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報告 被爆67周年原水禁世界大会・広島大会が始まる(第1日目)
2012年08月04日
「被爆67周年原水爆禁止世界大会」は7月28日の福島大会に続き、8月4日から広島大会が始まりました。今年の大会も、昨年の3月11日の東京電力福島原発事故を教訓に、脱原発、そして「核社会からの離脱」が大きなテーマになっています。
最初に広島国際会議場で開かれた開会集会では、主催者あいさつに立った川野浩一・大会実行委員長(原水禁議長)は「67年が経ってもヒバクシャは多くの問題を抱えている。さらに福島原発事故は深刻さを増している。核廃絶のためにも原発をなくすことが必要だ」と訴えました。(写真左)
大会の基調報告で藤本泰成・大会事務局長(原水禁事務局長)も「事故は明らかに人災だ。しかし、政府や電力会社は傲慢にも再稼働を進めている。核社会からの離脱をめざそう」と呼びかけました。
被災地の福島からの訴えを、福島県平和フォーラムの五十嵐史郎代表が行い「事故は収束していない。16万人の県民が故郷を追われた。県民の命は守られないし、誰も責任をとらない」と怒りを露わにし、「原発事故がいかに過酷で無残なものかを知ってほしいし、忘れないでほしい」と語りました。
集会では、1998年から毎年、国連欧州本部に高校生が出向き、平和と核廃絶を訴える「高校生平和大使」の今年の代表となった広島の女子高生2人の決意表明があり、最後に「原爆を許すまじ」を420人の参加者全員で合唱して集会を終えました。
集会後、平和公園から折鶴平和行進が行われ、約2000人の参加者は「核兵器をなくそう」「ヒバクシャの権利を」などとともに「原発震災をくりかえすな!」「再稼働を許すな!」などと、シュプレヒコールや横断幕でアピールしました(写真右)。
夕方からは県立総合体育館で、原水禁・連合・核禁会議の主催による「核兵器廃絶2012平和ヒロシマ大会」が開かれ、6500人が参加しました。(写真)
主催者あいさつで連合の古賀伸明会長は核兵器の廃絶に向けた取り組みとともに、原発問題について「連合は最終的には原子力エネルギーに依存しない社会をめざす」と述べました。来賓として、中下善昭広島県副知事、松井一實広島市長、スティーブン・ベネディクトITUC局長があいさつしました。
被爆者からの訴えでは、広島県原爆被害者団体協議会の箕牧智之事務局長が、3歳で被爆した経験を語った後、「福島原発事故で新たなヒバクシャを作ってしまった。将来、もし子ども達に障害があれば、その責任を問おう」と強調しました。
平和アピールを採択した後、閉会あいさつに経った川野浩一原水禁議長は「原発事故を契機にエネルギー政策のあり方を考え直してほしい」を呼びかけて、大会を終了しました。 広島大会は6日まで開かれ、5日は分科会などが行われ、6日にまとめ集会が開催されます。