2017年4月アーカイブ

 広島・長崎の原子爆弾による惨劇から72年が経過しようとしています。第2次世界大戦直後に生まれた国連憲章は、「寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互に平和に生活し、国際の平和および安全を維持するためにわれらの力を合わせ」と述べています。しかし、世界各地で紛争は絶えず、多くのいのちが失われ、人権が蹂躙されています。戦地から逃れる難民は世界各国に散らばり、そのことがまた問題を引き起こしています。被爆から20年目の節目に行われた原水爆禁止日本国民会議(原水禁)の結成大会では、「私たちは“あらゆる国の核実験に反対する”立場を堅持し、原水爆の完全禁止と、完全軍縮への目的達成を追求する」と宣言しました。しかし、被爆70年を超えたいまでも、約15000発もの核兵器が存在し、世界平和への脅威となっています。

 混迷を深める世界情勢は、米国第一主義を唱える米トランプ政権や欧州各国での移民排斥などを主張する極右政党の台頭を許しています。日本においては、戦前への回帰を主張する日本会議に属する安倍首相が、きわめて反動的政策を展開し、これまで憲法9条に反するとされていた集団的自衛権行使を容認し、安全保障関連法いわゆる戦争法を強行成立させ、米軍と一体となった軍事行動を可能としました。また、米国の核の傘に依存し核の抑止力を容認する日本政府は、非核保有国が求める「核兵器禁止条約」の交渉会議への不参加を決定しています。これまでの被爆者の核廃絶の訴えと運動を否定する被爆国としてあり得ない判断は、決して許されるものではありません。米国は、朝鮮戦争の休戦協定を平和協定へと主張する朝鮮民主主義人民共和国の要請を無視し、その核開発に対して米韓日の軍事同盟の強化によって対抗しようとしています。米国の核の傘に頼る日本は、朝鮮半島をめぐる東アジアの平和への役割を果たすことができないでいます。原水禁の主張してきた、日本のプルトニウム利用政策の放棄と東北アジア非核地帯構想へのとりくみの強化が求められています。

 福島第一原発事故から6年を経過しました。事故の収束の目途は立っていません。しかし、安倍政権は、年間被曝量20mSvを切ったとする被災地への住民帰還を強制し、事故をなかったものにしようとしています。また、新規制基準を満たすための原発の補強工事に多額の費用を投下し、事故後停止を余儀なくされた原発の再稼働を進めています。日本の市民社会は、事故後一貫して「脱原発」を主張してきました。民意を無視した、経済効率のみを追求する日本政府の姿勢を許すことはできません。株式会社東芝は、米国原発メーカーウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーを買収し、多額の負債を抱えました。原発建設が、市場経済の中で成立しない状況が現出しています。脱原発が日本の未来を描くことは確実です。

 ヒロシマ・ナガサキを含め海外に散らばる被爆者の課題の解決も急がれています。高齢化する被爆者に残された時間は少なく、「国家補償」や「原爆症認定」「在外被爆者」などの課題の解決は急を要しています。また「被爆体験者」や「被爆23世」の課題は、法廷へと場所を移しています。課題解決へ向けたとりくみの強化が求められています。

 「核と人類は共存出来ない」とする原水禁の理念と行動が、多くの場面で強く求められています。平和と民主主義を守り、核をめぐる多くの課題の解決に向けて、福島市(730日)、広島市(84日-6日)、長崎市(87日-9日)において「被爆72周年原水爆禁止世界大会」を開催します。日本の核廃絶への深い思いを表明し、多くの議論を重ね、今後のとりくみを確認する場として、多くの皆さんの参加と賛同をお願いいたします。

 原水禁世界大会に結集し、「核と戦争もない21世紀」を共につくり上げましょう。

 

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被爆72周年原水爆禁止世界大会実行委員会

実行委員長  川野 浩一

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 4月5日に行われた記者会見で今村雅弘復興相は、記者から避難者が住宅提供を打ち切られ困窮していることに対する国の対応を問われて、「本人の責任だ。裁判でも何でもやれば良い」と言ったことに対し、さようなら原発1000万人アクション実行委員会と、「避難の協同センター」(福島からの避難者と支援者の団体)は、6日に官邸前で「被災者を切り捨てる今村復興相の暴言を許さない!緊急抗議行動」を行い、避難者や市民など200人が集まりました。
 郡山市から神奈川に避難している、避難の協同センター共同代表の松本徳子さんなどが「原発事故に私達は何の責任もない。事故がなければ避難することもなかったのに、3月には自主避難者の住宅支援が打ち切られ、避難指定が解除された人たちも支援が打ち切られていく。復興担当大臣として苦悩する人たちに対してあまりにも無責任な発言だ」と訴えました。
 避難の協同センターの瀬戸大作事務局長など支援者からも、「先の前橋地裁の判決でも、国には今回の事故の責任があると指摘している。事故を起こした政府の側の責任者の発言として、とうてい認めるわけにはいかない。いますぐ辞任すべきだ。安倍首相にも任命責任がある」などと厳しい批判が相次ぎました。
 参加者は官邸に向けて、「暴言を許さない!」「被災者の切り捨てを許さない!」「避難者の支援を打ち切るな!」「大臣やめろ!」などとシュプレヒコールをあげました。
 また、避難の協同センターなどが呼びかけた「大臣の辞任を求める」署名に1日で28,127 筆の賛同が集まり、代表が復興庁に提出して抗議をしました。さらに、夜は復興庁の前で、共謀罪反対集会のデモ行進参加者にアピールをしました。
 復興庁に提出した抗議文はこちら

復興大臣の辞任を求めます(申し入れ)

 復興大臣 今村 雅弘 様

 
4月4日の記者会見で、記者から避難者が住宅提供を打ち切られ、困窮していることに対する国の対応を問われた貴職は、「自主避難者が福島に帰れないのは本人の責任である。基本は自己責任。裁判でも何でも,やれば良いではないか」という趣旨のご発言をなさいました。
 
東京電力福島第一原発事故の責任は、国と東京電力にあります。
私たちは、「加害者」側におられる貴職が、「被害者」である避難者に対して、自分の責任だという発言を行ったことに強い憤りを禁じえません。
 
避難者は、原発事故さえ起らなければ、故郷を離れ、違う土地で苦しい思いをすることもありませんでした。
2012年に制定された、「原発事故子ども・被災者支援法」の中でも、原子力政策を推進してきた国の責任を明記し、被害者が居住・避難・帰還のいずれを選択した場合でも、国が支援を行う旨が書き込まれています。
 
貴職の発言は、これらを一切無視し、国の責任を放棄し、避難者の想いを踏みにじるものです。被災者支援の責任を担うはずの復興大臣としての資質を問わざるをえません。
 
また、上記発言は,避難指示区域外から避難している方々の実情を全く知らないが故の発言です。
 
4月以降の避難生活を継続される、多くの方が生活困窮に陥りながら、避難の理由である放射能被害から家族を守る為に苦闘しています。
現在まで、復興庁は、住宅提供打ち切りおよびその後の責任を福島県に押し付け、避難者の実情の把握すら行ってきませんでした。
 
さらに、3月17日、前橋地裁は,福島県から群馬県に避難した原告などが国と東京電力を相手に提起した損害賠償請求訴訟において,国に東京電力と同等の賠償責任を認めた上,原告となった自主避難者のほとんどの人について,避難することが合理的であったこと,また,種々の理由で避難を継続していることも合理的であることを認めました。すなわち,自主避難者が避難したことや避難を継続していることは,自己責任ではなく、国に法的な責任があることを認めています。
それにもかかわらず、「裁判でもなんでもやればよい」という貴職の発言は、被害者である原告が何故、裁判に訴えなければならなかった事情を理解せず、被害者全体を侮辱するばかりでなく、閣僚として司法判断を軽視するものです。
 
私たちは、貴職に対し、発言の撤回と謝罪、そして復興大臣を辞任することを求めます。
 
今村復興大臣の辞任を求める避難当事者・支援者有志一同

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