6月28日、東京・明治公園で、「さようなら原発1000万人アクション」や「首都圏反原発連合」などが主催し、「川内原発を再稼働させるな!さようなら原発首都大行進」が行われ、時折強い雨が降る中、約5500人が参加しました。
安倍政権は、「脱原発」の世論を無視し、鹿児島の川内原発を皮切りに全国の原発の再稼働を推進しようとしています。参加者は、現在、原発ゼロでも電気は足りているにも関わらず、避難計画も未整備のままに各地の原発再稼働が画策されていることに激しく抗議、デモ行進でアピールを行いました。
集会の冒頭、あいさつに立った「さようなら原発1000万人アクション」呼びかけ人の鎌田慧さん(ルポライター)は「安倍首相は集団的自衛権行使と原発再稼働を目論んでいる。その中で、福井の大飯原発の差し止め判決は画期的だ。市民の力で川内原発をはじめ、全ての原発を止めよう」と訴えました。また、「首都圏反原発連合」のミサオ・レッドウルフさんや「原発をなくす全国連絡会」の伊東達也さんも、福島原発事故の責任を問い、原発再稼働に反対しようと呼び掛けました。
スピーチでは、経済評論家の内橋克人さんは「原発をなぜ稼働させようとしているか。それは核武装につながるものであり、集団的自衛権行使とも連動する」と指摘。作家の中山千夏さんは静岡県に住んでいることから「浜岡原発もあり、原発は絶対に動かしてはならない。今こそみんなで怒ろう!」とアピールしました。
各地からの報告では、福井・大飯原発差し止め訴訟判決について、弁護士の海渡雄一さんが「福島の悲劇を繰り返すなとした画期的な司法の判断だ。この判決を全国の脱原発裁判に活かしていこう」と強調。「脱原発原告団全国連絡会」の共同代表の小野有五さんも判決を評価し「各地の訴訟原告団を結んで6月初めに全国連絡会を結成した。さらに声をあげていく」と決意を述べました。
再稼働の焦点になる川内原発の現地報告を「川内原発増設反対鹿児島県共闘会議」の野呂正和事務局長が行い、「ずさんな原発事故の時の避難計画にも関わらず、伊藤祐一郎知事はこれを認めようとしている。9月28日に鹿児島で大規模な反対集会を開く」と決意を表明、最後に「命よっか大事なものがあって、よかとですかー」と呼び掛けました。また、福島からの報告として「原発いらない福島の女たち」の人見やよいさんが「国も東京電力も私たちを見殺しにしようとした。第2のフクシマを生んではならない。私たちは一人ではない。ともに闘おう」と力強く訴えました。
集会後、参加者は「原発はいらない!」「再稼働をやめろ!」「エネルギー政策を転換させよう!」などとシュプレヒコールを繰り返しながら、デモ行進をしました。「さようなら原発1000万人アクション」では9月23日(火・休日)に代々木公園で、さらに大規模な集会を開催することにしています。