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要請書/子どもと労働者、被災住民の被曝に関する要請

2011年05月02日

 5月2日、原水禁国民会議は、原子力資料情報室、双葉地方反原発同盟、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、ヒバク反対キャンペーンとともに、要請書を政府へ提出しました。特に文部科学省においては、現在問題になっている子どもの年20ミリシーベルトの高線量被曝を容認する「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」の基準(屋外で3.8マイクロシーベルト毎時)を撤回するよう求め、さらに福島の学校などに放射線測定器の配備を早急に行うこと、学校現場での放射線の観測強化などを申し入れました。

 

要 請 書

内閣総理大臣   菅  直人 様
厚生労働大臣 細川律夫 様
文部科学大臣 高木義明 様

2011年5月2日

 チェルノブイリ事故によっても原発を推進し続けた国と電力会社は、フクシマ事故によって広大な土地と海洋を放射能で汚染し、多数の住民、原発被曝労働者を始め事故終息をめざす作業に従事している多数の作業者が日々放射線を大量に被曝するという最悪の事態を引き起こしました。周辺住民は生活の場を破壊され、着の身着のまま避難を余儀なくされています。

 政府は稼働中の原発を止め、原発依存から再生可能なエネルギーへの政策転換を行うべきです。
原発労働者の緊急時被曝線量の基準を現行法の100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げたことに抗議します。事故後福島原発内で、①労働者に線量計を持たせず作業に当たらせたこと、②放射線管理者が立ち会うことなく労働者に緊急時作業を行わせたこと、③女性作業員の被曝を1ヶ月近くも放置し、女性労働者の基準3ヶ月5ミリシーベルトを超える被曝をさせたこと 等、事故現場における東電の杜撰な被曝管理は許し難いものです。東電に対し是正、指導すらしなかった厚労省の現行法を無視した態度に抗議します。
労働者の安全や健康を無視し、現行法の基準を変更し、大量被曝を労働者に押しつけようとする厚労省、こどもの健康をおびやかす高線量被曝を容認する文科省に対し強く抗議します。 

 労働者と住民の安全と健康を守り、生じた被害については補償するために、以下のことを速やかに実施するよう以下に要求します。

1)早急に被曝労働者の緊急時被曝基準250ミリシーベルトを撤廃すること。

2)緊急時作業で平常時の線量限度を超えた労働者については、下請け、孫請け労働者も含めて放射線作業以外の就業を補償すること。
 5年間100ミリシーベルトのみならず、年50ミリシーベルトを超えた労働者についても放射線業務以外の就業を補償すること。

3)線量計を持たずに緊急作業に従事した人の総数を明確にし、その人達の被曝量を内部被曝線量も含め正確に調査し、放射線管理手帳に明記すると共に本人に早急に知らせること。
 原発被曝労働者以外のすべての現場作業者についても、厳格な放射線管理を行うこと。

4)全ての原発労働者に健康管理手帳を早急に交付し、健康管理を行うこと。
 福島事故現場の労働者に対しては、精神的ケアを含めた健康管理を行うこと。

5)劣悪な状況で事故処理に当たっている労働者の労働環境を改善すること。

6)子供の年20ミリシーベルトの高線量被曝を容認する「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」の基準(屋外で3.8マイクロシーベルト毎時)を撤回し、公衆の被曝限度を尊重し、基準を大幅に引き下げること。
 汚染された校庭、公園の表土の取り替え(除染)は国が責任を持って行うこと。

7)福島原発事故被災住民に健康手帳を発行し、国の責任で健康管理を行うこと。
  健康被害を補償すること。
 

双葉地方反原発同盟、 原水爆禁止日本国民会議、 反原子力茨城共同行動、
原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、 原子力資料情報室、 ヒバク反対キャンペーン
連絡先 渡辺美紀子(原子力資料情報室)  Tel 03-3357-3800
建部暹 (ヒバク反対キャンペーン) Tel 0790-66-3084
 

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