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【四国ブロックの取り組み】四国電力・各県への申し入れ

2011年06月13日

平和フォーラム四国ブロック・社民党四国ブロック協議会共同で
愛媛県・四国電力へ申し入れ

 四国4県で組織する四国ブロック平和フォーラム(代表 鈴木義博)は6月2日午前、社民党四国ブロック協議会と連名で、伊方原発が設置されている愛媛県に対し、福島第1原発事故で四国の住民に不安が高まっているとして、伊方原発3号機のプルサーマル運転再開中止や自然エネルギー中心のエネルギー政策への転換などの申し入れを行い、労組や社民党から15人が参加しました。
 要請では、近隣県に対し、事故を想定した緊急避難態勢などを盛り込んだ防災計画策定を促すことなどをはじめ、運転開始から30年を経過した老朽原発の廃炉を四国電力に求めることなどの要請書を県側として対応した山口原子力安全対策推進監に提出しました。
 今回の要請に対して山口推進監は、福島の事故検証を踏まえた安全対策を電力側に求める考えを示しながらも一方で、四国管内での電力量に占める原発の割合が4割を超えている現状を踏まえ、「運転停止や廃炉という選択は現実的ではない」との考えを示しました。
 参加者からは、「伊方で福島のような事故が起これば四国全体に放射能の影響が及ぶ」「想定外の事態が起きることを設置県である愛媛県としてもっと重く受け止めるべきである」と県側の姿勢を強く非難しました。
また午後には、高松市の四国電力本店にも同様の申し入れを行い、私たちが懸念を示している活断層での強地震について電力側は、他社よりもかなり厳しく調査し、国の基準をも上回った構造にしている。安全上問題ないと主張しました。また老朽化原発の廃炉やプルサーマル運転の危険性の指摘についても、四国電力としての総電力の4割を占める原発供給量は全国的にみても依存度が極めて高い。原発が稼動できなければ夏場の電力確保は難しく工場の稼働や一般家庭での生活に影響を及ぼし兼ねないとの姿勢を繰り返すにとどまりました。
 事故の発生から3ヶ月になろうとしているにもかかわらず未だ事態の収束のメドも立たない福島原発事故。しかも深刻度を示す国際評価尺度(INES)」では最も深刻な、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に並ぶ「レベル7」とされた今回の原発事故を四国電力とは全く無関係であるかのような姿勢に終始しました。
 また、原発設置県である愛媛県以外の3県においても同様の要請を6月20日までに各県知事宛に申し入れていくこととしています。

平和フォーラム四国ブロック
事務局長 廣瀬  透


2011年6月2日
 

愛媛県知事
 中村 時広 様

四国ブロック平和フォーラム  
代表 鈴木 義博

社会民主党四国ブロック協議会  
議長 久保耕次郎

愛媛県平和運動センター  
議長 松本 修次

社会民主党愛媛県連合  
代表 村上  要

プルサーマル運転の中止と原子力政策の抜本的見直しに関する申し入れ

 私たちが長年危惧していた原発震災が現実のものとなってしまいました。
 去る3月11日に発生した「東日本大震災」は未曾有の災害をもたらしています。
 国内最大のマグニチュード9.0の大地震、揺れの強さを示す加速度は宮城県栗原市で2933ガルを観測し、阪神大震災の最大818ガルを大きく上回り、宮城県宮古市での津波は38.9メートルの高さまで駆け上がりました。福島第1原発は緊急冷却装置が作動せず、炉心溶融に至る重大事故に発展してしまいました。
 事故の深刻度を示す国際評価尺度は最も深刻な「レベル7」に引き上げられ、大地震から約3ヶ月経った今も放射能汚染は収まらず、多くの住民が避難生活を余儀なくされています。また、土壌・農林水産物の汚染や風評被害・住民や労働者被曝の問題が深刻化しています。
 原子力発電所の事故は極めて重大な人災であり、「冷やす」「閉じ込める」という機能が完全に失われ、多重防護により安全だとしていた原発の『安全神話』が崩壊してしまいました。
 放射能の潜在的危険性、核兵器の製造、放射性廃棄物、住民・労働者被曝、環境汚染などを発生させる原発から脱却し、自然エネルギー・再生可能エネルギーを中心とした小規模・地域分散(地産地消)型のエネルギー政策の実現を早急に図らなければなりません。
 四国唯一の伊方原子力発電所、近く発生すると予測されている東南海・南海地震による被害が懸念され、また、沖合6~7㎞にある世界最大級の中央構造線活断層による地盤崩壊など、住民の不安が高まっています。
活断層の研究が進むにつれ未知の断層の存在が指摘され、今までの耐震基準・安全基準が想定する揺れを超えることはないのか、「想定外」の事故が続く中で大きな懸念材料であります。原子力は永久の電源とはならず、残るのはやっかいな廃棄物、永遠に負の遺産を残してしまうことになってしまいます。
 私たちは原子力中心のエネルギー政策の転換を求め、以下のとおり申し入れます。

1.原発立地県として、今回の原発事故の教訓を踏まえ、原発推進政策を改め、以下の施策を推進すること。

1)伊方原発3号機のプルサーマル運転の再稼働を認めないこと。

2)30年を経過した老朽原発はただちに廃炉にすることを四国電力に求めること。

3)使用済み核燃料の管理・貯蔵の安全性、搬出計画などについて、四国電力に求めること。

4)原発の安全神話が崩壊し、環境汚染、期間の定まらない住民避難が続いている。県として住民のいのちと財産を守るために原発を廃炉にし、原子力中心のエネルギー政策から、太陽光・太陽熱・風力・地熱・バイオマス・小水力などの新エネルギー政策を進めるとともに、エネルギー多消費の暮らしを見直し、省エネやエネルギーの効率化を推進すること。

5)近隣県に対して、原発事故による放射能汚染・風評被害など住民のいのちと暮らしを脅かす原発政策から自然エネルギー中心政策と省エネ対策を進めていくよう要請すること。6)放射性物質の漏れ、拡散状況などに対する管理体制の強化とその数値を常時県民に公表するとともに、原発及び放射性廃棄物の保管の危険性について、住民を対象にした学習機会を設けること。

7)地域住民参加の下に福島原発事故規模の原発事故を想定したものに地域防災計画を見直すこと。

8)原発が稼働している間は、県の防災計画に緊急時の避難体制の整備、受け入れ等の計画を策定するよう自治体に働きかけること。

2.下記の事項について国に申し入れること

1)2020年までに9基、2030年までに最低でも14基の原発新増設に取り組むとしている現行のエネルギー政策は、エネルギー需要の拡大を前提に組み立てられており根本的に見直すこと。原子力からの段階的撤退を実施する基本法を制定すること。


2)原子力発電所の新増設計画を中止し、太陽光・太陽熱・風力・地熱・バイオマス・小水力などの新エネルギー政策を進め、脱原発政策を進めること。エネルギー多消費の暮らしを見直し、省エネやエネルギーの効率化を推進すること。

3)30年を経過した老朽原発はただちに廃炉にすること。

4)国の一般会計から拠出されるエネルギー対策費は、原子力関係でなく新エネルギー技術開発・普及支援・人材の確保などに使用すること。

5)原子力安全・保安院を経済産業省から分離させ、原発に反対・批判意見を持つものも含めた第3者により構成される独立性の高い安全規制機関に改組するとともに、徹底した情報公開を行うこと。

6) 原発のリスクと引き換えの原発立地県交付金制度を廃止すること。

7)原発労働者、電力会社の社員、下請労働者の被曝が深刻化しており、被曝労働者の健康管理及び万が一生じた疾病や障害及び所得保障に、国や企業が全責任を持って対処すること。

8)伊方原子力発電所沖合6~7kmにある世界最大級の中央構造線活断層による強地震、高津波、地盤崩壊などの安全性について根本的に見直し、伊方原発は廃炉を視野に停止させるよう国に求めること。

9)再生可能エネルギーの普及と省エネ政策を進めるために、国の電力保護制度を改革し、発電と送電を分離させること。

10)もんじゅと六ヶ所再処理工場の相次ぐ事故、日本はもとより世界で核燃料サイクルは破綻している。プルトニウム利用政策は無謀であり、放射能汚染、核拡散の大きな問題から核燃料政策を根本的に転換すること。

11)その他

以上


2011年6月14日

香川県知事
  浜 田 恵 造 様

四国ブロック平和フォーラム  
代 表 鈴 木 義 博     

香川県平和労組会議      
議 長 鈴 木 義 博    

社民党香川県連合       
代 表 奥 田  研 二     


プルサーマル運転の中止と原子力政策の抜本的見直しに関する申し入れ

 私たちが長年危惧していた原発震災が現実のものとなってしまいました。
 去る3月11日に発生した「東日本大震災」は未曾有の災害をもたらしています。
 国内最大のマグニチュード9.0の大地震、揺れの強さを示す加速度は宮城県栗原市で2933ガルを観測し、阪神大震災の最大818ガルを大きく上回り、宮城県宮古市での津波は38.9メートルの高さまで駆け上がりました。福島第1原発は緊急冷却装置が作動せず、炉心溶融に至る重大事故に発展してしまいました。
 事故の深刻度を示す国際評価尺度は最も深刻な「レベル7」に引き上げられ、大地震から約3ヶ月経った今も放射能汚染は収まらず、多くの住民が避難生活を余儀なくされています。また、土壌・農林水産物の汚染や風評被害・住民や労働者被曝の問題が深刻化しています。
 原子力発電所の事故は極めて重大な人災であり、「冷やす」「閉じ込める」という機能が完全に失われ、多重防護により安全だとしていた原発の『安全神話』が崩壊してしまいました。
 放射能の潜在的危険性、核兵器の製造、放射性廃棄物、住民・労働者被曝、環境汚染などを発生させる原発から脱却し、自然エネルギー・再生可能エネルギーを中心とした小規模・地域分散(地産地消)型のエネルギー政策の実現を早急に図らなければなりません。
 四国唯一の伊方原子力発電所、近く発生すると予測されている東南海・南海地震による被害が懸念され、また、沖合6~7㎞にある世界最大級の中央構造線活断層による地盤崩壊など、住民の不安が高まっています。
活断層の研究が進むにつれ未知の断層の存在が指摘され、今までの耐震基準・安全基準が想定する揺れを超えることはないのか、「想定外」の事故が続く中で大きな懸念材料であります。原子力は永久の電源とはならず、残るのはやっかいな廃棄物、永遠に負の遺産を残してしまうことになってしまいます。
 私たちは原子力中心のエネルギー政策の転換を求め、以下のとおり申し入れます。

1.南海地震等による多大な被害が想定される伊方原発に隣接する県として、今回の原発事故の教訓を踏まえ、原発推進政策を改め、以下の施策を推進すること。

1)伊方原発3号機のプルサーマル運転の再稼働を認めないよう、愛媛県及び国に働きかけること。

2)30年を経過した老朽原発はただちに廃炉にすることを四電に求めること。

3)使用済み核燃料の管理・貯蔵の安全性、搬出計画などについて、四国電力に求めること。

4)原発の安全神話が崩壊し、環境汚染、期間の定まらない住民避難が続いている。県として住民のいのちと財産を守るために原発を廃炉にし、原子力中心のエネルギー政策から、太陽光・太陽熱・風力・地熱・バイオマス・小水力などの新エネルギー政策を進めるとともに、エネルギー多消費の暮らしを見直し、省エネやエネルギーの効率化を推進すること。

5)住民のいのちと暮らしを脅かす原発政策から自然エネルギー中心政策と省エネ対策を進めること。

6)放射性物質の漏れ、拡散状況などに対する管理体制の強化とその数値を常時県民に公表するとともに、原発及び放射性廃棄物の保管の危険性について、住民を対象にした学習機会を設けること。

7)地域住民参加の下に福島原発事故規模の原発事故を想定したものに地域防災計画を見直すこと。

8)原発が稼働している間は、立地県だけでなく県の防災計画に緊急時の避難体制の整備、受け入れ等の計画を策定するよう自治体に働きかけること。


2.下記の事項について国に申し入れること

1)2020年までに9基、2030年までに最低でも14基の原発新増設に取り組むとしている現行のエネルギー政策は、エネルギー需要の拡大を前提に組み立てられており根本的に見直すこと。原子力からの段階的撤退を実施する基本法を制定すること。


2)原子力発電所の新増設計画を中止し、太陽光・太陽熱・風力・地熱・バイオマス・小水力などの新エネルギー政策を進め、脱原発政策を進めること。エネルギー多消費の暮らしを見直し、省エネやエネルギーの効率化を推進すること。

3)30年を経過した老朽原発はただちに廃炉にすること。

4) 国の一般会計から拠出されるエネルギー対策費は、原子力関係でなく新エネルギー技術開発・普及支援・人材の確保などに使用すること。

5)原子力安全・保安院を経済産業省から分離させ、原発に反対・批判意見を持つものも含めた第3者により構成される独立性の高い安全規制機関に改組するとともに、徹底した情報公開を行うこと。

6)原発のリスクと引き換えに原発立地県交付金制度を廃止すること。

7)原発労働者、電力会社の社員、下請労働者の被曝が深刻化しており、被曝労働者の健康管理及び万が一生じた疾病や障害及び所得保障に、国や企業が全責任を持って対処すること。

8)伊方原子力発電所沖合6~7kmにある世界最大級の中央構造線活断層による強地震、高津波、地盤崩壊などの安全性について根本的に見直し、伊方原発は廃炉を視野に停止させること。

9)再生可能エネルギーの普及と省エネ政策を進めるために、国の電力保護制度を改革し、発電と送電を分離させること。

10)もんじゅと六ヶ所再処理工場の相次ぐ事故、日本はもとより世界で核燃料サイクルは破綻している。プルトニウム利用政策は無謀であり、放射能汚染、核拡散の大きな問題から核燃料政策を根本的に転換すること。

11)その他

以上

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