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JCO臨界事故12周年集会アピール

2011年10月02日

JCO臨界事故12周年集会アピール 

 2011年3月11日、大地震とともに原子力施設にも甚大な被害が生じました。福島第1原発事故によって大量の放射能が大気、海洋に放出され、日本国内だけでなく多くの国にも汚染を拡げ、東京電力、政府は、世界に対しても加害者の立場となりました。
 私たちは、原子力が計り知れない危険性を持ち、人類の生存を脅かすものであり、「核と人類は共存できない」と批判し、警告し続けてきましたが、残念ながらJCO臨界事故から12年、チェルノブイリから25年を迎える年に福島第1原発事故が発生してしまいました。
 大量の放射能が放出されて、汚染地域ではそのときから被曝と向き合う悩み、苦しみが始まりました「逃げる」「逃げない」、「食べる」「食べない」という日常生活が強いられています。そのうえ、今後の除染作業を何年、何10年かかるのかの見通しすら立っていません。
 振り返ってみれば、茨城県内でも幾つかの大事故を経験しました。1997年旧動燃・再処理工場アスファルト爆発事故、1999年JCO臨界事故など、危険と隣り合わせの恐怖を味わったにもかかわらず、時間の経過と共に原子力災害の事実が風化してきました。
 3月11日、茨城県にある日本原電・東海第2原発は、一応原子炉は停止したものの、外部電源喪失の中であわやの事態が続き、津波がもう少し高ったら福島原発と同様の事態となり、近隣市町村に加え、首都圏にも大きな被害が及ぶ可能性が大でした。
 茨城県には、日本原子力研究開発機構、日本原子力発電をはじめ、各種の原子力施設が多数立地していますが、3・11の震度6弱(東海村)の地震や津波でこれらの施設でも被害が生じたにも係わらず、具体的な情報が住民には知らされませんでした。
 私たちは、今回の大災害を踏まえて、原子力事業者や茨城県に対して、これまでの「安全神話」への徹底的な反省を求めるとともに、原子力施設内で発生した事故・トラブルなどについて、その一切の情報を速やかに詳細に公開を求めてきましたが、改めて本日の集会を受けて、以下のことを強く要求し、活動します。

●日本原子力発電は、原子力施設・原子炉内で発生した事故・トラブルの詳細について、一切の情報隠しをやめ、公表を急ぐこと。
●日本原子力発電は、老朽化に加えて今回の地震で受けた東海第2原発の再稼働を断念するとともに、危険極まりないプルサーマル導入を断念し、原発は廃炉にすること。
●茨城県や各自治体には放射性物質から住民を守り続ける責務があります。放射能汚染対策に全力を挙げるとともに、JCO臨界事故と福島原発事故の甚大な被害の事実を踏まえ、東海第2原発の再稼働とプルサーマル導入を断念させ、廃炉を求めていくこと。
●政府・電力事業者は、これまで「原子力は安全」と繰り返してきた結果、取り返しのつかない事故が発生した事実を踏まえ、すでに破たんしている核燃料サイクル計画から撤退し、原子力に頼らないエネルギー政策に転換を図ること。

以上、本日の集会に集まった私たちは、これらを実現していくことを確認したいと思います。
皆さん!原子力発電に依存しない社会をつくるために頑張りましょう。

2011年10月2日
放射能汚染を許すな!原発はいらない! JCO臨界事故12周年集会

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