11月23日に北海道の幌延町で、北海道平和運動フォーラムが主催し「北海道への核持ち込みは許さない!-11.23幌延デー北海道集会」が開かれました。今年で32回目を迎えるこの集会には北海道をはじめとして全国各地から1000人が集まりました。
幌延は北海道の中でも北部にある町です。最北端の宗谷岬まで約54キロしか離れていません。幌延には核燃料のゴミを処理する方法を研究している深地層研究センターがあります。核のゴミとは原発で使われた後に生ずる高レベル放射性廃棄物です。この高レベル放射性廃棄物を処分する方法がいくつかあって、その方法のなかの一つが地下に埋める方法です。この研究は2000年に始まり2020年に終わるということで、研究が終わったら掘った土地は埋め戻すことになっています。本物の核のゴミが北海道に持ち込まれるわけではありません。
しかしながら、5月には同機構の理事が「埋め戻すのはもったいない」と発言をし、7月には「科学的特性マップ」が公表されました。「科学的特性マップ」が指定している「最適地」に、北海道は幌延町を含め86市町村が該当しています。また、11月には埼玉会場で原子力発電環境整備機構が開催している「科学的特性マップに関する意見交換会」に学生が動員されたということが明確になり、北海道に本当の核のゴミを搬入しようとしているのではないかという道民の心配は高まる一方です。
このような情勢の中で、集会では主催者を代表し、長田秀樹・北海道平和運動フォーラム代表が「深地層研究計画を変質させ、幌延周辺や道北地域、そして道内を、なし崩し的に最終処分場にさせないために、これまで以上に監視体制を強めるとともに、『最適地』をはじめ『適地』に該当するすべての自治体において、『処分場拒否』の議会決議採択の運動を展開しよう」と訴えました。
平和フォーラムの北村智之副事務局長も「地震大国で地下水が多い日本で、安全に地層処分ができる地域などはない。全国のどの地域も高レベル放射性廃棄物の『最終処分場』にしないため、協力しあい、取り組みを強化しよう」と連帯挨拶を行いました。
民進党北海道の三井あき子北海道議会議員、社民党北海道連合の豊巻絹子副代表、旭川大学の山内亮二学長などが挨拶をしました。また、生活クラブ生活協同組合の山崎栄子理事長、帯広平和運動フォーラムの松坂英嗣議長、道北核廃棄物処分場反対道北連絡協議会の藤田孝一代表、核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会の鷲見悟代表委員が決意を表明しました。
集会の後、参加者は幌延の町をデモ行進をしながら、核の持ち込みに反対する声を上げました(下写真)。(報告=鄭恩珠(チョン・ウンジュ)平和フォーラム交換留学生)
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