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広島大会 第7分科会  ヒバクシャ─ヒバクシャの現在

2019年08月05日

 被爆74周年原水爆禁止世界大会  広島大会

第7分科会  ヒバクシャ─ヒバクシャの現在

(シンポジウム形式)

 

日時:8月5日(月)9:30~12:30   ≪同通装置使用≫

会場:アークホテル広島 4F 鶴の間 (広島市南区西荒神町1-45/℡082-263-6363) 

講師:振津かつみ(医師)、竹峰誠一郎(明星大学・教員)

海外ゲスト:ラニー・クラマー(マーシャル諸島・REACH-MI(NGO)代表)

      サマンサ・ハナーグ(マーシャル諸島・REACH-MI(NGO)副代表)

報告:被爆二世

◆初参加者は4割程度

 

講師の方の報告と、マーシャル諸島からのゲストの方の報告、パネルディスカッションが中心となった。

 マーシャルには資料館などはなく、事実を学びながら広く伝えていく。人権を確立していく。加害者がいて、被害者がいる。被害に対する責任を問いながら、伝えていく。

被害者が声を出していく中で、始めは小さいが、国際的にも訴え、国の政策にも反映させてきた。マーシャルでも止める力にもなった。

次の世代も含めた人権の確立、二度と繰り返さない運動につなげていきたい。と報告がされ、質疑では、「マーシャルの子供たちの様子が知りたい。どういうふうになっているのか、汚染されている地域の子供たちはどうしているのか」

大きな島に行ったのは聞いているが、どうなっているのかはわからない。とのことだった。

 

マーシャル諸島が独立したのが1986年、核実験の時はアメリカの植民地支配だった。

国を介してではなく、直接交渉していた。ビキニ以外の島の話しはほとんど知らない。

教科書は英語、学ぶのはアメリカの歴史。マーシャル語で書かれたマーシャルの歴史の教科書はほとんどない。

マーシャルの子供たちが読めるような本を作るとか、日本のこと、第5福竜丸のことが書かれている絵本とか、英語まで翻訳してくれれば、マーシャル語に翻訳すればいい。そうやって交流もすることが出来るのでは?

また、マーシャルだけでなく、タヒチ周辺の島々もフランスの核実験の被害に遭っている。情報が足りなく、放射線についての基礎的な知識が必要。

「広島のおばあちゃん」という本をフランス語に訳して政府機関に渡してきた。小さな取り組みではあるが、いろんなところで、いろんなやり方が出来ると思う。

平和に向けて皆さんがやっていることはある。しかしなかなか拡げられていない。共有がされていない。

被爆者援護法の英訳というのはないし、日本政府は作っていない。韓国をはじめとして、世界にいる核被害を受けた人たちも被爆者援護法の適用になる。被爆者援護法や広島が培ってきた運動の英訳を作ることができれば運動はもっと広がるだろう。

私たちが世界を見るとき、先進国の動向ばかり目を奪われている。本当に核の被害を知るなら、アメリカやフランス、中国の情報だけでなく、世界の周辺の小さな国に問題はあるし、核問題も見えてくる。

どうやって若い人に引き継いでいくか、人口が減っているから若い人は少なくなっているが、やっている人はいる。そういう人たちと交流することが大切。

ビキニでの核実験も、福島原発事故も風化させてはならない。

被爆者の方の高齢化に伴い、二世、三世の方が被爆者の体験を共有してきたものを伝える重要性、そのことを伝えていく役目はもちろんだが、その話を聞いて感じて、被爆のありのままの真実を学び、継承していく、職場や地域に持ち帰り、歴史の一つとして伝えていくことが大切。

74周年の世界大会を通じて「核と人類は共存できない」ということをあらためて確認し、ビキニ環礁での核実験や、福島第一原発事故を風化させてはならない。そのためにも継続した取り組みが重要となる。

被爆者の課題の解決や支援、被害者に対する補償問題、マーシャル諸島では「復興ではなく正義を求めている」「被害者ではなくサバイバーとして闘ってきた」と話しがされた。

風化の前に、まずは「知ること」「知るべき」である。

 

 

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