高校生一万人署名活動 東京支部
12.18ワークショップを実施
2019年12月18日、高校生1万人署名東京支部で、「メンバーの確保」「署名活動の知名度の向上」「核・平和を考えてもらう」ことを目的にワークショップを行いました。
二部構成にし、一部では「署名活動の説明」「第22代高校生平和大使による帰国報告」を行い、二部では「【戦争】をなくすための9つの方法」というアクティビティを行いました。
企画運営側の高校生スタッフのほか、参加者の感想【引用表示】も組み合わせながら、報告させていただきます。
ほとんどが初対面同士で、緊張の中、開始時間となりました。
まず初めに、「署名活動の説明」については、具体的にどのように署名活動を行っているか、活動を始めたきっかけなどを含めて、平和な世界を目指すという強い意志を持って署名活動に取り組んでいることを報告しました。実際に署名活動を行っている場所やその姿など、写真を使って、視覚的な工夫も考えて行いました。署名活動をしていて辛かったことよりも、励ましや応援の言葉が多いという報告もしました。
【今回、私たちにとって初めての試みの企画で不安なことだらけでした。準備の段階から限られた時間の中で自分にできることを精一杯やり切れた気がして前日は会が楽しみでした。第一部の署名活動説明会は、自分の活動を始めたきっかけ、今、何を思っているか、みんなに伝えたいことなどを、前日の夜遅くまでスマホ片手にパソコンを叩きながら考えたことを全て出し切れた気がしています。】
次に「第22代高校生平和大使による帰国報告」については、PowerPointにて数多くの写真を表示し、2019年の8月に欧州に行って、どのような交流を行い、どんなことを感じたかを報告しました。高校生平和大使は、国連に署名を届けるだけではなく、国際赤十字やYWCA、UNIなど、核兵器廃絶などを掲げ平和活動を行っている団体への訪問、交流を行っています。報道などで取り上げられる華やかな場面だけではなく、訪問中に苦労したことや、交流の中から感じたこと、責任の重さを実感したことなど、気持ちのこもった報告となりました。
【今回は22代平和大使として帰国報告も行わせていただきました。参加者の皆様のアンケートの中には私の話が印象に残ったという声も幾つかあり、思わず頬が綻んでしまいました。しかしながら、私の中ではまだまだ反省点だらけです。私がスイスで学ばせていただいたことをより多くの皆様の心に届け、響かせることができるように、今後も言葉を磨き続けていく所存です。】
一部の最後には、高校生平和大使OBの大学生からも発言をしてもらいました。経験談を通して「いま目の前で起きていることを当たり前のことと感じず、何事にも疑問を持って取り組んでいって」というアドバイスをいただきました。
一部では主に参加者に情報を発して受け取ってもらうという形で進めましたが、二部では、双方向の交流を意識して内容の組み立てを考えました。
二部の最初は、自己紹介から始まりました。「いま興味・関心のある事」のほか、「100万円あったら何に使う」という自己紹介をする上でのお題に対し、戸惑いつつも個性あふれる自己紹介が続き、緊張していた雰囲気も心なしか、和やかなものへと変わっていきました。
その後のワークショップでは、「平和について私たちが出来ること」というテーマを念頭に、普段の街頭署名や広島、長崎訪問などを経験し、感じたことを広めていかなくてはいけないという思いから発案し、企画しました。広報作業や発言する内容・台本のまとめまで、各自が得意とすることを活かし、学校生活の合間を縫って何度も相談を繰り返しながら進めていきました。ワークショップの企画から実施日までは、期間も限られていたものの、とにかく「やってみよう」という気持ちから走り出しました。もっと広報に力を入れるべきだったという反省点もありますが、参加者のアンケートや直接会話を交わした中から「充実していた」「楽しかった」などと声をかけていただきました。
一部では高校生が中心に報告を行ったので、二部では、署名活動を経験した大学生OG二人から話をしてもらいました。平和大使を経験し、大学院生のOGからは「ヒバクシャの研究を行っているきっかけが、高校生の時の経験から来ていること」、署名活動OGの大学生が「自分たちが思っている以上に高校生の力はすごい、高校生には武器がある」と高校生だからこそ影響力があるのだと経験談とともに、力強くアドバイスをしてくれました。
続いて、参加者の高校生を複数人のグループに分け、「【戦争】をなくすための9つの方法」というアクティビティを行いました。これは、問題を解決するためのいくつかの方法に、順位付けをして考えを整理するアクティビティです。何が一番重要なのか、自分に何が出来て、何から始めるべきかを考え、他人と比べることによって、色々なものの見方や考え方があることを知ることが出来ます。まず、数分間で自分の考える順位付けをしてもらい、その後グループになって、お互いの考えを話し合いました。
【自分とは全く違う意見を持つ方のお話はとても興味深く、色々な意味でハッとさせられることもありました。今回沢山の方の意見や考えを聞き、改めて自分の平和に対する考えが本当にそれで良いのか考えさせられました。10分、20分という時間では話終わることができないくらい濃いワークショップでした。】
【ワークショップ前半の「戦争を防ぐための9つ項目の優先順位を考える」作業では、それぞれが個人で考えた後に全員で意見を持ち寄りました。しかし、全員の意見が異なっていたため、「身近なことから優先して並べる」という方針を決めて取り組みました。異なる意見をまとめることは難しく感じましたが、自分とは違った戦争や平和に対する高校生の考えを聞くことができ良かったと思います。】
グループごとに意見をまとめ、なぜその順位付けになったのか、説明をし合いました。その後、順位の一番に置いたものについて、より掘り下げて考えるために、「マインドマップ」を作成しました。「社会相関図づくり」とも表現されることがありますが、中心に順位付けで一番重要だと感じた選択肢を書き記し、そこから思いつく限りの事項を、線を引いてつなげていくというものです。一つ一つ書き出していたのは最初のうちだけで、時間が経つにつれて、いくつもの事項がつながっていき、用意された模造紙いっぱいに文字が埋まりました。「議論の時間がもう少し欲しかった」「参加者同士の交流の時間が欲しかった」などのアンケート回答が出るほどに、議論が尽きない様子でした。
【後半のワークショップでは、グループで優先順位が一番高いと考えた『「平和」や「戦争」について身近な人と話す』という項目からマインドマップを制作しました。学校や家庭、SNS、留学先まで様々な対話の場が意見として出され、新しい可能性を考えることができました。】
【直前の打ち合わせでは、「ディスカッションが進まないのではないか」「どうやって議論を助けるか」といったことが話題になっていたのですが、いざ当日を迎えると、不安はいい意味で裏切られました。議論が尽きず、閉会後も交流が生まれている様子に私自身も刺激を受け、今後のモチベーションになったと思います。】
【第二部のワークショップでは、参加者の高校生から、「時間もっと下さい!」「それじゃダメなんだよ!」「意味が分からなくても見せるってことが重要なんだよ!」など白熱した議論が交わされているのを見て本当に嬉しかったです。たくさん課題や発見、刺激を得たのでこれからの活動の糧にして、活かしていけたらと思います。】
【ワークショップを行ったことで、自分と同じ興味を持った高校生たちと、限られた時間ではありましたが内容の濃い話し合いをすることが出来ました。普段の学校生活では簡単には出来なかったと思うので、貴重な経験となりました。また、普段はこのような話を真剣にできる環境がない上、話せる相手がいなかったのでワークショップはとても良い刺激になりました。】
日程を決め、告知を行い、きちんと参加者が集まるのか、初対面同士で議論は出来るのか、たくさんの不安を抱えて始まった企画でしたが、参加者からの「有意義だった」という言葉は、企画をした高校生にとっても、今後も頑張っていきたいと勇気づけられる最高の言葉となりました。今回参加してくれた高校生にとって、このイベントが、核や平和について考え、行動する一つのきっかけとなってくれることを願っています。
高校生一万人署名活動東京支部では、今後も、高校生が「やりたい」と思うこと、「やるべき」と思うことを中心にして、積極的に企画立案し、行動に移していきたいと思います。
今後とも、皆様のご支援ご協力をお願いいたします。
①実施日の決定
②大まかな内容・時間配分決定
③ポスター作成、参加申込フォームの作成
④SNS広報開始
⑤メディア・プレスリリース
⑥ワークショップの内容詳細検討
⑦当日参加スタッフ、OGの方との連絡
⑧参加者への連絡、直前準備等
<当日のスケジュール>
①15:30 受付、交通費の整理
②16:00 開会
第一部
➂16:03~ 署名活動説明会
④16:10~ 平和大使帰国報告会
⑤16:30~ OPからの話
第二部
⑥17:00~ 自己紹介
⑦17:10~ OPからの話
⑦17:25~ ワークショップ「【戦争】をなくすための9つの方法」
⑧17:45~ ワークショップ「マインドマップ」の作成
⑨18:10~ まとめ
⑩18:30 閉会