2012年10月アーカイブ

大間原発の建設を中止しろ!
 
 
 野田政権は、福島原発事故や脱原発の世論に押され革新的エネルギー・環境戦略を打ち出し、2030年代には「原発稼働ゼロ」を掲げました。しかしその一方で、核燃料サイクル議論は先送りし、大間原発や東通原発、島根原発の建設を容認しています。新戦略の方針と明らかに矛盾した対応をしています。

問題だらけの大間原発
 特に大間原発は、プルトニウムを原材料としたMOX燃料を全炉心に使う(フルMOX)、これまでにない改良型沸騰水型の原発です。大間原発は、その周辺や敷地内に複数の活断層が存在する可能性が専門家から指摘されています。また、世界に例のないプルトニウムをフルMOX燃料として使うことにより、通常の原発より安全余裕を縮め、事故時の被害がより深刻になることが指摘されています。さらにMOX燃料は、通常のウラン燃料に比べ割高で、余分なコスト増は、安全コストや人件費などの圧縮につながり、これも安全余裕を切り縮めるものです。その上使用済みMOX燃料の処理処分の方針も決まらないまま進められています。大間原発の建設再開は、まさに見切り発車といえるものです。
 また周辺地域でも心配されている防災対策もいまだ何ら手付かずのままです。特に避難道路の問題は深刻で、東日本大震災でも明らかなように津波による幹線道路(大間へは海岸線に沿って幹線道路が走っています)への被害は、そのまま原発周辺地域が孤立化する恐れがありますが、避難道路の建設は一向に進む気配はありません。さらに対岸の函館市も30キロ圏内に入り、被害を受ける可能性があり、それへの対策もないまま進められる建設に対して、大きな怒りが拡がっています。函館市も「訴訟も検討」するなど、大間原発の建設に強く異議を唱えています。

勇気ある大間原発の撤退を
 2011年3月11日の福島原発事故により原発や核燃料サイクルをめぐる状況が大きく変わりました。六ヶ所再処理工場は、トラブル続きでいまだ完成をみていません。高速増殖炉もんじゅも1995年のナトリウム漏洩火災事故以降まともに動かず、発電炉から実験炉に格下げされ、数年ほどの稼働で廃炉になるなど開発の展望はなくなっています。
 現在、約45トンものプルトニウムを持つ日本にとって、余剰プルトニウムを持たないことが国際公約となっています。しかし福島原発事故によって、普通の原子炉でMOX燃料を燃やすプルサーマル計画は完全に破綻し、プルトニウムの消費先の目途がついていません。むしろ原発そのものの再稼働すら不確かな状況となっています。そのような中で六ヶ所再処理工場の建設を進め、消費するあてのないプルトニウムをつくり出すことは、国際的にも当然問題となっています。現に米政府から再処理から得られるプルトニウムの保有量を「最小化」するよう求めています。(10月3日共同通信報道)。
 米国側は、再処理を認めた日米原子力協定の「前提が崩れる」として、整合性のない新戦略の矛盾を指摘しています。このままプルトニウムの利用がうまく進まず、再処理工場の建設もうまくいかなければ、2018年が期限の日米原子力協定の改定交渉にも影響を与えることは必至でしょう。その中で、プルトニウムを中心的に消費するフルMOX炉の大間原発は、重要な位置づけとなりますが、プルトニウム利用政策そのものが破綻している中で、強引にプルトニウム消費のためにフルMOXの大間原発建設を進めても早晩行き詰まることは明らかです。大間原発の建設・推進は、プルトニウム利用政策の破綻を隠ぺいし、危険性だけを押しつけるものでしかなく、いまこそ現実を直視し、勇気ある撤退を求めます。

北の大地で新たな核被害を繰り返すな
 原子力の「安全神話」が崩れ、プルトニウム利用路線の破綻が明らかになる中で、大間原発建設再開は、日本の未来に大きな負の遺産となります。原発を動かす前であれば、撤退も容易なはずです。燃料を装荷し、一旦動かしてしまえば廃炉問題を複雑にし、その費用も膨大なものになることは明らかです、2030年代に「原発稼働ゼロ」を実現する動きが強まれば、実質20年ほどしか稼働しない原発となり、採算性の面からも割の合わないものとなるはずです。
 いま国民の多数が原子力からの撤退を求めています。フクシマの惨劇を再び北の大地で繰り返してはなりません。私たちは、原子力政策の根本的転換を求めるとともに、大間原発の建設中止とともに六ヶ所再処理工場の建設中止を強く求めるものです。


次の総選挙では脱原発の候補を応援しよう 
 
 野田政権は、2030年代「原発稼働ゼロ」を打ち出しました。しかし、核燃料サイクル議論は先送りし、電源開発・大間原発や東京電力・東通原発1号機、中国電力・島根原発3号機の新増設は認めるなど、その対応は矛盾し、問題が多々ありますが、政権としてはじめて「脱原発」を打ち出し「期限」を打ち出したことの意味は大きなものです。しかし、その政権の存立は、現情勢では厳しいものがあるようです。政権が代われば、政策そのものが根本的に大きく変わる可能性があります。
 次の総選挙では、自民党が返り咲くのではとも言われています。その、自民党の総裁選が行われ、安倍晋三元首相が選ばれ、次期首相に一番近いとも言われています。
 どの候補も脱原発には反対し原発の再稼働を容認する原発推進派ばかりです。「安価な電力」としての原発(これも幻想ですが)が産業に必要とし、「安全保障」の観点からも必要とする議論さえ打ち出しています。これでは、福島原発事故の教訓から何一つ学ばず、原子力産業の生き残りと原発推進派の復活が強力に押し進められようというものです。
 次の総選挙はぜひとも脱原発を争点とすることが必要です。福島原発事故は終わっていません。いまも16万人を越える避難者が存在し、1千万ベクレルを越える放射能が放出され続けています。その現実を争点にしなければ、犠牲になった人々が浮かばれません。そもそも、福島原発事故を招いた政治の責任としてこれまで政権与党だった自民党や公明党にも大きな責任があります。そのことの責任も果たさず、さらに原発を押し進めようとすることは許せません。脱原発を掲げる候補をぜひ応援し、国会で脱原発へ向けた議論と具体策を作り上げて欲しいものです。
 

東京電力柏崎刈羽原発では、事故後1週間の積算被ばく線量が100ミリシーベルトと高くなる地点が東南東40・2キロの同県魚沼市まで到達したほか、関西電力大飯原発など3原発でも30キロ圏外に及ぶ。

THAADが準中距離弾道ミサイル(E-LRALT)を迎撃、アーレイ・バーグ級ミサイル駆逐艦・フィッツジェラルドがSM・2ブロック3Aで巡航ミサイルを迎撃、同時に短距離弾道ミサイルをSM・3ブロック1Aを発射するも失敗。5発発射し4発命中。

中国海軍が東シナ海で19日、領土主権と海洋権益を守ることを目的に掲げ、農業省、国家海洋局と合同演習「東シナ海協力―2012」を実施。ここ数年の同様の演習では最大規模としている。中国メディアが伝える。

ここ数年の演習では最大規模と中国メディアが伝える。

「川内原発に係る申し入れ書」手渡し 九電回答概要

(文責は川内原発増設反対鹿児島県共闘会議)

 川内原発1・2号機を再稼動せず、「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえ、計画的に廃炉にする行程表を明らかにすること。
 「革新的エネルギー・環境戦略」などを踏まえ、川内原発3号機増設計画(設置許可変更届)を取り下げること。
 貴社は8月29日に「国のエネルギー政策に沿って対応する」と回答しながら、「一日も早い再稼動を」とか「現実的な政策への早急な見直しを求めたい」とマスコミ各紙で報じられているが、政府施策に反対する意思なのか明らかにするとともに、政府の「革新的・エネルギー環境戦略」に係る2012年9月14日の貴社のコメント全文を公表すること。
 2012年9月24日に朝日新聞のインタヴューに答えた松尾新吾相談役(九州経済連合会会長)の「脱原発は国民の5割や6割が思っているのではない」、「原発比率は7割8割にすべき」などの発言は看過出来ず許せません。貴社の松尾発言に対する見解を明らかにし、松尾新吾氏を相談役から解任し、九州経済連合会会長を退かせること。
 九電敷地内での鹿児島県原子力防災訓練を公開するなど情報公開に努めること。
 その他

Ⅰ 概要
 川内原発増設反対鹿児島県共闘会議(荒川譲議長)が2012年10月2日に九州電力社長への申入れを九電鹿児島支社でおこないましたが、その際のやりとりは以下のとおりでした。
(1)と き  2012年10月2日(火)10時30分~11時30分
(2)ところ  鹿児島市・九州電力鹿児島支社
(3)要請団  川内原発増設反対鹿児島県共闘会議の荒川譲議長、井之脇・下馬場・野呂・猪鹿月副議長、山崎事務局長、牟田事務局次長、社民党県連合の川路幹事長、川内原発建設反対連絡協議会の三園代表世話人、柳県議の10人。
(4)対応者  九州電力鹿児島支社広報グループの高田グループ長と岸本課長の2人。

Ⅱ 回答のポイント
九電≫申入れ書については関係する上位機関(本店)に伝え、回答については上位機関と相談のうえ返答させていただきたい。
要請団≫政府は2030年代までの原発ゼロ達成へ向けた「革新的エネルギー・環境戦略」を決定(2012年9月14日)した。8月29日に九州各県のみなさんと九州電力本社で交渉したが、九州電力は政府の方針に従うと答えたにも関わらず、政府の方針が出るとそれに異議を申し立てていると報じられている。九州電力の本音、意思を明確にして欲しい。

1 川内原発1・2号機を再稼動せず、「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえ、計画的に廃炉にする行程表を明らかにすること。
要請団≫政府は9月19日の閣議で「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえて遂行することを決定した。「戦略」の「2030年代原発稼動ゼロ」や「40年運転制限制」に対応した九州電力の原発廃炉に至る行程表などを明らかにして欲しい。
九電≫7月18・19日に原子力安全・保安院による現地調査が行なわれ、9月3日に審査結果が取りまとめられた。再稼動の見通しについて、現段階で申し上げることはない。

2 「革新的エネルギー・環境戦略」などを踏まえ、川内原発3号機増設計画(設置許可変更届)を取り下げること。
要請団≫
政府は川内原発3号機などの着工前の原発の新増設は認めないといっている。8月29日の段階で九電は国の動向を見ながら考えるということだった。国の動向は明らかになったので明確な回答をして欲しい。
九電≫3号機増設について、原子力発電は安全性の確保を大前提として、エネルギーセキュリティー面と環境問題、地球温暖化対策面を考え、原子力の重要性は変わらないと考えている。「革新的エネルギー・環境戦略」で原子力発電の新増設はおこなわないと決定されているが、当社としては原子力という選択肢は失うべきではないと考えている。
要請団≫政府の「戦略」は明確に新増設を認めないとしている。枝野経産相も、工事に入っている原発は例外的取扱いをするが、川内などについは方針どおりダメだと明言している。九州電力は政府の政策は認めないという立場なのか。
九電≫認めないというと言葉が強いが、政策については早期の見直しを求めたい。
要請団≫政府の「戦略」について九州電力は知らないよ、無視するということか。8月29日の九州電力本店での回答と異なっている。
九電≫先ほど回答した以上のことを回答する立場にない。
「戦略」を無視する云々については上位機関に確認したい。

3 貴社は8月29日に「国のエネルギー政策に沿って対応する」と回答しながら、「一日も早い再稼動を」とか「現実的な政策への早急な見直しを求めたい」とマスコミ各紙で報じられているが、政府施策に反対する意思なのか明らかにするとともに、政府の「革新的・エネルギー環境戦略」に係る2012年9月14日の貴社のコメント全文を公表すること。
要請団≫
9月15日付けの南日本、毎日、朝日、読売の各紙は、九州電力が9月14日にコメントを出し、政府に対し「戦略」の見直しを求めていると報じている。8月29日の「国が結論を出せばそれに従う」という回答は嘘だったのか、経緯を含めて説明して欲しい。併せてコメント全文をマスコミだけでなく電力消費者にも公表すべきではないか。
九電≫8月29日の本店での回答と9月14日の弊社(九州電力株式会社名)発表のコメント内容に相違があるとの指摘だが、コメントの公表については九電プレスリリースへの掲載も含め本店に伝え、確認したい。
要請団≫九州電力は、政府の「戦略」を基本的に受け入れるのか、反対なのか明らかに。
九電≫9月14日のコメントどおりで、それから変わったということは聞いていない。
要請団≫マスコミによるコメントに係る報道は、九州電力の本意と異なっていないか。
九電≫当社が発表したコメントの全てが載っているわけではないが、文言的にはこのとおりで間違いはない。
要請団≫8月29日の九電本店でのやりとりは支社にきちんと伝えられているのか。
九電≫8月29日に本店で話し合いの場を設けたということと質問内容、話し合いの概要が記録としてあり、配付されている。
要請団≫私どもがまとめた「九電回答概要」に記した「国の政策に従う」という九電回答は、事実と違うという認識なのか。
九電≫九州電力作成の概要が手もとにないので、内容の相違について確認したい。
要請団≫お互いが作成した交渉概要を交換しあい、共通認識をもてるよう検討して欲しい。
九電≫検討する。
要請団≫九州電力はどのようなアクションにより政府に見直しを求めようとしているのか。
九電≫具体的なものは聞いていない。
要請団≫コメントの内容は九州電力単独のものか、電力業界も同じ見解なのか。
九電≫9月14日に電気事業連合会も同様の趣旨のコメントを明らかにしたと聞いている。
要請団≫政府の「戦略」が明らかになった以前と以降で、九州電力の対応は変わるのか変わらないのか明らかにして欲しい。
九電≫九州電力としては、原子力の重要性は変わらない、原子力の選択肢は失うべきではないという考えで変わりはない。

4 2012年9月24日に朝日新聞のインタヴューに答えた松尾新吾相談役(九州経済連合会会長)の「脱原発は国民の5割や6割が思っているのではない」、「原発比率は7割8割にすべき」などの発言は看過出来ず許せません。貴社の松尾発言に対する見解を明らかにし、松尾新吾氏を相談役から解任し、九州経済連合会会長を退かせること。
要請団≫
九州電力として「松尾インタヴュー記事」は大問題になっているのではないか。
九電≫取材の全容が分からないので事実確認をしたい。その旨、上部機関に伝えたい。
その記事以降、相談役に対して社内でどうこういう動きは聞いていない。
要請団≫松尾発言は九州電力の考え方の範疇で、九州電力自身が、原発比率を7割8割にすべきだとか、脱原発というが国民の多数の声ではないと考えているということか。
パブリックコメントや討論型世論調査などの国民的議論の結果を踏まえ、政府が明らかにした「過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる」ということを否定しるのか。松尾発言が九州電力内で問題視されていないという企業風土こそが問題だ。
九電≫事実関係を確認して回答できるものは回答したい。

5 九電敷地内での鹿児島県原子力防災訓練を公開するなど情報公開に努めること。
要請団≫川内原発での原子力防災訓練については、鹿児島県原子力安全対策課とも相談しながら実効ある訓練になるよう数年来監視行動をおこなっている。今年8月の訓練でも監視行動を行なったが、川内原発内での緊急安全対策訓練は、九州電力により安全性確保を理由に見学・監視を拒否された。防災訓練の趣旨を踏まえ、今後は公開すべきだ。
九電≫鹿児島県が主催して毎年実施している防災訓練については、安全確保の点から一般の方には公開していない。報道機関を通じて訓練の内容などを知っていただきたい。本社に伝えたうえで返答する。
要請団≫鹿児島県が公開すべきだといえば、公開するのか。安全性が確保されれば公開されると理解してよいか。
九電≫鹿児島県が言えば九州電力は言うことを聞くかということについては私が答えるべきものではない。核物質防護の観点から入構については必要最小限に厳しく制限されている。マスコミについても3~4名に制限している。チラシ等の配布で訓練内容を周知することにより公開している。

6 その他
要請団≫九州電力は再生可能エネルギーを3.11福島原発事故以降どれだけ増やしているのか。開発予算も含めて明らかにして欲しい。
九電≫風力、太陽光、地熱、バイオマスの再生可能エネルギーの開発・導入については、3.11以前から推進してきた。昨年度の計画から50万kW拡大し、平成32(2020)年度までに設備量で300万kW導入することにしている。メガソーラーを大牟田に3,000kW運転開始している。今後、大村火力の跡地にグループ会社で1万3,500kWのメガソーラー開発を平成25(2013)年春に予定している。再生可能エネルギー開発予算については手もとにないので回答はご容赦願いたい。
要請団≫脱原発基本法の成立へ向けた取り組みを進めているが、原発立地自治体の振興や原発関連労働者の雇用の確保の観点からも新エネルギー開発を進めて欲しい。
  福島の子供たちは被ばくの不安を抱えながら生活している。そういう福島の状況に思いを寄せて企業活動をおこなって欲しい。
  原発稼働のための理由付けをあれこれあげるのではなく、何十年も故郷に帰れない福島原発近くに住む人々の現実や事実上国営化された東京電力など、3.11後の福島の実態をしっかりと受け止めて対応すべき。
 (松浦)火力発電所の建設が報じられたが。
九電≫松浦火力発電所の増設工事再開は当社が正式に発表したものではない。

ニューヨークの国連総会第1委員会(軍縮)で、スイスやノルウェーなど16カ国が、核兵器の非人道性を訴える「核兵器を非合法化する努力の強化」を促した声明案を作成し、日本に署名を打診するも、日本政府は拒否。

カンボジアのシアヌーク前国王が北京で死去。

2012年10月13日に東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「10.13さようなら原発集会in日比谷」とパレード行進の様子をビデオにまとめました。(9分50秒)

大間原発の南西海域に海底活断層。

電源開発大間原発の南西40~50キロの海域に、これまで知られていなかった海底活断層があることが、産業技術総合研究所と東海大のチームによる調査で明らかに。確認された長さは約14キロで、さらに南北方向に延びるとみられている。

 10.13集会.JPG

 政府は2030年までの原発・エネルギー政策のあり方について、国民からの意見を募集しましたが、圧倒的に出来るだけ早い時期の原発依存0%が支持されました。こうした声を背景に、脱原発への流れをより盛り上げていこうと、10月13日に日比谷野外音楽堂で「10.13さようなら原発集会in日比谷」が開催され、会場を埋め尽くす6500人が参加しました(写真上)。
 オープニングはYaeさんのコンサートで始まり、3.11に生まれた子どもたちを歌う「名も知らぬ花のように」などを熱唱しました。主催者を代表して呼びかけ人でルポライターの鎌田慧さんは、JAグループが脱原発にむけた方針を採択したことについて「原発は農業や漁業と絶対に相容れないものだ」と高く評価し、「すべての原発は潰そう。再稼動は絶対に認めないという決意を新たにしよう。そのため1000万人署名を達成しよう」と呼びかけました。
 都合で参加出来なかった呼びかけ人の一人である落合恵子さんのメッセージ紹介に続いて、哲学者の高橋哲哉さんが「原発とオスプレイの沖縄配備は国民の声を政府が聞こうとしないことで共通している。人の命と健康を最優先にしてする国に変えなくてはならない。その第1歩が原発廃止だ」と訴えました。
 福島からの報告は「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の森園かずえさんがおこない、「1年半経ってもあの日の記憶に引き戻される。今年の夏、福島では蚊や蛾などの小動物が去年に比べてずっと少なかった」と異変を報告。さらに子どもたちに発生している健康被害や、それにも関わらず外でマラソン大会やお祭りをしている現実を訴えました。
 また、10月1日から工事再開が強行された青森県大間原発建設予定地の「あさこハウス」で闘っている小笠原厚子さんからは「政府は新規原発の建設を認めないと言いながら、大間原発の建設再開を認めた。しかし、私の母が土地を売っていたら今頃は大間原発は稼働していただろう。これからもあきらめず闘い続ける」と、決意を表明しました。
 最後に作家の大江健三郎さんが中国の魯迅の言葉「希望は将来にある」を引用しながら、「原発再稼働など、私たちは侮辱の中に生きているが、こうして集まり続けることで希望を作ることができる。希望の道を作るために原発を撤退させるしかない」と強調しました。
 閉会のあいさつは脱原発を宣言して注目を集めた城南信用金庫の吉原毅理事長が行い「経団連などは原発の存続を求めているが、長期的に考えたら大きな経済的損失だ」として、原発の処理にかかる膨大なコストを上げ「いま、経営者に求められているのは脱原発に踏み出す勇気だ」と述べました。

10.13パレード.JPG

 集会後、呼びかけ人の鎌田さんや大江さんなどを先頭に、日比谷公園から東京電力本店前、銀座、東京駅を通り、常盤橋公園までのパレード行進を行い、脱原発へのエネルギー転換を訴えました。特に東電前では、「東電は責任をとれ!」「損害賠償を行え!」などのシュプレヒコールを繰り返しました(写真)。

北朝鮮の金永南(キムヨンナム)・最高人民会議常任委員長が、平壌で共同通信と会見し、「拉致問題を議論する前に、朝鮮人民に犯した罪から反省しなければならない」と述べ、拉致問題解決を対北朝鮮政策の最優先課題とする日本政府を非難し、植民地支配をめぐる「過去の清算」を求める。

京都府の山田啓二知事が、関西電力と締結協議を進めている高浜原発の安全協定について「府の意見が反映できない協定なら結ぶ気はない。結べないなら稼働について賛成をする意思は全くない」と語り、協定締結ができない限り、再稼働に反対する考えを示す。

台湾の馬英九総統が「中華民国(台湾)建国101年」を記念する双十節(建国記念日)の祝賀大会で、尖閣諸島(台湾名・釣魚台)について、以前提唱した「東シナ海平和イニシアチブ」に基づき、争いを棚上げして平和的解決をめざすよう、日本と中国に再度呼びかける。

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の祖国平和統一委員会の報道官が、韓国の弾道ミサイルの射程を300キロから北朝鮮全土に届く800キロに延長で米国と合意したことで談話を発表。「朝鮮半島での全面戦争はもはや避けられなくなった」と発言>

 計画策定は来年夏をめどとする。作業部会は、強い放射線を長期間出す放射性廃棄物の量を減らすことを目的にした今後の研究計画を議論。年末までに中間報告をまとめるという。

計測された放射線は人が1時間浴び続けると高い確率で死亡する線量。格納容器内にたまった水の水位が2・8メートルだったこともカメラで確認。

中国電力・上関原発1、2号機、東電・東通2号機、東北電力・東通2号機、東北電力・浪江・小高、日本原電・敦賀3、4号機、中部電力・浜岡6号機、九州電力・川内3号機の9基。

自民党の安倍晋三総裁と経団連の米倉弘昌会長らの政策懇談会で、30年代の原発ゼロをめざす野田政権の方針は無責任とし、安倍総裁が「責任ある対応が必要。原発の比率下げるが、30年代にゼロにする考え方は取らない」と明言。

パキスタン北西部スワト地区で、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の残虐行為を批判していた少女マララ・ユスフザイさん(14)がTTPに銃撃され重傷を負う。

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国防委員会報道官が、「朝鮮軍は南朝鮮(韓国)のみならず、日本やグアム、ひいては米国本土まで(ミサイルの)命中打撃圏に入れている」との声明発表。朝鮮中央通信が報じる。

「玄海・川内原発の廃炉等に係る申し入れ」 九電回答概要

(文責は川内原発増設反対鹿児島県共闘会議)

1 玄海原発1・2・3・4号機と川内原発1・2号機を計画的に廃炉にすること。
2 増設手続きを凍結している川内原発3号機増設計画を中止し、白紙撤回すること。
3 電力の安定供給について
4 エネルギー政策の転換と経営姿勢について

Ⅰ 概要
 原水爆禁止九州ブロック連絡会議(川原重信議長)、原発はいらない九州ブロック連絡会議(重野安正議長)、玄海原発設置反対佐賀県民会議(柴田久寛議長)、川内原発増設反対鹿児島県共闘会議(荒川譲議長)が 2012年7月18日に九州電力社長に申入れた回答交渉が以下のとおりおこなわれました。

(1)と き  2012年8月29日(火)11時~13時
(2)ところ  福岡市・九州電力本社
(3)要請団  玄海原発設置反対佐賀県民会議の柴田久寛議長など8県から22人。
(4)回答者  九州電力地域共生本部エネルギー広報グループの藤本グループ長と大河内課長、井上課長、柿塚副長、電力輸送本部の和仁副部長、原子力発電本部環境広報グループの館林副長の6人

Ⅱ 回答のポイント
1 玄海原発1・2・3・4号機と川内原発1・2号機を計画的に廃炉にすること。

(1)玄海原発1号機の監視試験片の脆性遷移温度が、2009年には98度と予測値を大きく超え劣化が進んでいると見込まれるので、「原子炉圧力容器の中性子照射脆化について(素案)」(2012.6.20、第17回高経年化技術評価に関する意見聴取会)にいう「現行脆化予測法の信頼性改善検討」や「原子炉圧力容器の構造健全性評価手法の改訂検討」を待つまでもなく、玄海原発1号機を直ちに廃炉にすること。

 九電≫玄海1号機の原子炉容器については、中性子照射による脆化はあらかじめ分かっているので、健全性を確認するために法令に基づいて原子炉容器内に監視試験片を設置して試験評価をしている。平成21(2009)年の4回目の監視試験片の取り出しの結果、60年の運転を想定しても原子炉容器の健全性は確保されると評価している。
 平成21(2009)年7月の国の高経年化技術評価に関する意見聴取会でも、原子力安全保安院より蓄積された中性子の量が1号機の原子炉格納容器の内面に換算して運転開始後58年は十分健全であると評価された。今現在、玄海1号機を直ちに廃炉することは考えていない。
 交渉団≫意見聴取会で井野委員から詳細調査をすべきだと意見があったし、劣化が進んでいるのではないかとの不安を住民は抱いているだけに、九電独自で住民の不安解消のための検査をする考えはないか。
 九電≫4回目の試験片は平成21年に取りだした。試験片は6個入れたので2つ残っているが、それを取り出してということだろうが、4回目の試験片取り出しから時間が近いので中性子量はほとんど変わらないと思われる。4回目の試験片のミクロ観察したものを意見聴取会に提出しているので更に深堀して調査していただくとか、先生方の質問に丁寧に回答するなどの対応をしたい。
 九電独自で何かをするということは考えていない。

(2)玄海原発2・3・4号機と川内原発1・2号機の定期点検後の稼動については、原子炉容器内など原発設備への立ち入り調査などによる福島原発事故の原因が全面的に明らかにされ、事故原因を踏まえた国の原子力発電所に係る立地や安全、設計などに係る審査指針などが改定され、指針を踏まえた抜本的な安全策を講じるとともに、原発事故時に被害が想定される自治体・議会及び住民の了解なしには稼動させないこと。

 九電≫
福島の事故を踏まえて緊急安定対策を行ない、津波による三つの機能(①全交流電源、②海水冷却、③使用済み燃料ピットの冷却)を失っても、原子炉容器内の燃料や使用済み燃料プール内の使用済み燃料の損傷防止対策をとり、国に防止対策の確認をとっている。
全ての号機でストレステストという原子力発電所の体力や緊急安全対策などの追加対策を国に提出している。今、国の意見聴取会の中で審査を受けている。原子力発電所の信頼性確保と安全性の向上をめざし、福島原発第一事故の技術的知見が意見聴取会で出されているので継続的に対応策を進めている。今後、さまざまな機会をとらえて説明したい。
 交渉団≫原発の再稼働については9月に発足予定の規制委員会という新しいステージで検討されることになる。九電は、再稼働は問題ないと認識しているのか。
九電】九電が国から指示されて行なったとりくみについては評価していただいている。福島の技術的事故の知見を踏まえて色々な対策を講じている。ストレステストの意見聴取会の中で色々ご指摘を受けている。それを受けてとりくみを進めており、今すぐ再稼働ということではない。
 原子力規制委員会や規制庁発足後、ストレステストや再稼働に向けた手続きなどが不透明なので、再稼働について申し上げることはできないが、今やっている対策を丁寧に説明したい。
 交渉団≫民間や国会、政府の事故調査委員会が報告書を出しているが、地震との因果関係を含めて引き続き事故原因の調査が必要だと指摘している。電力業界や政府は地震の影響はなかったとして津波対策だけを行なっている。配管の破裂などが、地震によるものか津波によるものか複合的なものなのか、格納容器内を含めた現地調査を踏まえて事故原因が実証されるべきだ。
 九電≫事故調査が進んでいく中で出てくる色々な知見を踏まえて安全対策を行なっている。今後も事故調査が進む中で新しい知見が出てくるだろうから適切に対応したい。事故調査が終わりだとは思っていない。
地震が起こった時に原子炉は止まった。所内の安全系の電源であるディーゼル発電機が動いて所内電源は確保された。その後、何十分後かに津波が来て全ての交流電源を失った。たしかに一次系の配管などは中に入らないと分からない面もあるだろうが、今のところのデータなどでは地震の時点では一気に壊れた状況ではなかったと考えている。
 交渉団≫少なくとも30㌔ないし50㌔圏内の自治体の議会や首長、住民の了解なしでも再稼働をする考えなのか。
 九電≫再起動については、国による地元への説明などがなされ、最終的に国が再起動を判断するもので、九電が判断するものではない。九電としては地元の皆様に安心していただくことが何よりも重要だと考えている。引き続き安全対策と安全性・信頼性向上のためのとりくみを進め、様々な機会をとらえて説明したい。
 交渉団≫福島原発事故を重大に受け止めると言いながら、原発は重要だと言っている。原発についての考え方、姿勢は変わっていないのか。
 九電≫今すぐ再稼働ということではないが、福島原発事故の知見を踏まえて安全対策を進めている。原子力発電所のリスクをゼロにすることは出来ないと思っており、安全対策を引き続きやっていかないといけないと思っている。そのうえで、自国のエネルギー源の少ないわが国においては、原子力発電を当面やっていく考え。
 原子力だけだはなく、風力や太陽光、バイオマス、地熱などの再生エネルギーについても積極的に開発・導入をしている。風力や太陽光については、一昨年度の計画から50万kW増やして平成32(2020)年度までに設備量で300万kW導入の計画をしている。グループ会社でも再生可能エネルギーの積極的な開発や導入を検討している。
 交渉団≫最大電力需要が予測よりも100万kW以上減少≪2012年夏の時間最大電力を1,634万kWと予測していたが、実績は1,521万kW(2012年9月7日:九州電力≫した中で、なぜ再稼働をしようとしているのか、福島をどう受け止めているのかを含め、その理由を明らかに。
 交渉団≫福島では5年も10年も住んでいたところに帰れない地域がある、自ら命を絶った人々もいるにもかかわらず、原発が重要だ、再稼働したいという理由を明らかに。
 交渉団≫再稼働すれば使用済み核燃料が溜まり続け、運び出すところもなくなっている。中間貯蔵施設も最終処分地も決まっていない。九州電力は使用済み核燃料をどうするつもりなのか。
 九電≫国が基本的なエネルギー計画を決めるまでの短期的には、今ある発電所を動かさなければ、節電など皆様にご迷惑をかける状態になっているので、今ある原子力発電所を動かしたい。原発が動いていないのでセーフティネットとしての計画停電など九電として手を打っている。
 長期的には、3E(環境、経済、エネルギーセキュリティ)の面を重視している。福島事故を非常に重く受け止めているから原子力発電所を全部止め、国が動かしていいよというまでは動かせない。日本がどのように進んでいくかということとエネルギー問題は密接につながっている。今、足りているとか足りていないとかではなく、国内で議論され、近く政府が出す日本の進むべき道に従って、エネルギー事業者として設備開発や電源利用を進めていきたい。
 これまで国が出してきたエネルギー政策が間違っているとは思っていない。ただし、福島事故を受けて国民的議論をして決めた日本の進むべき道に逆らって原子力を進めることは考えていない。国が結論を出せばそれに従う。
 交渉団≫パブリックコメントや討論型世論調査、意見交換会などで、国民の多数が「原発ゼロ」を望んでいることが明らかになった。「原発ゼロ」の方向が国民の声だという認識を持っているか。
 九電≫国が国民的議論の評価結果の結論を出していないので、今、議論されているという認識。正式に出されれば受け止める。基本的には、国民の声を踏まえた国、政府の方針に従う。「ゼロ」というロードマップが国から示されればそれに沿ってやっていく。≪「戦略策定に向けて~国民的議論が指し示すもの~」(2012年9月4日、国家戦略担当大臣)は、「大きな方向性として、少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる。」
 交渉団≫大人もだが、福島の子供たちの被ばくによる健康被害をどのように考えているのか。
 九電≫(回答なし)
 交渉団≫九電は再稼動ありきで進めている。止まっている原発の維持管理費はどの程度か。再稼動で使用済み核燃料が増えるが、処理方法も明らかにしないまま、再稼動すれば経営が安定するかのようにいうのは納得できない。
 九電≫使用済み燃料を含めた核燃料サイクルについては国策で行われてきた。福島原発事故後、国のエネルギー政策が見直されており、使用済み燃料を含めたバックエンド対策についても議論されているので国の議論の動向を見守っている。
 止まっている原発で何人働いているかは出せるが、維持管理費などの算定は難しい。
 交渉団≫九電が検討している廃炉についての額や費用負担、工程を明らかに。
 九電≫特定の原発について廃炉に係る検討はしておらず、廃炉費用に係る試算などはない。先行している中部電力や東海などの状況を担当部門が把握しているものと思う。経済産業省の一般的事業供給約款の中にバックエンド費用も織り込まれている。その経費は法令に基き、モデル家庭(30Aで300kWh使用)で月100円程度、電気料金として皆様に支払っていただいている。

(3)玄海原発と川内原発の全ての原子炉を廃炉にし、廃炉に至る行程表を明らかにすること。
 九電≫原子力発電はエネルギーセキュリティー及び地球温暖化対策の面から安全性を大前提に今後もその重要性は変わらない。
 国レベルのエネルギー政策の見直しに対しては、原子力を含むエネルギーのベストミックスのあり方の議論が行われているので、新たなエネルギー政策を踏まえて対応を検討していく。

2 増設手続きを凍結している川内原発3号機増設計画を中止し、白紙撤回すること。

 鹿児島県知事が在任中(2016年7月まで)は3号機増設に係る手続きを凍結することを鹿児島県議会で表明したことなどを踏まえ、2011年1月に国に提出した川内原発3号機増設に係る設置許可変更届を取り下げること。併せて、貴社の供給計画の「電源開発計画」から「川内原子力3号」を削除すること。

 九電≫
原子力発電はエネルギーセキュリティー及び地球温暖化対策の面から安全性を大前提に今後もその重要性は変わらない。川内原発3号機の必要性についても変わらない。ただし、今後の開発についは国のエネルギー政策を踏まえて検討し、地域のみなさまのご理解を得ながら適切に対応したい。
 交渉団≫鹿児島県知事は任期中の4年間は川内原発増設手続きを凍結するといっている。6月県議会で(一番新しい泊原発が稼動後10年なので「原発廃炉40年原則」なら)30年後には原発はゼロになっているだろうと語り、言外に増設はないことを示唆している。増設計画を取り下げる検討を九電はすべきだ。
九電】県が出す色々な許認可があり、知事が凍結だと言えば九電がそれを振り切ってすることは出来ない。川内原発3号機は重要な電源と考えているので、供給計画から外すには至っていない。

3 電力の安定供給について

(1)貴社の企業責任について
 貴社は2012年夏の10%節電と計画停電を求めているが、福島原発事故後、全ての原発が停止する事態を想定できていたにも関わらず、電力の安定供給確保策を怠ってきた。電力の安定供給に不安を与えていることについて電力需要者に心から謝罪するとともに、供給力確保へ向けた施策を直ちにおこなうことを明らかにすること。
なお、計画停電の周知に要した経費(全世帯へのハガキ作成代と郵送費、計画停電打消しCMなど)を明らかにすること。
 九電≫電力の安定供給に不安を与えたことついて、お客様に大変なご心配とご迷惑をおかけしたことに対し心よりお詫びする。
 今夏の供給力の確保については、火力発電所等の補修時期の調整、他電力からの応援融通の受電、長い間止めていた苅田新2号(九州電力の供給計画によれば、大分1・2号は平成14年度から計画停止し平成24年度廃止、唐津2・3号は平成16年度から33年度まで計画停止とされ、苅田新2号は平成22年3月の供給計画で平成23年度廃止)の運転再開、小型ディーゼル発電の緊急開発などにとりくんだ。
 計画停電の周知に要したCMなどの費用については、委託先との個別の契約に関わる内容なので回答は控える。
 交渉団≫鹿児島県知事選真っ只中に、計画停電のはがきを全戸に送付したのは意図的で、脅迫されたように思えた。燃料費高騰を理由にして電気料金値上げを匂わせている。しかし、電気料金に含まれている広報費だが、福島原発事故以降も広報をかなりしている。一社独占なのだから広報の必要性は少なく、広報費をまず削減すべきでは。
 九電≫知事選の関係はなく、九州は梅雨明け後に需給が厳しくなるので7月2日からお願いしていた節電に間に合わせるため、計画停電のハガキを6月22日にプレス発表して送付した。

(2)最大電力需要について
① 貴社が最大電力需要の推計を委託している日本電力調査委員会は、表で明らかなとおり計画策定時の推計値が実績値に比べて過大に見込み続けてきた。日本電力調査委員会に責任を転嫁せず、貴社みずから過去の推計値と実績値が乖離した理由及び2012年夏の推計値の妥当性を検証して公表すること。
 なお貴社は、最大電力需要実績を、2010年度は1,730万kW、2011年度は1,537万kW(2012.5.18、「今夏の電力需給見通しと節電へのご協力のお願いについて」)とする資料も明らかにしている。「供給計画」は送電端の最大3日平均値、「お願い」の「実績」は発電端の最大3日平均値、「今夏想定」は送電端の時間最大値と、異なった根拠による数値の公表は、人々を惑わすものである。最大電力需要実績を異なった根拠により公表している理由を明らかにすること。

表 九州電力供給計画に見る最大需要電力の過大見積り【見通しと実績の乖離】
121002kyuhyou01.jpg注)2010・2011年度実績は「平成24年度供給計画の変更届出について」(2012.6.19、九州電力)

 九電≫最大電力の需要想定は、日本電力調査委員会の想定予測にのっとって、10年先を見通して毎年おこなっている。日本電力調査委員会は、客観的、中立な審議を経て予測している。10年後という長期需要想定なので、将来の気温状況や予測しえない社会・経済の情勢変化などによって差異が発生している。
1994年以降は実績が想定値を上回っていたが、平成14(2002)年度以降は実績が想定値を下回っている。(平成14年度以降は実績が想定値を下回っているという回答は事実誤認の間違いでは≫気温の変動や省エネの進展、夜間電力の低料金化等の料金メニューの拡充などの結果、夜間の需要が減った結果だと考えている。≪最大需要電力に夜間の電力需要減は無関係)。
 「発電端」による数値は、日々の電力のリアルタイムの運用について発電機の出力を運転監視し、お客様へのお願いについても使用している。日々の電力の使用状況については発電端を使用している。
 「送電端」による数値は、発電所の運用計画のみならず送電線の建設にも利用する供給計画について使用している。
 「最大3日平均」による数値は、過剰な設備計画にならないように気象などの特異な要因を除いた平均的な数値として供給力策定計画に使用している。
「時間最大」による数値は、日々の実際の運用においてはいかなる電力需要者に対しても必要な供給量を確保しなければならないので、今回の需給見通しの際に使用している。
 交渉団≫公表される電力量については、「発電端」か「送電端」、「最大3日平均」か「時間最大」か、どちらかに統一すべき。数10万kW単位で異なった数値が独り歩きして混乱を招くので、指標の一本化について今後整理をして欲しい。

② 2011年の発電端1,537 (送電端1,495)万kWの最大電力需要(最大3日平均)が、2012年夏は発電端1,600万kWと63万kW増える理由に気温影響(58万kW)と景気影響等(5万kW)をあげている。最大電力需要時の気温影響と景気影響等に係る2010年と2011年、2012年の(実績と推計)積算根拠を明らかにすること。
さらに、最大電力需要を「最大3日平均」と「時間最大」の差を理由に、最大電力需要1,600万kWを平年並み気温の場合1,613万kW、2010年並み猛暑の場合1,634万kWと推計している。最大電力需要の「最大3日平均」電力(送電端)と「時間最大」電力(発電端)は数十万kWも異なる(2011年は49万kW・103.3%、2010年は74万kW・104.4%、2009年は64万kW・104.0%、2008年は73万kW・104.3%、時間最大が多い)。これまで最大電力需要は「最大3日平均」によっていたが、今後は「時間最大」によるのか明らかにすること。なお、「時間最大」による場合、7~8%以上(瞬間的な需要変動対応3%、計画外の電源脱落・気温上昇対応4~5%)としてきた「望ましい供給予備率」(2012.4.23、第1回需給検証委員会)の数値を見直すのかも明らかにすること。

 九電≫2011年の最大需要電力実績1,537万kWは、2010年の1,730万kWに比べ193万kW減少している。減少理由は、気温が下がった影響の80万kWと節電などで123万kW減り、景気の影響で10万kW増えたと分析している。
 この2012年夏の需要を1,600万kWと想定したのは、昨年夏と比較して63万kW増えると見積もったからだ。昨年は気温が低かったので今年は平年並みとして58万kW増え、景気等の影響はGDPの対前年比見通しで5万kW増えると見込んだ。節電については直前の2011・12年冬の実績や節電のとりくみに関するアンケートなどにより昨年と同じくらいだと算定した。景気と気温と節電が大きなファクターである。
 過剰な設備とならないように気象などの特異な実績の影響を除いた平均的な最大電力である「最大3日平均」電力を使用している。実際の運用についてはいかなる状況の変化に対しても必要な供給量を確保しなければならないので「時間最大」電力を用いている。
 供給予備力については、電源の計画外停止や渇水による供給力減少、気温の上昇などの予想外の需要の変動に対応するため、8~10%の供給予備率を確保する必要がある。

③ 最大電力需要時における需要減少対策である、「需要の見える化とピークに合わせた需要家による自発的な節電」(2012.5.2、第3回需給検証委員会)について、貴社は「ホームページでの使用量照会」(2012.5.10、第5回需給検証委員会)などを報告しているが、貴社管内での具体的な施策を明らかにすること。
 九電≫ホームページやメディアを通じたお願いとお客さまのご家庭にお配りした節電のとりくみ事例や効果のPR、法人のお客さまには訪問してご協力をお願いした。また、需要抑制を目的とした料金メニューをとりいれてきた。さらに、自治体にも昨年の冬から協力していただき、節電関係の記事の掲載をお願いしてきた。

④ 節電や計画停電を求めながら、電力消費の増大につながる「オール電化」を推進することは許されない。貴社みずから「オール電化」推進施策を自粛するとともに、関係業界へその趣旨を徹底すること。
九電≫九州電力はイベントや広告などによりオール電化を進めてきたが、今、推進活動は一切とりやめている。オール電化関連商品の販売については、各事業者の経営に係る問題でもあり、言及することではないと考えている。

(3)最大電力需要時に対応した供給力について
① 水力発電の供給力は、過去30年間のうち出水が低かった下位5日の平均値で算出し、発電設備容量173万kWの63.6%の110万kWとしている。2007年から2011年の最大電力需要時の水力発電の設備容量と供給実績を明らかにするとともに、過去の設備容量と供給実績の比率で算出した場合の2012年夏の供給力予測値を明らかにすること。
 また、「今夏の出水量が十分に見込まれるようになれば、供給力の見通しは上方修正される」(2012.5.12、需給検証委員会報告書)ことを踏まえ、今夏の出水量を予測して上方修正の見通しを早急に明らかにすること。

 九電≫2007-2011年の最大電力需要時の水力発電の設備容量に対する供給実績は平均62.9%であった。水力発電の供給力を算定するにあたっては、渇水時を想定して安定的に見込める出力を評価するために、過去30年の下位5日の平均の出水量を用いて算出している。
 水力発電については直近の出水状況によって決まるので、たくさん雨が降れば供給力を上方修正している。今夏は雨がたくさん降っているので、日々の電気予報の中でお知らせしている。
 交渉団≫聞きたかったのは、この夏、計画停電まで求めないといけないほど需給がひっ迫しているのであればこそ、雨が多いこの夏の実状を踏まえた水力発電のフル稼働時の供給力だ。この夏、最大電力需要が発生した7月26日の水力発電の供給実績を明らかにして欲しい。
 九電≫夏場の最大電力需要時の水力発電は、河川がカラカラになって供給力が低いことが多いので、計画段階では渇水を前提にしている。7月26日15時の供給力は計画より26万kW多い136万kWだった。

② 揚水発電の供給力は、「昼間放水時間が約12時間と通常よりも長い時間を前提としているため」(2012.5.7、第4回需給検証委員会)発電設備容量230万kWの65.2%の150万kWとしているが、限られた最大電力需要時に対応して高温が予測される前日の昼間放水時間を短縮するとか、下部調整池から上部調整池への水量を増大させる対策を講じることにより供給力を増やす手立てを確保すること。

 九電≫申入れの趣旨どおり最大限やっている。夜間に最大限汲み上げるなどしている。揚水発電は元々ピークに対応するためと考えており、運転時間を6~7時間見込んで設備容量の230万kW発電できるとしている。今、昼間のピーク時が長いため揚水を用いる時間が長く、だいたい12時間程度の運転が必要になっている。そのため、夜間溜めている水を近辺に落としている状況なので、フルパワーの230万kWではなく150万kWでカウントしている。
 交渉団≫最大電力需要が想定よりも100万kW下回っているので、昼間放水時間は12時間より短いと見込まれる。となれば、最大電力需要時の揚水発電も想定以上の供給力を確保できていたのではないか。供給力が当初想定よりも増加していることを随時公表すべきなのに怠っているのは問題。電力の供給力不足を煽りすぎている。
 九電≫(回答なし)

(4)電力の安定供給体制確立について
① 長期計画停止中の唐津火力2号(37.5万kW)・3号(50万kW)は、必要な復旧期間が「2年程度必要」(2012.4.23、第1回需給検証委員会)としているが、電力の安定供給確保のため、唐津2号・3号機の早急な稼動再開を図ること。
 なお、休止中の大分1号(25万kW)・2号(25万kW)1・2号機について、復旧期間が「2年以上必要」だが「平成24年度廃止予定」としているのは、2012年夏以降は供給力確保に自信があり、節電や計画停電を求めないからだということを公表すること。

 九電≫唐津2・3号は停止期間が8年間であり設備の劣化が進んでいる。当面の需給対策には間に合わないため、現時点では運転再開は考えていない。
新大分1・2号は10年間停止しており、設備の劣化も非常に著しいため、平成24年度に廃止する計画にしている。
 交渉団≫新大分を廃止するということは、来年以降の計画停電はないと理解してよいか。
 九電≫今夏の最大電力需要発生日である7月26日の時間最大電力実績1,521万kWに対し、供給力は新小倉火力のトラブルなどにより計画は1,574万kWだったが1,514万kWだった。不足分≪7万kW≫は、他電力からの融通でやりくりした。九電の設備を全部使っても不足するのが実態。来年の夏、新しい発電所を作ろうと思っても間に合わないので、電力需給は厳しい。
 交渉団≫福島原発事故後直ちに唐津2・3号の復旧作業に入っていれば2年で供給力に換算できる。来年の夏には間に合っていた。今からでも唐津2・3号の復旧作業に直ちに着手すべき。原発を動かせないことを見通して供給力確保に万全を期すべきだ。
 九電≫今の供給計画は今年の4月に出したが≪2012年3月28日提出、6月19日変更≫、前提となる長期エネルギーの見通しや3.11福島以降の長期的な見通しはこれから示される。今までのエネルギー政策を前提にして供給計画をつくっている。ベースとなるエネルギー政策の見通しが出てから、長期設備投資をすることになる。来年4月の供給計画にどう反映するかが今後の課題。
 交渉団≫6月19日の供給計画の変更届出で、今後10年間、電力需要は0.4%増加するとしている。予測に比べて実績が減っているのは省エネが大きく進んでいるからといいながら、何で増加するのか。日本電力調査委員会は客観的、中立的な存在ではなく、身内で構成している「原子力村」ではないのか。
 九電≫日本電力調査委員会は電力会社だけでなく競争関係にある新電力の会社なども入って電力需要を想定している。身内だけで決めているのではなく、電気事業者がどうやって電力を安定的に提供していくかという観点で策定している。

② 九州電力は、長崎県の松浦火力2号機(100万kW、石炭ガス化複合発電)を2001年3月に着工し、4年4ヶ月後の2005年7月に運用開始(2001.3、九州電力平成13年度供給計画の概要)としていたが、2004年に中断(松浦市ホームページ)している。松浦市(2011.9.29、西日本新聞)や隣接の佐世保市(2012.5.1、市議会だより)は工事再開の期待を表明しており、電力の安定供給確保のために早急に工事を再開すること。

 九電≫松浦2号機を含めた電源開発計画は、電力の需要動向のみならず、発電形式に対するエネルギーセキュリティー面、地球温暖化対策面など総合的に勘案して策定している。現在、国レベルでエネルギーの考え方について大きな議論がされている。また火力発電については、経済産業省が設置した電気料金運用の見直しに係る有識者会議で、電力会社が火力発電を新規に投入する場合は、原則、入札を実施するとの方針も出ており、入札制度の詳細も検討されることになっている。こういった議論の方向性を踏まえながら電源開発計画を検討する予定にしている。

③ 東京電力は福島原発事故後、発電量の不足を補うためガスタービン発電を10基前後、260万kW分新設(2011.3.25、日本経済新聞)して供給力不足を緊急に補ったようだが、電力の安定供給確保のために工期が短く発電効率の高いガスコンバインドサイクル発電建設をおこなうこと。
 九電≫コンバインドサイクル火力は開発までに長期間を要する。原子力発電が止まっている間に対応するための当面の需給対策としては考えていない。しかし、効率性の高いコンバインドサイクルなので、新大分火力の3号系列4軸を平成28年度に開発することにしている。

4 エネルギー政策の転換と経営姿勢について

(1)脱原発を明確にした「経営方針」の策定について
 政府のエネルギー・環境会議は、2012年6月29日に「エネルギー・環境に関する選択肢」を明らかにした。「核燃料サイクル政策」と「エネルギーミックス」、「温暖化対策」についての国民的議論を7月におこない、8月に「革新的エネルギー・環境戦略」を決定することにしている。
 2030年のエネルギーミックスについて貴社みずから「ゼロシナリオ」(原発0%、使用済み燃料の直接処分、六ヶ所再処理工場の廃止、高速増殖炉「もんじゅ」中止)を選択し、「国民的議論」に参加すること。そして、「九州電力グループ経営の基本的な考え方」の「環境にやさしいエネルギー事業」とは、原発事故による放射能汚染の不安のないエネルギー事業であることを明確にし、原子力の推進を謳う「長期経営ビジョン」を見直し、脱原発を明確にした「中期経営方針」を策定すること。

 九電≫原子力発電は、エネルギーセキュリティー面及び地球温暖化対策面から原子力の安全性を大前提に今後もその重要性は変わらない、と考えている。現在、エネルギー政策の全般について議論が国でされているので、中長期的な経営の方向性について、国の新たなエネルギー政策の方向性などを踏まえて対応を検討していくことにしている。

(2)経営姿勢について
 貴社は昨年、福島原発事故と長期の避難を強いられている住民の現状や国民の不安、原発に依存しない社会を求める国民世論に対して真摯に向き合うことなく、企業利益を優先させて玄海原発の再稼働に狂奔し、「やらせメール」問題を引き起こし、さらに過去にも仕込み質問や企業動員などをしていたこと、行政との不透明なゆ着などが明らかになった。責任の所在もあいまいなままで、利用者・消費者の貴社に対する不信は今なお解消されていない。したがって、以下の点について明らかにすること。
① 福島原発事故と不安なくらしを強いられている住民の現状や想いについてどのように認識しているか。(受けとめているか。)
② 原発に偏重したこれまでの電力供給のあり方についてどのように反省し、今後に生かすのか。
③ 利用者・消費者目線に立っての経営姿勢を鮮明にし、不信感を解消するための具体的な施策をどのように進めるのか。

 九電≫福島第一原子力発電所事故を、当初から大変重く受け止めている。様々なとりくみをしている。
近くまとめられる国の新たなエネルギー政策の方向性を踏まえ、対応を検討していく。
信頼の再構築へ向け、企業活動の透明化、企業風土の改善などを全社でとりくみ、お客さまとのコミュニケーションを図ることで構築されると考えている。直接の対話とホームページ、訪問活動などあらゆる機会を通じて地道な活動をしていきたい。
 交渉団≫九電は「お客様の意見を聞く会」を各地で開催しているが、佐賀市会場へは佐賀県平和運動センターに出席を求めたが、鹿児島会場へは鹿児島県護憲平和フォーラムに声をかけず、反対派以外のみなさんにお集まりいただいたと報じられた。対応の違いがなぜ生じたのか。
 九電≫九州電力の8支社それぞれが選定した各界各層のお客様に声をかけ、原子力や当社の信頼再構築についてご意見を伺い、今後の経営に生かす、支社の独自色を出した「お客様の声を聞く会」を開催した。原発に賛成、反対ということではなく、ご意見そのものを受け止めさせていただいた。
 交渉団≫九電はお客さま第一といい、節電をお願いしている。九電は社員に5%節電を要請しているが佐賀支社長は達成できなかったとの回答だったが、それで良いのか。
 九電≫九州電力として全社を上げて節電のとりくみをしている。社員も自宅で節電をとりくむようにしている。とりくむべき立場の社員がとりくまないのは申し訳ない。九電は昨年の8月から6月までの10か月で17、4%節電、社員の家庭では一昨年の同月比で昨年の7月から10月までの4か月間9.4%節電した。

声明/大間原発の工事再開に強く抗議する

電源開発株式会社 社長 北村雅良 様



 10月1日、東日本大震災でこれまで止まっていた貴社の大間原発の建設が再開しました。私たちはこのことに強く抗議します。
 現政権が、「2030年代に原発稼働ゼロ」を方針とした中で、貴社は、建設再開にあたって「少なくとも40年間はしっかりと動かせるようベストを尽くす」としており、政府の方針に真っ向から対立しています。政府の方針に挑戦するかのような態度は、政府だけでなく脱原発の大きな国民世論にも反するものです。
大間原発は、その周辺や敷地内に複数の活断層が存在する可能性が、専門家から指摘されています。また、世界に例のないプルトニウムをフルMOX燃料として使うことにより、通常の原発より安全余裕を縮め、事故時の被害がより深刻になることが指摘されています。さらにMOX燃料は、通常のウラン燃料に比べ割高で、余分なコスト増は、安全コストや人件費などの圧縮につながり、これも安全余裕を切り縮めるものです。さらに使用済みMOX燃料の行方も決まらないまま進められる大間原発の建設再開は、まさに見切り発車といえるものです。
  さらに周辺地域でも心配されている防災対策も何ら手付かずのままです。特に避難道路の問題は深刻で、東日本大震災でも明らかなように津波による幹線道路への被害は、そのまま原発周辺地域が孤立化する恐れがありますが、避難道路の建設は一向に進む気配はありません。さらに対岸の函館市も被害を受ける可能性があり、それへの対策もないまま進められる建設に対して、「訴訟も検討」するなど、大間原発の建設に強く異議を唱えています。
 2011年3月11日の福島原発事故により原発や核燃料サイクルをめぐる状況が大きく変わりました。六ヶ所再処理工場は、トラブル続きでいまだ完成をみていません。高速増殖もんじゅも1995年のナトリウム漏洩火災事故以降まともに動かず、発電炉から実験炉に格下げされ5年ほどの運転で廃炉になるなど開発の展望はなくなっています。プルトニウム利用政策そのものが破綻している中で、強引にプルトニウム消費のためにフルMOXの大間原発建設を進めても早晩行き詰まることは明らかです。大間原発の建設・推進は、プルトニウム利用政策の破綻を隠ぺいし、危険性だけを押しつけるものでしかなく、いまこそ現実を直視し、貴社の勇気ある英断を求めます。
 原子力の「安全神話」が崩れ、プルトニウム利用路線の破綻が明らかになる中で、大間原発建設再開は、貴社の未来に大きな負の遺産となります。原発を動かす前であれば、撤退も容易なはずです。燃料を装荷し、一旦動かしてしまえば廃炉問題を複雑にし、その費用も膨大なものになることは明らかです、2030年代に「原発稼働ゼロ」を実現する動きが強まれば、実質20年ほどしか稼働しない原発となり、採算性の面からも割の合わないものとなるはずです。
 いま国民の多数が原子力からの撤退を求めています。フクシマの惨劇を再び北の大地で繰り返してはなりません。私たちは、原子力政策の根本的転換を求めるとともに、大間原発の建設中止を強く求めるものです。

2012年10月5日

 

原水爆禁止日本国民会議
フォーラム平和・人館・環境
東京都千代田区神田駿河台3-2-11連合会館1F
電話03-5289-8224

 

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  参考資料 函館市の大間原子力発電所に対する対応について【函館市HPより】

大間原発の工事再開に強く抗議する


 

韓国の金星煥(キム・ソンファン)外交通商相が国会の国政監査で、旧日本軍の従軍慰安婦問題で、日本に対し北朝鮮と共同で対応をすることが「望ましい」とし、「そのように努力する」と、野党議員の質問に答える。

米議会付属の議会調査局が報告書をまとめる。

米議会付属の議会調査局が、米政府が1972年の沖縄返還協定に基づき、日本防衛義務を定めた日米安全保障条約5条を沖縄県・尖閣諸島に適用することに同意する一方、領有権に関する日本の主張には与しないとの立場を決めていたとする報告書をまとめる。

オスプレイが訓練を開始。

30年代に原発ゼロをめざすとした革新的エネルギー・環境戦略への要請や、原子力規制委員会に意見交換の場を設けるよう申し入れすること決める。

米政権から化石燃料高騰の懸念とともに、プルトニウムの増大などに懸念表明。

原子力規制委員会が原発事故の際の住民避難などの対応ついて、これまでの原発から半径8~10km圏から0km圏拡大する「原子力災害対策指針」の改定案を示す。

大間原発の敷地内で活断層の可能性。

電源開発(Jパワー)が建設工事を再開した大間原発(青森県)の敷地内に、10万年前以降に繰り返し動いた活断層が存在する可能性があることが渡辺満久東洋大教授(変動地形学)らの分析で明らかに。

オスプレイ3機が岩国から普天間に移動。

川内原発に係る申し入れ書(鹿児島)

2012年10月2日

九州電力株式会社
代表取締役社長  瓜生 道明 様

川内原発増設反対鹿児島県共闘会議
議 長  荒川  譲

川内原発に係る申し入れ書 

 貴職におかれましては、日夜、安心・安全な市民生活を確保するためにご尽力をいただいていることに対し心より敬意を表します。
 政府は2012年9月14日に「革新的エネルギー・環境戦略」を決定し、2030年代に原発稼動ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入するとともに、①原発の「40年廃炉」を厳格に適用、②原子力規制委員会が安全確認した原発のみ再稼動、③原発の新増設はしないという3原則を明らかにしました。そして9月19日に「今後のエネルギー・環境政策については、『革新的エネルギー・環境戦略』(平成24年9月14日エネルギー・環境会議決定)を踏まえて、関係自治体や国際社会等と責任ある議論を行い、国民の理解を得つつ、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する。」ことを閣議決定しました。なお、枝野経済産業相は9月19日、川内原発など経産省から工事計画の認可を得ていない9基については原発建設を認めない方針を示しています。
 また、9月19日に原子力規制委員会が発足しましたが、田中委員長は、①原発に係る新基準策定後に、その基準で安全上問題がないかを審査するバックフィット制度を導入、新基準策定前の再稼働は無理、②原発再稼働は新たな防災基準が大前提、③原発40年超運転は相当困難、などと記者会見で語っています。
私たちは2012年8月29日に「玄海原発及び川内原発の計画的廃炉等に係る申し入れ」(7月18日提出)の回答を受けましたが、政府が明らかにした「原発ゼロ」へ向けた施策に反し、原発に固執し続ける貴社の姿勢に抗議するとともに、下記のとおり申し入れます。

1 川内原発1・2号機を再稼動せず、「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえ、計画的に廃炉にする行程表を明らかにすること。
2 「革新的エネルギー・環境戦略」などを踏まえ、川内原発3号機増設計画(設置許可変更届)を取り下げること。
3 貴社は8月29日に「国のエネルギー政策に沿って対応する」と回答しながら、「一日も早い再稼動を」とか「現実的な政策への早急な見直しを求めたい」とマスコミ各紙で報じられているが、政府施策に反対する意思なのか明らかにするとともに、政府の「革新的・エネルギー環境戦略」に係る2012年9月14日の貴社のコメント全文を公表すること。
4 2012年9月24日に朝日新聞のインタヴューに答えた松尾新吾相談役(九州経済連合会会長)の「脱原発は国民の5割や6割が思っているのではない」、「原発比率は7割8割にすべき」などの発言は看過出来ず許せません。貴社の松尾発言に対する見解を明らかにし、松尾新吾氏を相談役から解任し、九州経済連合会会長を退かせること。
5 九電敷地内での鹿児島県原子力防災訓練を公開するなど情報公開に努めること。

鹿児島県護憲平和フォーラム情報2012.10.01

画像をクリック(PDFファイル)

鹿児島県護憲平和フォーラム情報121001

4月のミサイル発射に対する安全保障理事会議長声明を米国の安保理「乱用」と批判。核抑止力は北朝鮮の「絶対的権利」であり「国の主権を守る強力な武器」「朝鮮半島での戦争を防ぐ力強い方法」だと主張。

Jパワーが大間原発工事再開を正式発表。

10日に工事再開。北海道議会は5日に全会一致で抗議決議函館市長ら11市町の首長、10議会も政府と電源開発に無期延期を求める要請。

第3次野田改造内閣が発足。

脱原発へ市民の意思を実現させよう
基本法制定へ全国ネットワークが活動


福島で食品放射能測定所が活動を開始
市民が気軽に利用できる仕組みをめざす


用途のないプルトニウム製造を
続ける「エネルギー戦略」


三度の原発立地計画を撤回させた運動の歴史
フォーラム平和・三重 事務局長 長澤 和也


脱原発へ市民の意思を実現させよう
基本法制定へ全国ネットワークが活動

脱原発法制定全国ネットワーク 松田 奈津子

世論の高まりを受けて法案提出
 「脱原発法制定全国ネットワーク」は、脱原発法の制定を求める市民団体です。今年8月22日に設立し、通常国会会期末の9月7日に103名の国会議員の賛成・賛同を得て、議員立法として「脱原発基本法案」を提出し、継続審議となりました。
 私たちの代表世話人は、河合弘之(脱原発弁護団全国連絡会共同代表)、飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)、上原公子(元国立市長)、内橋克人(経済評論家)、宇都宮健児(前日本弁護士連合会会長)、小野寺利孝(福島原発被害弁護団共同代表)、大江健三郎(作家)、鎌田慧(作家)、坂本龍一(音楽家)、桜井勝延(南相馬市長)、瀬戸内寂聴(作家)、伴英幸(原子力資料情報室共同代表)、村上達也(東海村村長)、村田光平(元スイス大使)、吉原毅(城南信用金庫理事長)ほか、様々な分野で脱原発を求めて活動している方22名です。
 また、平和フォーラム・原水禁のほか、原子力資料情報室、脱原発弁護団全国連絡会、日本消費者連盟、ふぇみん婦人民主クラブ、日本環境法律家連盟が呼びかけ団体となりました。
脱原発法の提出の際に、伴英幸さんは「故・高木仁三郎は1988年に脱原発法の制定に尽力したが、350万人以上の署名を集めても法案の提出に至らなかった。法案提出にこぎ着けたことは感慨深い」と述べました。今回、短期間に提出できたのは、国会議員が取りまとめてくださったのはもちろんですが、3.11以降、全国各地で広がったデモやパブコメに見られるような、原発ゼロの世論の高まりがあってこそと言えます。

衆議院選挙で争点を提示
 法案は、国策として進めた原発を明確に否定し、脱原発を国家として進めることを宣言しています。そして、政府に対し、遅くとも2020~25年までのできる限り早い時期に脱原発を実現させるとして目標を明示しています。さらに、「最新の科学的知見に基づく災害防止基準に適合しなければ、原発の運転を認めない」として、再稼働にも厳しいハードルを課しています。
この法案が通れば、現行の原子力基本法をはじめ原子力発電を支えてきた電源三法等の法律は改正を余儀なくされます。このように、明確に脱原発の目標を示し、再稼働を許さず、脱原発への行程を示す基本法案となっています。
 全国ネットワークを立ち上げて以降、通常国会中の法案提出を第一の目的として活動してきました。このような方針をとった理由は、秋以降の早い時期に衆院解散が実施される可能性が高く、総選挙では今後の原子力政策が大きな争点となるにもかかわらず、各政党、候補者の政策は明確ではないため、はっきりと争点を提示する必要があると考えたからです。そして、候補者にこの法案への賛否表明をしてもらうことで、だれが本物の脱原発候補者であるかを有権者が判断するリトマス試験紙とするためです。

議会制民主主義を私たちの手に
 いま必要なことは、一つ一つの原発の再稼働を止めるだけではなく、これまで54基もの原発の設置を許可し、運転を認めてきた国の政策を、法律によって明確に方向転換することです。なぜなら、日本が国として脱原発政策を選択し、廃炉や立地地域の産業復興などに国を挙げて取り組むためには、再稼働を止めるだけでは不十分であり、新たな法律が必要だからです。
脱原発法成立によって、既存の法制度は大改正を迫られます。また、行政機関や裁判所、地方自治体へも大きな影響を与えることになり、脱原発へ大きく舵を切ることができます。これは、脱原発を願う多くの国民、市民の意思を実現する、すなわち議会制民主主義を私たちの手に取り戻すことに他なりません。
 脱原発法の実現に向けた活動に、みなさまのご協力を心よりお願いします。

脱原発法制定全国ネットワーク


福島で食品放射能測定所が活動を開始
市民が気軽に利用できる仕組みをめざす

福島県平和フォーラム 顧問 竹中 柳一

 平和フォーラムは、東京電力福島第一原発事故を機に進めている福島支援の一環として、福島県平和フォーラムに放射線測定器を贈り、食品の放射能検査をする活動を呼びかけてきました。これは、放射能汚染問題の現状をとらえ、運動を拡大するためです。その測定活動について、福島から報告をもらいました。

全国からのカンパで設置される
 平和フォーラムの全国の皆さんから寄せていただいたカンパによって、ベラルーシ製の食品放射能測定器2台が、福島県平和フォーラムに納入されました。県平和フォーラムでは、市民が気軽に活用できる設置場所を検討した結果、広い駐車場がある、県の教育会館の一室を借り受け、食品放射能測定所として設置することにしました。
 事前の準備として、スタッフによる測定のための講習や勉強会などを開催し、7月から現在まで毎週金曜日と土曜日を測定実施日に決めて、教育会館が予約の窓口となって活動を開始しました。

測定器を常に稼働させる工夫が必要
 福島県でも行政サービスとして、多くの場所で無料測定を実施しています。そうした中で、行政の方ではなく、県平和フォーラムへ測定を申し込む県民は、非常に放射能についての知識や関心も高く、結果について細かく質問をしてくるケースが多いので、スタッフも放射能に関する知識を向上させることが必要となっています。そのために、測定結果の分析についての学習会を実施するなどして、それらの質問にできる限り正確に答えられるように努めています。
 米などの検査では下限値が25ベクレル以下なので、自家用の米などは、なるべく下限値を下げて測定したいという県民も多いと考えています。そのためには、活動をもっと広く県民に知っていただきたいのですが、宣伝が組織内にとどまっている点を、どう克服するかも課題です。
 現在の取り組みとしては、測定所を知ってもらうために、スタッフによるチラシの配布、タウン誌への広告掲載などがあります。せっかく全国の皆さんの善意による寄付で設置された測定所ですから、費用などの問題はありますが、常に稼働させることができるように、宣伝や運営の仕組みを工夫していかなければならないと考えています。

長く運営することをめざしたい
 原発からのセシウムは、半減期30年の137が量的には圧倒的に多いので食品検査は長い期間必要になります。県平和フォーラムとしても、測定所を長く運営しながら、市民が気楽に利用でき、学習して知識を深めることにより、測定結果についても主体的に判断できるような仕組みをめざしたいと考えています。今後とも、全国の皆様のご協力とご支援をお願いいたします。


用途のないプルトニウム製造を
続ける「エネルギー戦略」

 政府は、9月14日、「2030年代に原発稼働ゼロ」をめざすと同時に、再処理政策を継続するという「革新的エネルギー・環境戦略」を決定しました。日本はすでに、長崎型原爆5,000発分以上のプルトニウムを持っています。再処理の元々の目的は、使用した以上のプルトニウムをつくる「夢の原子炉」に初期装荷燃料を提供することでした。希少なウランを「有効活用」するためのはずでしたが、ウランの埋蔵量は予想を上回り、原発の成長は予想を遙かに下回る一方、「夢の炉」の実現は遠ざかり続けました。
 国内外の再処理で蓄積してしまったプルトニウムを普通の原子炉で燃やそうと導入されたプルサーマル計画も遅々として進まないまま起きた福島事故。原発をゼロにするとしながら、さらにプルトニウムを増やす政策は、世界の懸念と疑惑を呼びます。
 韓国は、2014年3月に期限切れとなる韓米原子力協力協定の改定交渉で、日本と同じ再処理の権利を認めるよう米国に求めています。日本が再処理政策を続行すると、米国にとって韓国の要求を拒否するのが難しくなります。受け入れれば、「南と北は核再処理施設とウラン濃縮施設を保有しない」との1992年の南北非核化共同宣言に基づく北朝鮮の核問題の解決の可能性も縮小します。また、韓国が再処理政策をとり、他の国もこれに倣えば、核拡散の危険が高まります。

再処理政策継続の理由と実質的モラトリアム
 2005年原子力政策大綱策定でも、今回も、再処理政策続行とした決め手は、使用済み燃料の置き場の問題です。各地の原発の使用済み燃料プールが満杯になりつつあり、六ヶ所工場の横にある受け入れプールもほぼ満杯で、空きをつくるためには、使用済み燃料を工場に送り込むしかないというのです。
 また、六ヶ所村や青森県は、再処理をしないなら使用済み燃料を各地の原発に送り返す、英仏からの返還廃棄物も受け入れない、と主張しています。約束が違うからといって、無用かつ危険な物質の生産を迫るのは理にかないません。交渉なしで返送となれば交付金や核燃料税が途絶え、新しい村つくりの協力も得られなくなります。政府は、「引き続き従来の方針に従い再処理事業に取り組みながら、今後、政府として青森県をはじめとする関係自治体や国際社会とコミュニケーション」を図るとその場しのぎの約束をしています。
 再処理事業を止めて議論するのが筋ですが、実質的には再処理はモラトリアム状態にあります。試運転で生じた高レベル廃棄のガラス固化がうまくいっておらず、少なくともあと1年余り、実際の運転はできないからです。この間に、何としても、再処理政策の完全放棄の道筋をつくるようにしなければなりません。

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使用済み燃料の置き場問題解決は乾式貯蔵

 福島第一原発4号機の例が示した通り、プールに詰め込んで保管する方法だと冷却水喪失により大事故となる危険性があります。自然対流による空冷式の乾式貯蔵施設を各地の原子力発電所につくり、炉から取り出し後5年以上経って温度の下がった使用済み燃料をそこに移して、プールに余裕を持たせる必要があります。脱原子力を決めたドイツもこの方法を採用しています。建設が間に合わない原発では、1~2ヵ月で建設可能な暫定貯蔵施設の設置を認めました。1年半~2年後に本格的施設に移すことを前提とした措置です。
 現在世界に存在する分離済みプルトニウムの量は500トンで、民生用と軍事用がほぼ同量の250トンずつです。核軍縮を進めて、約2万発ある世界の核兵器の総数が1,000発となると、1発当たり4㎏として、総量は4トンとなります。核兵器利用可能な民生用プルトニウムが増え続けていたのでは、核兵器国は、自国の軍事用余剰プルトニウムの処分を拒むかもしれません。民生用プルトニウムの増加は、核拡散防止、核テロ防止の努力の障害にもなります。日本は、不要なプルトニウムを増やすことにではなく、使用済み燃料と一緒に埋設するなどのプルトニウム処分方法の共同開発にこそ力を注ぐべきです。(田窪 雅文)


《各地からのメッセージ》
三度の原発立地計画を撤回させた運動の歴史

フォーラム平和・三重 事務局長 長澤 和也

 フォーラム平和・三重は、労働組合や地区労センターなど22の団体と40数名の個人会員から構成されています。主な取り組みとして、「5.3憲法を考えようフォーラム」、「12.8永久に不戦を誓う日集会」、「WPN in みえ」、「非核・平和行進」などを毎年開催、沖縄平和行進や原水禁大会への参加についても力を入れています。とりわけ、原水禁広島大会へは、組合員や会員からのカンパによって、小中学生を中心に子ども派遣団を組織し、平和の尊さを学ぶ機会を提供するとともに、子どもたちによる報告集も作成しています。
また、非核・平和行進に先立って、平和行政の充実や平和市長会議への加盟などを求めて、県下の自治体への要請行動にも取り組んでいます。今年は、平和市長会議に未加盟の7自治体と県知事、市長会長、町村会長宛にそれぞれ要請書を提出しました。昨年、一昨年とこの要請行動の後に、平和市長会議へ加盟する自治体が増えました。今年も2自治体が加盟し、29自治体のうち、24自治体が加盟済みということになりまし た。昨年実施した自治体へのアンケートでは、要請行動に取り組み始めた頃と比べ、行政として平和を啓発する事業も徐々に拡大しています。運動の成果が、少しずつ現れてきているのではないかと考えています。
 三重県では、かつて三度の原発立地計画を撤回させてきた運動の歴史があります。今でも、県内には米軍基地も原発もありません。それだけに、運動を担う者や地域の人々の反戦・平和・反原発への思いも徐々に薄れつつあり、この運動を継続して行く難しさを身にしみて感じています。しかし同時に、地道ではあっても、先達に学び、粘り強く取り組みを進めていく大切さも実感しています。大変厳しい状況下ではありますが、運動の前進のために、ともにがんばりましょう!

申し入れ書/JCO臨界事故13周年集会

日本原子力発電株式会社取締役社長 濱田康男 様
東海発電所・東海第2発電所長   劔田裕史 様


東海第2原発の再稼働中止と廃炉を求める申し入れ

 2011年3月11以降の福島第1原発事故は、原子力発電がひとたび事故を起こし放射性物質を拡散してしまえば、取り返しのつかない事態に陥ることを白日の下に曝し、事故はいまも続いており、多くの福島県民が避難生活を余儀なくされています。
 1999年9月30日に発生したJCO臨界事故の教訓の一つは原子力事故は起こるという事でしたが、福島事故によってそれが実証されました。原発の安全神話は完全に崩れたのであり、原子力災害は、ある想定のもとに事故対策がたてられても、その想定を超える事態によって事故は起こる、ということです。
 福島第1原発事故と同時に日本原電・東海第2原発は、一応原子炉は停止したものの、外部電源喪失の中であわやの事態が続き、3日後の冷温停止まで原子炉格納容器内で主蒸気逃し安全弁の操作が170回行われるなど、危機一発の事態が続き、最悪の場合は福島原発と同様の事態となり、放射能が首都圏を襲う危機が進んでいました。
 東海第2原発は、1978年の稼働からすでに33年が経つ老朽原発であり、その位置から周辺30キロ圏内に約100万人が暮らし、東京まで110キロの距離に立地しています。ひとたび事故が起これば圏内の人々は押し寄せる放射能から避難できず身を守れないことは福島事故で明らかにされました。
 しかしながら、貴社は8月31日に東海第2原発の1次安全評価(ストレステスト)の提出を行い、「再稼働」に向けた準備を進めています。
 一方、大変猛暑となったこの夏の電力需要の状況を見ても、電力供給量には余裕があり、貴社の東海第2原発再稼働はまったく必要性がないものであります。
 県内では、東海第2原発の再稼働に反対し、廃炉を求める声はさらに大きくなっており、廃炉を求める署名も23万筆を超えて知事に提出され、「再稼働反対・廃炉」を求める市町村議会決議が相次いで採択されています。
 こうした脱原発を求める多数の民意に従えば、貴社の東海第2原発は一刻も早く、廃炉を決め、再稼働を断念すべきであることをここに申し入れます。

2012年10月1日
JCO臨界事故13周年集会参加者一同



株式会社ジェー・シー・オー
代表取締役社長 桐嶋 健二 様

申し入れ書

 2011年3月11日、福島第一原発は重大な事故を起こした。放射能雲は、福島現地はもちろん茨城県を含む広範な地域にも広がった。放射能は大地を汚染し、農作物に降り注いだ。一時間当たりの環境放射線量は通常の百倍にも達した。海洋に流れ出た放射能は海流によって茨城県沿岸も襲った。こうしてそれ以来、放射能で汚染された農作物や海産物、飲料水の摂取に気を使わなければならない生活を強いられるようになった。校庭や園庭などの除染作業やホットスポットとなった公園の除染も行われている。東海村では子供の甲状腺超音波検診が間もなく実施される。このように五感ではとらえられない放射能によって3.11前とは違った環境のなかに、この地域に住む私達は在るのである。
 こうした状況下で、貴社・JCOは放射性廃棄物の焼却施設を設置する計画を明らかにした。事故から一年も経たない、今年2月に東海村に説明を行い、4月には県と関係町村に計画を公表した。新増設の際の、立地県・自治体との事前協議を規定した、安全協定5条の対象施設ではないとして、自治体議会への説明もないまま、毎年恒例の年間事業計画のなかに忍ばせて周辺住民への説明会を開いて、そそくさと文科省へ許可申請を出そうとしたのである。何故この時期に?というのが周辺住民の率直な疑問である。環境放射線が事故直後よりは下がってきているとはいえ、いまだに3.11以前よりは高い中で、たとえ微量でも施設排気筒から、あるいは排水路から放出される追加放射線を認めることはできない、それが住民感情というものである。この感情を氷解させるには、それこそ丁寧な説明が必要である。
 JCO側の説明によれば、放射性廃棄物を詰めたドラム缶8,900本のうち700本を8年かけて焼却し、その後焼却施設は解体する、他からの放射性廃棄物を受け入れることはしない、という。焼却炉だけで1億円かける施設の扱いがほんとにそれで済むのか、というのが住民の疑念でもある。JCOはこの疑念を氷解させなければならない。
 以上、原発再稼働問題に社会全体の目が集中している裏で、村議会や住民への十分な説明もなく、そそくさと放射性廃棄物焼却施設の建設を始めようとしている貴社・JCOに、私達は厳重に抗議する。かつて臨界事故を起こして社会に大きな迷惑をかけた会社として語るに落ちた行為だと考える。その上に立って、放射性廃棄物焼却施設設置の申請が文科省によって認可されたという事実を踏まえて、以下の事項の実現に力を尽くすよう申し入れる。


 一. 放射性廃棄物焼却施設の建設前に真摯な透明性のある住民説明会を開くこと
 一. 安全協定五条の対象でないことの根拠を分かりやすく説明すること
 一. 事情が変わっても、他からの放射性廃棄物を受け入れないという約束を村と結ぶこと

以上

2012年10月1日
                       JCO臨界事故13周年集会参加者一同

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