃炉作業に伴う様々な課題が山積していることだけではありません。原発事故から15年たった今も、多くの人たちの避難生活は続いています。原発事故によって被災した人たちの人権や生活再建、健康保障に関わる多くの問題がまだ解決されず、さまざまな課題を抱えている現状が続いています。原発事故からの復興は、何より、住民の「くらし」の復興が重要です。国策によって進められてきた原発政策によって、原発の過酷事故被害者となった人たちに対する補償は、国と東京電力が責任をもって継続して行う必要があります。しかし、帰還困難区域が除染も不十分のまま解除され、それに伴い、さまざまな住民補償も打ち切られています。東電福島原発事故はなかったことにしてはなりません。原発事故被害者の現実を知り、二度とフクシマの悲劇を繰り返してはならないと訴えます。

今年は、チェルノブイリ原発事故から40年を迎えました。チェルノブイリ、福島、それぞれの原発事故の教訓を再認識し、原発のない社会の実現を求めて行かなければなりません。私たちは、ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・チェルノブイリをはじめ、世界の核被害者、反核・脱原発運動と連帯します。「核と人類は共存できない」ことを原点に、原発も核も戦争もない平和な社会の実現に向けた運動を進めていきます。

2026年7月25日
被爆81周年原水爆禁止世界大会・福島大会

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