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【報告】長崎第3分科会/ヒバクシャ1 ヒバクとは何か―広島・長崎・核実験・原発

2010年08月08日

会場:長崎市・NBC別館3Fビデオホール
参加者数:200名(うち、初参加者70名)

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 第3分科会では、講師3名の講演と1名の報告を受けた後に、参加者との質疑応答を行った。
 初めに、フォトジャーナリストの豊崎博光さんから「世界のヒバクシャ“ニュークリアー・レイシズム”」と題して、世界各地でのウラン採掘や核廃棄物処理、核実験などによって先住民をはじめ、様々な人々がヒバクしている現状を、スライドを交えて明らかにした。また、原爆や原発事故だけからヒバクするのではなく、ウラン採掘などからもヒバクは起こりうることを自覚して、視野を広げて運動に取り組んでほしいと訴えた。
 次に、海外ゲストで米国の先住民であるメニュエル・F・ピノさんが、出身地である米国南西部の「フォー・コーナーズ」周辺地域でのウラン採掘による、環境汚染やヒバクについて自らの体験をもとに講演した。また、昨年からは、日本の住友商事がカナダの会社と共同で、ニューメキシコ州グランツ鉱脈のロカ・ホンダで新たなウラン採掘プロジェクトを進めており、先週住友商事に直接出向き、プロジェクトの問題点を指摘するとともに撤退するように申し入れたことを報告した。
 この報告を受けて振津かつみさんが、ピノさんの申し入れに対する賛同を訴えるとともに、劣化ウラン兵器の使用禁止に向けた自らの取り組みを紹介した。その中で日本政府は今、官が風土の汚染やヒバクなどのしわ寄せを受けていることを認識すべきだと強調した。また、参加者に対しても今日学習した事実を多くの人に広めるよう要請した。
 最後に、全国被爆体験者協議会会長の小川博文さんが「被爆体験者」について報告しました。現在、国が「被爆体験者」を「被爆者」とは認めない差別政策を取り続けていることを解消するために、裁判闘争を展開していることを語り、署名活動への協力を要請しました。
 その後、7名の参加者から講演に対する質問があったが、質問者の多くが初参加の若い人だったことが印象的であった。また、若い女性が英語を交え、海外ゲストに質問するなど、活発な討論が行われた。

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