8月11日に再稼働が強行された鹿児島・川内原発に続き、各地の原発の再稼働が進められようとしていることに反対するとともに、9月19日に強行採決された戦争法案の廃案を求めて、9月23日に「さよなら原発さようなら戦争全国集会」が、東京・代々木公園で開催され、全国から2万5千人が参加しました。
呼びかけ人の大江健三郎さんや澤地久枝さん、鎌田慧さん、落合恵子さん(写真左から)などが、安倍政権を鋭く批判。また、サブステージでも原発事故問題や基地問題などでのトークが行われました。
開会あいさつで落合恵子さんは「原発再稼働を阻止し、民意を無視する現政権を打倒しよう」と述べ、澤地久枝さんは「この国の政治は間違っている。このままいったらこの先の世代に不幸が見舞う。安倍政権の支持率を下げよう」と訴えました。また、弁護士の河合弘之さんは「再稼働をさせないこと、遅らせること、デモや集会を行い、選挙で脱原発派を当選させ、自然エネルギーへの転換を進めよう」と呼び掛けました。
福島からの訴えとして、福島原発告訴団の武藤類子さんは「戦争も原発事故も、起きてしまったことから学ばなくてはならない。原発も戦争もない世界をつくろう」と述べました。また、富岡町から北海道に避難をしている宍戸陽子さんは、声を詰まらせながら「一緒に声をあげ続けて下さい」と訴えました。
一方、川内原発再稼働の現場からは、鹿児島県共闘会議の野呂正和さんが「川内原発1号機はすでに稼働しているが、2号機再稼働は絶対に阻止する。福島の状況を聞くと、国は本当に責任が負えるのか」と強調しました。
また、戦争をさせない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の上野千鶴子さんは「反原発・反安保・反基地が大合流してきた。この国の民主主義は、今や国会の外にある」と指摘。若者のグループSEALDs(シールズ)の奥田愛基さんは「私たちは新たなやり方や世代を超えてたたかう準備ができている。政党や信条を超えて安倍政権を倒す」と声をあげました。
沖縄・辺野古新基地建設反対の行動から、沖縄一坪反戦地主会関東ブロックの木村辰彦さんが「翁長県知事はついに埋め立て承認の取り消しを決意した。辺野古を止めれば安保法も止められる」と力説。海外から、韓国の平和グループとフランスの映画監督のカトリーヌ・カドゥさんも発言しました。
そして、大江健三郎さんは「戦後70年間平和と民主主義的な憲法下で生きてきた。日本は今、危険な転換期を迎えている。若者の新しい声に未来を託したい」と激励しました。最後に鎌田慧さんが「現政権はアメリカのための政治を行い、国民を侮辱している。野党が協力し、次の選挙に勝たなくてはならない」と呼び掛け、さかんな拍手をあびました。
集会後、参加者は渋谷と原宿の2コースに別れて、プラカードや横断幕などを手にアピールしながらデモ行進を行いました。